根本匠の発言 (本会議)
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○国務大臣(根本匠君) 倉林明子議員にお答えいたします。
今般の事案では虚偽の報告がなされていたのではないかとのお尋ねがありました。
各行政機関は、検証委員会の調査への対応を職務として命じられている中で、可能な限りの実態把握を行った上で、意図的に不適切な対応を行った例は把握していないとの回答を行い、その旨が検証委員会の報告書に記載されています。
今般の事案が極めてゆゆしき事態であることに変わりはなく、再発防止の徹底や障害者の活躍の場の拡大を政府一体となって推進してまいります。
本来ならば働く機会を得ていたはずの障害者数についてお尋ねがありました。
今般の事案を踏まえ、昨年、各府省の障害者の任用状況を再点検した結果、法定雇用率を達成するために本来雇用されるべき障害者として約四千人が不足していることが明らかとなりました。
これまでの不適切な計上によりこの不足数が明らかとなってこなかったものであり、今般の事態を重く受け止めています。
検証委員会の事務局の構成についてお尋ねがありました。
検証委員会の調査の方法や検証の議論は、委員会で主体的に行われたものです。
厚生労働省は、制度所管部局ではない大臣官房に臨時のチームを置いて、内閣官房と共に事務局を務め、検証委員会の方針の下で事務を行いました。検証委員会にはしっかりと検証いただいたものと考えています。
事案の再検証についてお尋ねがありました。
検証委員会では、事案の実態や原因を明らかにすることを目的に、弁護士や行政監察の有識者、障害者施策に造詣の深い有識者に専門的な知見で検証していただき、その役割を果たしていただきました。また、この検証結果等を踏まえ、障害当事者の方を含め様々な方の御意見を聞いた上で、今回の法案を提出したところです。
今般の事案の背景についてお尋ねがありました。
検証委員会の報告書においては、国の行政機関における障害者雇用の促進を実効あらしめようとする基本認識の欠如と法の理念に対する意識の低さが指摘されております。この指摘を重く受け止め、権利条約等の趣旨も踏まえ、これまでの対応を深く反省し、公務部門を含めて障害者雇用の推進を所管する責任を改めて自覚した上で、障害者の雇用を一層促進してまいります。
特例給付金の対象障害者に関する雇用率の適用等についてお尋ねがありました。
労働政策審議会の意見書において、雇用率制度の対象とする常用労働者については、職業的自立の目安である週所定労働時間二十時間以上の労働者とする枠組みを維持することが適当とされました。このため、週二十時間未満の労働者については、雇用率及び調整金の対象とせず、短時間であれば働ける障害者の就業機会の確保のため、新たに特例給付金の制度を設けることとしたものです。
独立した監査機構の創設についてお尋ねがありました。
国の行政機関における障害者雇用の適正かつ円滑な推進について、厚生労働大臣による報告徴収の規定等を今回の法案に盛り込んでいます。こうした規定に加え、関係閣僚会議や、公労使、障害者代表を構成員とする審議会において適切にフォローアップしながら、政府一体となって取り組むこととしており、新たな機構の創設は考えていません。
法定雇用率の引上げについてお尋ねがありました。
我が国の法定雇用率は、障害者にも一般の労働者と同様に雇用の機会を確保するという趣旨に基づき定めております。まずは、現行の雇用率を達成することが重要です。
なお、諸外国の法定雇用率が高い理由として様々な要因が考えられますが、対象障害者の範囲や社会状況などが異なるため、単純に我が国の法定雇用率と比較するのは適当でないと考えています。
雇用率のカウント方法についてお尋ねがありました。
重度障害者のダブルカウントは、就労の困難度の高い重度障害者の雇用を促進するため、事業主に対して職域の拡大の努力を促すとともに、施設設備の改善等に係る多くの負担を考慮し、雇用率制度の適用上、有利に取り扱っているものです。今後も、本制度の趣旨を踏まえ、適切に運用してまいります。
労働雇用施策における障害者の捉え方についてお尋ねがありました。
障害者雇用促進法における障害者は、手帳所持者に限っておらず、広く職業相談や職業紹介等の支援の対象としています。一方、障害者雇用率制度では、対象障害者を明確かつ容易に判定できるよう、対象障害者の条件を原則として障害者手帳等を所持しており、今後とも適切に対応してまいります。
難病患者等についてお尋ねがありました。
難病には様々な疾病があり、就労に当たっての困難性も多様であること等から、支援を強化し、企業における雇用のノウハウの蓄積を図っていくことが重要と考えています。
その上で、手帳の所持を原則とする雇用率制度の対象障害者の範囲については、本年二月に取りまとめられた労働政策審議会の意見書で引き続き検討することが適当とされていることを踏まえ、今後、適切に対応してまいります。
国家公務員に係る差別禁止規定等についてお尋ねがありました。
公務部門の障害者雇用における差別禁止及び合理的配慮については、公務員の勤務条件が法律で定められているなど独自の法体系が存在することから、国家公務員法などそれぞれの法制度の中で対応が図られているところです。今後も、それぞれの公務員法制において適切に対応されるものと考えています。
障害者に対する個別の支援、介助についてお尋ねがありました。
障害者の就労のための移動等の支援を障害福祉サービスの対象とすることは、様々な課題があり、慎重な対応が必要と考えております。
また、職場介助者の配置等に対する助成金については、障害者雇用納付金に基づく助成金の趣旨や、助成金の実績、効果なども勘案し、必要な対応を検討してまいります。(拍手)