志位和夫の発言 (本会議)
⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。
詳細は利用規約をご確認ください。
○志位和夫君 私は、日本共産党を代表して、安倍総理に質問します。(拍手)
冒頭、この間の台風、豪雨災害で被災された方々に心からのお見舞いを申し上げます。
私は、先日、台風十五号で大きな被害を受けた千葉県南部の自治体に伺い、市長さんたちから要望をお聞きしてきました。共通して出された要望は、館山市の金丸市長の言葉をかりますと、住み続けられる町への復興支援をということでした。
住宅被害は大きなものがあります。南房総市の石井市長は、一部損壊への補助はありがたいが、六割から八割もの自己負担がある、負担できず住宅難民になってしまうことが心配だと言われていました。
農林水産業にも大きな被害が出ています。一定の支援制度が発動されますが、自己負担が重くのしかかります。過疎、離農、廃業が進むのではないか、これが一番の不安として語られました。
住み続けられる町への復興支援を、これは全国で災害に遭った地域の共通の声だと思います。この声に応えて、現行の支援の枠組みにとらわれず、公的支援の抜本的強化を図るべきだと考えます。総理の見解を求めます。
消費税問題について質問します。
十月一日、安倍政権が消費税一〇%への大増税を強行したことに対し、とても暮らしていけないという怨嗟の声が全国で広がっています。私は、暮らしも景気も経済も壊すこの暴挙に対し、強い憤りを持って抗議するものです。
そもそも、消費税は、所得の少ない人に重くのしかかる、逆進性を宿命とする弱い者いじめの税金です。こんな税金を日本の税金の中心に据えて、どんどん引き上げる道を進んでいいのか。
ことしは、消費税が導入されて三十一年目になります。この税金が日本に何をもたらしたか。私は、まずこの根本問題について総理の基本認識をただしたいと思います。
第一は、消費税は一体何のための税金かという問題です。
政府は、社会保障のためと繰り返してきました。しかし、この三十一年間、年金は減らされ、サラリーマンの医療費窓口負担は三倍になり、介護保険は負担あって介護なし、社会保障は切下げの連続ではないですか。
政府は、財政再建のためと繰り返してきました。しかし、この三十一年間、国と地方の借金は二百四十六兆円から一千六十九兆円へと四倍以上に膨れ上がっています。
どう説明されますか。総理、政府の言い分はどちらもうそだったではありませんか。
この三十一年間の消費税収は三百九十七兆円ですが、同時期に法人三税の税収は二百九十八兆円減り、所得税、住民税の税収も二百七十五兆円減りました。大企業と富裕層への減税が繰り返されたのに加えて、消費税増税がもたらした経済の低迷が税収を減らした結果です。
結局、弱者から吸い上げ、大企業と富裕層を潤す、これこそが消費税の正体であることは、三十一年間の現実ですっかり明らかではありませんか。答弁を求めます。
第二は、消費税が日本経済に何をもたらしたかという問題です。
OECDのデータで、一九九七年から二〇一七年の二十年間の世界の先進国のGDPの推移を見ますと、驚くべき結果が浮き彫りになります。
この二十年間で、アメリカはGDPが二・三倍、イギリスは一・七倍、フランスは一・八倍、ドイツは一・七倍。欧米の多くの国々はGDPが二倍前後に伸びています。
ところが、日本は二十年間でGDPは一・〇二倍、わずか二%しか伸びていません。OECDの三十六カ国で断トツ最下位が日本なのであります。二十年という単位で見た場合、日本は世界でも異常な、経済成長できない国になってしまっているのであります。
総理は、この原因がどこにあると認識されていますか。私は、たび重なる消費税増税が原因の一つであることは明らかだと考えます。
一九九七年の五%への増税は、バブル崩壊から立ち直りつつあった景気回復の芽を摘み、日本経済の長期にわたる消費不況の引き金を引きました。二〇一四年の八%への増税は、今日に及ぶ消費不況の原因となりました。
総理には、たび重なる消費税増税が、日本経済を世界でも異常な長期低迷に落ち込ませた原因の一つだという認識がありますか。お答えいただきたい。
日本共産党は、消費税導入が強行されたその日から、一貫して消費税の廃止を求めてきましたが、三十一年間の消費税の現実に立って、この悪税の廃止を目標とすることを改めて強く求めるものであります。
税金は負担能力に応じて。応能負担の原則に基づいて、税制の民主的立て直しを行うことこそ急務であります。総理の答弁を求めます。
その上で、日本共産党は、緊急の課題として、消費税を五%に減税することを強く求めます。
なぜ五%への減税か。理由は簡単明瞭です。二〇一四年に五%から八%に引き上げたこと自体が間違いだったからです。
当時、総理は我が党の追及に対して、増税の影響は一時的と繰り返しました。しかし、現実はどうだったか。一世帯当たりの実質消費支出は、増税を契機に大きく落ち込み、五年半たっても回復せず、年二十万円も落ち込んだままです。働く人の実質賃金も、年十五万円も落ち込んだままです。一時的どころか、長期にわたる消費不況が今に至るも続いているではありませんか。
総理、八%への大増税そのものが経済失政であったことは明らかではありませんか。
十月一日に発表された日銀短観では、大企業製造業で、三期連続で景気判断が悪化になりました。内閣府が昨日七日発表した景気動向指数も下方修正され、悪化となりました。こんなさなかに一〇%に増税など無謀のきわみ、失政に失政を重ねる二重の経済失政と言わなければなりません。
総理、八%に引き上げたことが間違いならば、その間違いを正す、五%への減税によって二重の経済失政を正すことが必要ではありませんか。
日本が、世界でも異常な長期にわたる経済成長できない国から抜け出して、経済を成長の軌道に乗せる上でも、今、政治が、五%への減税という家計応援のインパクトある政策を実行することが必要不可欠と考えますが、いかがですか。答弁を求めます。
消費税を減税し、社会保障や教育をよくする財源をどう考えるか。
日本共産党は、財源というなら、持てる者からきちんと税金を取ること、無駄遣いを一掃すること、そして、暮らしを応援することで日本経済を成長の軌道に乗せて税収をふやすこと、この三つを組み合わせれば、消費税に頼らなくても立派にやっていけると具体的に提案しております。
持てる者からきちんと税金を取るという点では、まず何よりも、大企業と富裕層優遇の不公平税制を正し、応分の負担を求める改革を行うべきです。
大企業は、安倍政権のもと、史上空前のもうけを上げ、内部留保を三百三十三兆円から四百四十九兆円へと積み増しています。ところが、もうけにふさわしい税金を払っていないじゃないですか。中小企業の法人税負担率は一八%に対し、大企業の負担率は一〇%、研究開発減税など優遇税制のおかげです。
総理、不公平だと考えませんか。優遇税制を是正し、法人税の税率を安倍内閣以前の水準に戻すことを求めます。
超富裕層のもうけも史上空前です。保有株式時価総額一千億円以上の超大株主は、安倍政権のもとで十二人から五十八人にふえ、保有総額は三・五兆円から十七・六兆円へと急増しました。ところが、株取引にかかる税金が特別に軽いため、所得が一億円を超える富裕層への税負担は逆に軽くなっています。
総理、不公平だと考えませんか。ここでも優遇税制を是正し、最高税率を引き上げるべきではありませんか。答弁を求めます。
無駄遣いを一掃するという点では、トランプ米大統領言いなりの、米国製武器の爆買いをやめるべきであります。
例えば、六千六百億円以上もの巨費がかかるイージス・アショアです。なぜ、秋田と山口に配備するのか。
米国の戦略国際問題研究所が発表した論文、「太平洋の盾 巨大なイージス駆逐艦としての日本」は、イージス・アショア配備の目的がハワイやグアムの防衛にあると明記しています。北朝鮮からハワイに向かうミサイルは秋田の上空を通過し、グアムに向かうミサイルは山口の上空を通過する。秋田と山口へのイージス・アショアの配備は、米国防衛としか説明がつかないじゃないですか。米国防衛のための武器購入に六千六百億円もの血税を注ぐ。こんなばかげた政策は中止すべきであります。
名護市辺野古への新基地建設にも膨大な血税が注がれています。二〇一八年、沖縄県は総工費は二兆五千五百億円と試算しましたが、その後、大規模な超軟弱地盤の問題が判明し、費用がどこまで膨らむかは誰もわかりません。沖縄県民の繰り返しのノーの審判を踏みつけにし、サンゴの美しい海を潰す新基地建設に何兆という規模の日本国民の血税を注ぐ。このような屈辱的な政治も終わりにすべきであります。
取るべきところから税金を取り、無駄遣いを一掃し、消費税を減税するべきです。総理の答弁を求めます。
最後に、関西電力会長ら幹部二十人が、高浜町元助役から七年間で三・二億円分もの金品を受け取っていた事件について、総理の認識を端的に四点伺います。
第一に、八木会長は記者会見で、金品の出どころはわからないと繰り返していますが、事件の構図から、三・二億円分の金品が原発マネーの還流であることは明らかではありませんか。総理にその認識はありますか。お答えいただきたい。
第二に、還流した金品の原資は、国民が支払ってきた電力料金です。関電は、二〇一一年以降、原発再稼働のために家庭向け電気料金を二度にわたって値上げしてきましたが、その一部が還流したのです。再稼働を推進し、電気料金の値上げを認可してきた政府、経済産業省の監督責任が厳しく問われると考えますが、その反省はありますか。
第三に、関電の会長も社長も、金品をもらっていた当事者じゃないですか。関電のつくる第三者委員会任せでは、肝心な真相が隠されてしまうことは避けられません。政府みずからが徹底的な調査を行うべきではありませんか。
第四に、関電だけでなく、原発を持つ十一の電力事業者は、原発再稼働のための追加工事費として五兆円を超える事業を発注しています。再稼働利権が問われているのであります。他の電力会社についても、不正がないのかどうか、政府の責任で徹底的な調査が必要だと考えませんか。
以上四点について答弁を求めます。
国政調査権を行使し、関係者を国会に招致し、徹底的な真相解明を行う決意を述べて、質問を終わります。(拍手)
〔内閣総理大臣安倍晋三君登壇〕