根本匠の発言 (本会議)

⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。 詳細は利用規約をご確認ください。

○国務大臣(根本匠君) ただいま議題となりました児童虐待防止対策の強化を図るための児童福祉法等の一部を改正する法律案につきまして、その趣旨を御説明いたします。
 児童相談所における児童虐待相談への対応件数は、一貫して増加が続いており、平成二十九年度には十三万件を超えています。時に痛ましい事件により、かけがえのない子供の命が失われる状況が生じており、児童相談所の体制強化、関係機関間の連携強化等の対策が喫緊の課題となっております。
 こうした状況を深刻に受け止め、児童虐待防止対策の強化を図るため、この法律案を提出いたしました。
 以下、この法律案の内容につきまして、その概要を御説明いたします。
 第一に、児童の権利擁護であります。
 体罰禁止を法定化するとともに、政府は、この法律の施行後二年を目途として、民法に定める懲戒権の在り方について検討を加え、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとしています。また、児童相談所の業務として、児童の安全確保を明文化するほか、児童福祉審議会において児童に意見を聴く場合においては、その児童の状況や環境等に配慮することとしています。
 第二に、児童相談所の体制強化であります。
 児童相談所がちゅうちょなく一時保護などの介入的対応を行うことができるよう、介入的対応を行う職員と保護者支援を行う職員を分けること等としています。また、児童相談所において常時弁護士の指導の下で法律関連業務を行うための体制整備、医師及び保健師の配置、児童福祉司の任用要件の見直し等による職員の資質の向上を図るとともに、児童相談所の業務に係る第三者評価を努力義務として規定することとしています。
 第三に、児童相談所の設置促進であります。
 児童相談所の管轄区域に関し、人口その他の社会的条件について定める参酌基準を法定化するとともに、政府は、この法律の施行後五年間を目途として、中核市及び特別区が児童相談所を設置できるよう、設置に係る支援その他の必要な措置を講ずることとしています。
 第四に、関係機関間の連携強化であります。
 学校、教育委員会、児童福祉施設等の職員について守秘義務を規定するとともに、ドメスティック・バイオレンス対策との連携強化を図るため、児童相談所と配偶者暴力相談支援センターについて、相互に連携協力に努めるべき機関として法律上明確化することとしています。
 最後に、この法律案の施行期日は、一部の規定を除き、平成三十二年四月一日としています。
 政府といたしましては、以上を内容とする法律案を提出いたしましたが、衆議院において、元号表記を改めるとともに、次の六つの事項を主な内容とする修正が行われております。
 第一に、児童虐待を行った保護者について指導を行う場合は、児童虐待の再発を防止するため、医学的又は心理学的知見に基づく指導を行うよう努めるものとすること。
 第二に、児童の意見を尊重するための措置として政府が検討を加えるべき事項の例示に、児童の意見を聴く機会の確保及び児童の権利を擁護する仕組みの構築を追加すること。
 第三に、児童福祉司の数の基準に関する政令は、各児童相談所の管轄区域内の人口、児童虐待相談に応じた件数等の条件を総合的に勘案して定めるものとすること。
 第四に、要保護児童対策地域協議会から情報提供等の求めがあった関係機関等は、これに応ずるよう努めなければならないものとすること。
 第五に、児童相談所長は、児童虐待を受けた児童が転居する場合に、転居の前後における支援が切れ目なく行われるよう、転居先の児童相談所長に速やかに情報提供を行うとともに、情報提供を受けた児童相談所長は要保護児童対策地域協議会が速やかに情報交換を行うことができるための措置等を講ずるものとすること。
 第六に、児童相談所の職員の処遇改善、一時保護所の量的拡充及び質的向上に係る方策等に対する国の支援の在り方、通報の対象となるドメスティック・バイオレンスの形態及び保護命令に係るドメスティック・バイオレンスの被害者の範囲の拡大についての検討規定等を追加すること。
 以上が、この法律案の趣旨でございます。(拍手)
    ─────────────

発言情報

speech_id: 119815254X02320190605_003

発言者: 根本匠

speaker_id: 24166

日付: 2019-06-05

院: 参議院

会議名: 本会議