船田元の発言 (憲法審査会)

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○船田委員 自由民主党の船田元でございます。
 発言の機会をいただきまして、まことにありがとうございます。
 この臨時国会、始まりまして、きょうで二回目の審査会での実質審議でございます。議論するということはとてもよいことでありまして、憲法審査会は極力政局の影響を受けないようにというのが中山太郎調査会長以来の伝統でもありますし、また理想でもあります。この理想をやはり現実のものとしていくのは我々与野党の責任であると思っておりますので、今後ともよろしくお願いをしたいと思います。
 先般の欧州調査団の報告がございましたが、森団長を始め、大変お疲れさまでございました。
 若干の感想を三点ほど申し上げたいと思います。
 一つは、ドイツでありますが、我が国と同じ第二次大戦の敗戦国にもかかわらず、六十三回も基本法の改正を行っております。これは実はドイツらしいことでありまして、ドイツ基本法というのは規律密度が非常に高い、そのために、連邦と州との関係を見直しをするということをしょっちゅうやらなければいけない、そういう必要に迫られた基本法の改正であるということは理解することができました。
 しかし、また一方で、調査団の報告によりますと、過去において、これは一九六八年と言われておりますが、当時与党でありましたCDUそれからCSUが緊急事態条項をこの基本法に入れたい、また一方で、野党の当時のSPDが人権救済を図るということを充実したい、この二つの案件があって、この二つを取り入れることで大胆な妥協をしたということが報告にありました。これは、我が国の憲法議論におきましても十分に参考になることではないかということで、大変感心をしたところでございます。
 二つ目には、欧州各国では憲法裁判所が非常に有効に機能しているということであります。
 一つの理想だと思っておりますけれども、その憲法裁判所が成り立つ要件としては、やはり国民から見て憲法裁判所が政治的に中立であるということで、国民の信頼をかち得ることが非常に大切なポイントだというふうに思っております。
 そのためにどういう工夫がなされているか。これについてはいろいろな議論がありますけれども、私は、やはり憲法裁判所の裁判官の人事あるいは人選というところでそのバランスをうまくとっているんじゃないか、このように思っております。
 我が国では、政治的な中立ということをいいますと、結局何もやらない、こういう傾向があります。
 しかし、ドイツにおきましては、特に主権者教育の部分でボイテルスバッハ・コンセンサスということがありまして、これは、ドイツにおける、学校で主権者教育をやるときに、連邦政治教育センターというのが、きちんとボイテルスバッハ・コンセンサスをもとにして、教員は自分の見解とか一つの見解を生徒に押しつけてはいけないということ、それから、多様な意見があって、それを尊重しなければいけないということ、あるいは、生徒自身が問題を見つけ、それを解決することが大事である、この三つをボイテルスバッハ・コンセンサスということで挙げました。
 やはり、さまざまな意見があって、それをうまくコントロールする、あるいはバランスをとるということで政治的な中立を確保している、こういうドイツの方式というのは大変重要なことかと思います。
 このあたりにつきまして、新藤筆頭幹事に質問を申し上げたいと思います。後ほどお答えいただきたいと思います。
 最後、三つ目でございます。
 ドイツを除きまして、ヨーロッパの多くでは国民投票制度が完備をされております。場合によっては、イニシアチブ、あるいはレファレンダム、あるいは、日本語で言うと、半、半分の直接民主制、こういうふうにも言われております。選挙以外の方法で民意をすくい上げる方法としては有力な方法であると思っております。
 しかし、我が国におきましては、現状では憲法改正に限った国民投票制度ということで、現在、それが待ち構えている状況にあります。
 ただ、私ども、これまで憲法審査会あるいは憲法調査特別委員会で議論した中におきましては、憲法と密接に関連をする、あるいは国政に関する重要事項について国民投票にかける、言葉で言えば、憲法の予備的国民投票とか、あるいは一般的国民投票、そういうあり方についても過去に議論したことがあります。
 そして、私が当時筆頭をやっておりましたときに、与野党間の間で、この憲法審査をする上で、五回に一回は、憲法に関する、あるいは憲法に関連をする予備的国民投票、一般的国民投票について議論をしてもいいではないか、こういった合意があったことも過去の事実でございます。
 今後の議論の進みぐあいによっては、この一般的国民投票についてもぜひ議論を進めていただきたい、このように思っておりますので、よろしくお願いします。
 以上です。

発言情報

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発言者: 船田元

speaker_id: 31837

日付: 2019-11-14

院: 衆議院

会議名: 憲法審査会