赤羽一嘉の発言 (国土交通委員会)

⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。 詳細は利用規約をご確認ください。

○国務大臣(赤羽一嘉君) 皆様、おはようございます。この度、国土交通大臣を拝命いたしました赤羽一嘉でございます。どうかよろしくお願いいたします。
 国土交通委員会の御審議に当たりまして、まず御挨拶を申し上げさせていただきます。
 本年も、記録的な豪雨や暴風、地震等の自然災害により、全国各地で甚大な被害が相次いでおります。犠牲となられた方々に謹んで哀悼の意を表します。また、被害に遭われた全ての皆様に心よりお見舞いを申し上げます。
 私も、就任直後から、本年の台風十五号、十七号、十九号のほか、近年発生した激甚災害の被災現場を視察し、災害規模の大きさと深刻さを目の当たりにいたしました。被災地の方々のお気持ちに寄り添いながら、生活再建やインフラの早急な復旧復興に総力を挙げて取り組む所存でございます。
 また、発災から八年半を迎えた東日本大震災の被災地の復興も着実に進めてまいります。
 私は、阪神・淡路大震災で自ら被災をいたしました。被災現場を走り回り、制度の壁を打ち破り、生活再建や復旧復興に全身全霊を傾けてきたことが私自身の原点でございます。
 国民の安全、安心の確保、豊かさや経済成長の実現を始めとする国土交通行政の重要な使命を、現場主義に立脚し、職員と一丸となって果たしてまいる所存でございます。皆様、どうかよろしくお願い申し上げます。
 国土交通大臣として、特に力を入れて取り組みたい三つの政策分野について申し上げさせていただきます。
 一つ目が、国民の安全、安心の確保です。
 国民の皆様の命と暮らしを守ることは、国土交通省の最大の使命であります。
 今般の台風十九号では、広範囲に及ぶ記録的な豪雨により、各地で国管理河川を含む多数の河川の堤防が決壊し、大規模な浸水被害を引き起こしました。
 気候変動による水害等の自然災害の頻発、激甚化や大規模地震、火山活動は我々の脅威となっています。こうした中、防災・減災対策や国土強靱化の取組を自治体や民間と連携しつつ、ソフト、ハードの両面から強力に推進してまいります。
 具体的には、昨年実施した重要インフラの緊急点検の結果等に基づく三か年緊急対策を着実に推進するとともに、事前防災の観点から、道路の無電柱化、高速道路の四車線化、堤防整備、岸壁の強化、住宅、宅地等の耐震化、ブロック塀の安全確保、危険エリアの対策強化、災害や気象情報等の的確な提供等、万全の対策を講じます。
 また、テックフォースの派遣や、ドローンやAI等の新技術を活用したi―Constructionの取組等を進め、迅速な復旧復興や強力な防災・減災対策を支えます。
 あわせて、防災・減災には、公助のみならず、自助、共助の取組も必要です。平素より地域住民の防災意識を喚起し、ハザードマップ等を活用したマイタイムラインの作成を促進するなど、実効性のある避難体制づくりを進めてまいります。
 高度経済成長期以降に整備したインフラの老朽化が加速度的に進行することも大きな課題です。長寿命化のための計画的な維持管理、更新や、予防保全の取組と新技術の導入等によるトータルコストの縮減、平準化を進めます。
 パイロットの飲酒問題、横浜シーサイドラインの逆走事故、空港保安検査での見落とし事案など、公共交通機関に対する信頼を失いかねない事態が相次いでいます。各事案の原因究明、再発防止を徹底するとともに、更なる輸送の安全確保を追求します。
 外国漁船の違法操業、木造船の漂流、漂着、中国公船の領海侵入等、厳しさを増す我が国周辺海域の状況を踏まえ、海上保安体制を強化し、平和で豊かな海を守ります。
 二つ目は、観光を通じた地方創生です。
 観光は、地方創生の切り札、成長戦略の柱です。現在開催中のラグビーワールドカップ大会では、世界中からラグビーファンが集まり、各地を訪問し、多くの地域住民との間に交流が生まれています。訪日外国人旅行者の拡大が地域の国際化を促し、新たな消費や雇用を生み、にぎわいと活気をもたらしています。こうしたことが、各地域がその活性化に向けて主体的に取り組んでいく機運を生み出しています。
 訪日外国人旅行者数は、昨年、三千万人を超え、六年連続で過去最高となりました。二〇二〇年四千万人を目指し、政府一丸、官民一体で取り組みます。
 具体的には、多言語対応等の受入れ環境整備、新たな観光コンテンツの開拓、観光地域づくりの担い手の育成、先進的なプロモーションの展開、交通網等のアクセスの整備といった取組を政府一丸、官民一体で推進していきます。
 十月二十六日には、北海道倶知安町でG20観光大臣会合を開催いたします。この機会を生かして、観光分野の最先端の知見を参加国と共有するとともに、アイヌ文化の発信拠点施設として整備中のウポポイの紹介など、地域の魅力を世界に発信してまいります。
 二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピック競技大会まで一年を切りました。円滑な開催に向け、国土交通省としても、首都圏空港の機能強化、大会関係者、観客等の輸送の円滑化、テロやセキュリティー対策、自然災害対策等に万全を期してまいります。
 三つ目は、人口減少と少子高齢化社会への挑戦です。
 人口減少、少子高齢化社会と人生百年時代を迎え、高齢者、障害者等あらゆる方々があらゆる場で活躍できる一億総活躍社会を実現し、全ての方々が輝く社会を目指してまいります。
 とりわけ、バリアフリー化の推進は、外国人を含む全ての方々が安心して暮らし、活躍する社会の大前提となる極めて重要な政策課題です。
 二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピック競技大会を契機とした更なるバリアフリー化の推進に向け、公共交通機関や建築物等のバリアフリー化や地域における重点的、一体的なバリアフリー化を着実に進めるとともに、心のバリアフリーの実現に向けた取組を関係者と連携しながら一層強化してまいります。
 子供が犠牲となる事故、高齢運転者による事故等、痛ましい自動車事故が相次いで発生しています。子供の移動経路の安全確保に向けた取組や、安全運転サポート車の普及等の交通安全対策を推進いたします。
 高齢者が運転に頼らなくても快適に移動できる環境づくりも重要です。移動手段の受皿となる公共交通の維持確保に向けて、地方公共団体が中心となり、まちづくり施策と連携させながら、バス路線等の維持、充実や、オンデマンド交通、自家用有償旅客運送等の活用に積極的に取り組む仕組みをつくってまいります。また、MaaS等の新たなモビリティーサービスや自動運転等の活用も進めてまいります。さらに、JR北海道の経営改善を推進いたします。
 人口減少や少子高齢化が進む中、持続可能な地域社会を形成していく必要がございます。スマートシティーやコンパクト・プラス・ネットワーク、空き家、空き地の利活用、既存住宅市場の活性化を進めます。
 また、離島、半島地域、豪雪地帯等の振興のため、生活環境整備や地域資源の活用への支援等を行います。
 所有者不明土地問題は、防災・減災の観点からも重要です。発生抑制に加え、土地の所有者の責務や適切な利用、管理の明確化等に向け、政府一体で土地所有に関する基本制度の見直しの具体的検討を進めてまいります。
 厳しい財政制約の下、安全、安心の確保を前提に、高速道路、国際戦略港湾、整備新幹線等、生産性の向上や経済活性化に資するストック効果の高い社会資本整備を重点的、戦略的に推進します。
 また、世界の旺盛なインフラ需要を取り込むべく、トップセールス等によりインフラシステムの海外展開を積極的に推進します。
 少子高齢化や生産年齢人口の減少が進展する中で、国土交通分野においても担い手の確保が極めて重要です。
 建設業や自動車運送事業等の所管業界における長時間労働の是正、週休二日の徹底、取引環境の適正化等により生産性と魅力を向上し、担い手の確保、拡大を図ります。また、人手不足に対応するため、建設業、造船業、宿泊業等の分野において、特定技能に係る在留資格を活用した外国人材の受入れを適切に進めてまいります。
 消費税率引上げについては、住宅購入支援策についてCM等を通じた周知の更なる強化とともに、住宅市場の動向について注視してまいります。
 以上、国土交通行政の諸課題について、私の考えを述べさせていただきました。
 今国会におきましては、洋上風力発電の導入の促進や、国際基幹航路の維持拡大を図るための措置を講ずる港湾法の一部を改正する法律案を提出し、御審議をお願いしたいと思います。
 委員長、委員各位の格別の御指導を何とぞよろしくお願いを申し上げます。
 続きまして、済みません、令和元年台風第十九号による被害状況と国土交通省の対応状況について報告をさせていただきます。
 まず、この度の台風でお亡くなりになられました皆様方の御冥福をお祈り申し上げますとともに、被災された全ての皆様に心よりお見舞いを申し上げます。
 台風第十九号は、十三都県に大雨特別警報を発表するなど、広い範囲で記録的な大雨をもたらしました。百三十か所以上の河川の堤防の決壊は未曽有の大災害であり、甚大な被害が生じました。
 私も、台風通過直後の十月十二日以降、被災現場に足を運び、地元の皆様の御要望をいただいておりますが、厳しい被災の現状に激甚化する自然災害の脅威を感じ、その猛威を改めて実感しているところでございます。
 今回の台風に対し、国土交通省では省を挙げて全力で対応してきております。
 台風の襲来前には、影響が見込まれる自治体との間でホットラインによる連絡体制を構築いたしました。また、空港滞留者の抑制や鉄道の計画運休による利用者の混乱回避のための対策も講じました。
 発災後は、人命第一の観点から、海上保安庁の巡視船やヘリコプター等により救命救助活動を行いました。
 浸水被害は、国管理河川で確認できているだけでも約二万五千ヘクタールに及び、排水ポンプ車二百台体制により排水を行っています。また、過去最大となる一日七百人規模でテックフォースを派遣し、被災自治体の支援を行い、河川や道路、土砂災害等の調査と応急復旧を強力に進めております。
 交通網の寸断も、暮らしや経済に大きな影響を与えました。
 道路は、東日本を中心として、中央道を始め二十都府県で被災し、一部では今なお通行止めとなっております。鉄道も、北陸新幹線の車両が多数浸水するなど、例を見ない被害が生じています。これら交通網の早期の復旧とともに、バス等を活用した代替輸送ルートの確保に努めております。
 その上で、何よりも重要なことは、一日も早く被災地の生活となりわいを再建することです。
 そのために、国土交通省内に被災者生活支援チームを設置し、まずは、瓦れき、土砂等の撤去促進、食料品、段ボールベッド等の物資輸送の手配、ボランティア車両等の高速道路無料化の措置、災害弱者に対する旅館、ホテルの客室の提供、公営住宅等の応急的な住まいの確保などを既に行っておりますが、派遣したリエゾンを通じてタイムリーに支援ニーズを把握しつつ、対応に万全を期してまいります。
 国土交通省といたしましては、自治体とも連携し、被災地、被災者に寄り添いながら、引き続き復旧復興に全力で取り組んでまいります。
 以上でございます。

発言情報

speech_id: 120014319X00120191024_012

発言者: 赤羽一嘉

speaker_id: 22425

日付: 2019-10-24

院: 参議院

会議名: 国土交通委員会