礒崎哲史の発言 (本会議)
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○礒崎哲史君 国民民主党・新緑風会の礒崎哲史です。
会派を代表して、ただいま議題となりました政府提出の女性の職業生活における活躍の推進に関する法律等の一部を改正する法律案について質問いたします。
皆さんがイメージされている女性活躍とはどのようなものでしょうか。私は、職場を女性にとっても男性にとっても働きやすい環境にするということが本当の女性活躍、ひいては本来目指すべき男女共同参画につながると考えます。女性活躍を目指すことが、働く者にとって働きやすい、やりがいを感じられる労働環境につながり、人それぞれを大切にし、適材適所で働くことができる環境につながる。その結果が企業の魅力と競争力の向上につながっていくのではないでしょうか。
女性の雇用と企業業績の比較をしている多くの既存の研究において、正の相関関係があることを示しているものがあります。そして、好業績の企業では、ワーク・ライフ・バランス施策の導入や男女均等の雇用環境が整っているなど、共通の特徴があるとされています。
本法改正の方向と内容がこうした労働環境の改革につながるものかどうか、職場や経営者のポジティブな意識改革につながるものかどうか、こうした観点を持って、以下質問をいたします。
女性活躍推進について伺います。
二〇一八年に発表されたジェンダーギャップ指数は、百四十九か国中百十位であり、主要七か国の中では最低水準にあります。指数には、経済、教育、健康、政治の四つの分野がありますが、経済分野のスコアが改善したとはいえ、依然として百十七位と低迷しています。本法案における女性活躍の一般事業主行動計画の策定義務の対象企業を拡大することなどによって経済分野のスコアをどの程度改善させることができるとお考えか、男女共同参画担当大臣に伺います。
女性活躍の一般事業主行動計画の策定の手続として、働く者の意見を反映させるため、労働組合、労働組合がない場合は従業員代表と労使協定を結ぶことを条件とすべきと考えますが、いかがでしょうか。厚生労働大臣の見解を伺います。
セクハラ対策について伺います。
本法案では、セクハラについて行為そのものを禁止することは盛り込まれていません。男女雇用機会均等法によるセクハラ防止措置が導入されてから数十年が経過し、禁止規定を求める声も強いことから、セクハラ根絶のために法律で禁止すべきであると考えます。セクハラの行為そのものを禁止することを検討していく方針や意向はあるのか、厚生労働大臣の明確な答弁を求めます。
自社の労働者が他社の労働者にセクハラ等を行った場合の対応について伺います。
本法案では、加害側の事業主に対し、被害側の企業から雇用管理上の措置の実施、例えば事実確認に関して必要な協力を求められた場合に、これに応じる努力義務を課しています。この措置の中に、事実確認だけでなく、セクハラ等をやめるように求めることも含まれるのか、厚生労働大臣に伺います。
仮にセクハラ等をやめるように求めることが含まれるとしても、被害側が下請など弱い立場の企業である場合、実際に加害側の企業にやめるように求めることは余り期待できないのではないでしょうか。
国民民主党など野党が衆議院に提出をしたセクハラ規制強化法案では、加害側が強い立場の企業である場合などには、直接加害側に求めるのではなく、厚生労働大臣に措置を求め、大臣が加害側の企業に助言、指導、勧告等を行う仕組みが盛り込まれています。あわせて、加害側の企業に、自らの社員に対し必要な措置をとる義務を課すとともに、被害側の企業に対して不利益な取扱いをしてはいけないということも規定しています。
この仕組みによって、立場の弱い企業が立場の強い企業に対してセクハラ行為を行わないようにすることなどを求めることができ、加害側の企業の中で適切な対応が取られるようになると考えますが、厚生労働大臣の見解を伺います。
パワハラ対策について伺います。
本法案では、取引先など他の会社の社員などからのパワハラについては、事業主の措置義務の対象になっていません。既にセクハラについては同様の被害について事業主に措置義務が掛けられていますが、パワハラについてはなぜ義務を掛けないのか、理解に苦しみます。
衆議院本会議で厚生労働大臣は、措置義務に含めない理由として、他社の労働者等からのパワーハラスメントは、社外の相手との関係で起こり得る問題であり、どこからが迷惑行為に当たるかといった判断が社内のパワハラ以上に難しく、また、再発防止まで含めた一連の措置を課すことも難しい面がありますと述べていますが、パワハラの問題を認めつつ、難しいからやらないでは、やる気がないだけとしか受け取れません。そのような姿勢でよろしいのでしょうか、厚生労働大臣に伺います。
また、法律上、就職活動中の学生やフリーランスで働く方々については、パワハラ、セクハラ共に措置の対象外となっています。昨今、就活中の学生に対するセクハラ行為がニュースにもなり、社会問題化しています。なぜ就活生やフリーランスなど立場の弱い人たちを対象としなかったのか、その理由について厚生労働大臣に伺います。
悪質クレーム対策について伺います。
労働組合の団体の一つであるUAゼンセンのアンケート調査で、客からの迷惑行為に遭遇した人の割合が七割を超えるなど、悪質クレームは深刻な社会問題となっています。
調査からは、業務中に迷惑行為に遭遇した労働者の多くがストレスを感じながら働き続けていること、迷惑行為に遭っても、謝り続けた、何もできなかったが四割を超えている実態が明らかになっています。悪質クレームの実態についてどのように認識しているのか、厚生労働大臣に伺います。
昨年の通常国会で成立した働き方改革法の参議院で付された附帯決議には、「顧客や取引先からの著しい迷惑行為について、関係者の協力の下で更なる実態把握を行うとともに、その対応策について具体的に検討すること。」とあります。
この附帯決議に基づいて四十六社を対象にヒアリングが行われていますが、業種に偏りがあり、半分強の二十五社が製造業です。一方で、顧客からの迷惑行為が多いと思われる小売業者は四社、宿泊業、飲食サービス業は一社しかありません。これで悪質クレーム対策について適切な対応が導き出せるとは思えません。厚生労働大臣の見解を伺います。
また、UAゼンセンが行った二回の調査はそれぞれ回答件数が三万件を超える大規模なものですが、国としてこのような大規模な調査を行う意向はあるのか、厚生労働大臣に伺います。
国民民主党は、既に、労働者を悪質クレームの被害から守るため、国全体で悪質クレーム対策を推進する悪質クレーム対策推進法案を取りまとめ、提出に向けてその準備を進めています。
法案のポイントは、一つ目に、政府内に設置する対策推進協議会から意見を聴いた上で、対策の総合的な推進に関する基本方針を定めること、二つ目に、政府に対し、事業主による悪質クレーム対策を促進するための施策、被害者に対する相談、保健、医療面でのケア、再就職促進、国民の理解を深めるための啓発、教育など、様々な対策を義務付けること、三つ目に、悪質クレームに対する規制の検討を政府に義務付けることなどです。
労働者を守る立場の厚生労働大臣には御賛同いただけるものと確信しますが、国民民主党の法案に対する厚生労働大臣の見解を伺います。
最後に、改めてではありますが、何よりも働きたいとの意思を持っている人たちの立場からの法改正が重要であり、そのための丁寧な審議がなされることを期待し、私の質問を終わります。ありがとうございました。(拍手)
〔国務大臣根本匠君登壇、拍手〕