逢坂誠二の発言 (憲法審査会)

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○逢坂委員 立国社の逢坂誠二でございます。
 発言の機会をいただきまして、ありがとうございます。
 国民投票、これは非常に重要なものであり、民主主義の意思決定をする上で大変大事なものだというふうに私自身は理解をしております。
 私自身、首長を務めておりましたときに、実は、情報をしっかりと公開をする、住民の皆さんにたくさん情報を提供する、その上で、熟議のプロセスを経て物事を決めていくということを随分やらせていただきました。いわゆる住民参加、それによって物事を決めていくということであります。
 私は、この手法をとることによって住民の皆さんが喜んでくれるというふうに思っていたのですが、実は当初の反応は逆でありました。そんなことをやっても時間がかかるだけだ、情報公開なども、そんなものをたくさんされても情報を読むことはできない、それよりも早く意思決定をした方がいいんだ、住民投票で早く決めろ、こういう声が非常にあったわけですが、私の経験の中では、やはり熟議のプロセスを経るということなしに物事を決めてしまいますと結果が誤る、そういう体験を幾つもしております。
 したがいまして、情報をしっかり公開すること、適切な情報公開があること、そして、それは議会の熟議ではなくて、住民の皆さん、憲法でいうならば国民の皆さんの熟議、こういうものがいかに高まっているかが非常に大事なんだろうというふうに思っております。
 一つ例を申し上げますと、十五年ほど前、平成の大合併の議論が全国で盛んでありました。私の地域もそうでありました。当時、住民の皆さんは、もうこのままでは財政が立ち行かない、このままでは自治体が維持できない、そういうことで、合併に賛成する声が大多数を占めていたように私は思っております。
 しかし、私は、それは非常に危険だというふうに思っておりましたので、全国でも多分例がないのでありますが、合併を前提にしない法定協議会をつくりました。本来、法定協議会は合併を前提にしてつくるわけですが、合併を前提にしない法定協議会をつくり、その場にさまざまな情報を提供し、住民の皆様に議論をしていただく。そして、その中には行政にとって不都合な情報もたくさん提供する、あるいは、住民の皆さんからもさまざまな意見をもらう。そういうプロセスを経て、議論を重ね、議論を重ねやっていった結果、最終的に、私どもの地域では、合併では地域はよくならない、合併ではない手法によってやはり地域の存立、存続を考えていくべきだ、そういう結論に達したわけであります。
 すなわち、熟議のプロセスを経ることによって、当初考えられていた結果と随分違った結論に導かれるという実体験であります。
 こうしたことは、ほかの案件でもたくさんございました。例えば、国民健康保険税を増税するかしないか、こういったことも、当初は多くの住民の皆さんは反対をする、だがしかし、医療費の増嵩、あるいは住民の所得、その他さまざまな条件を付して議論をすると、賛成はできないけれども納得せざるを得ないなということになることも非常に多いわけであります。
 すなわち、いかに熟議の空間、時間、それを確保するかということが、私はこの投票における大きな前提だというふうに思っております。
 そして同時に、熟議をするためには情報の非対称があってはなりません。賛成派ばかりの情報が流れるとか、あるいは反対派ばかりの情報が流れるとか、そういったところを十分に考えていく、それがやはり私どもこの制度設計をする国会の大きな役割だ、そう思っております。
 いずれにしても、大事なのは、国会の議論も非常に大事でありますけれども、国民の皆様の間に、この憲法に対する熟議、その熱度、そういうものがきちんと高まっているかどうか、そういうことを判断しながら、国会がそれに寄り添うということが何よりも大事なことではないか、そう思っております。
 以上、意見を申し述べました。ありがとうございます。

発言情報

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発言者: 逢坂誠二

speaker_id: 4539

日付: 2020-05-28

院: 衆議院

会議名: 憲法審査会