赤羽一嘉の発言 (本会議)
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○国務大臣(赤羽一嘉君) 斉藤鉄夫議員から二問お尋ねがございました。
まず、一連の台風災害の教訓を踏まえた防災・減災対策についてお答えいたします。
昨年は、相次ぐ台風により各地で甚大な被害が発生し、さまざまな課題や教訓が浮き彫りとなりました。
我が国では、今後も、気候変動の影響から、いつどこで激甚な水災害が発生してもおかしくなく、まさに、国民の皆様の命と暮らしを守ることのできる抜本的な防災・減災対策が喫緊の課題と認識をしております。
具体的には、昨年の台風第十九号では、利根川水系において、上流のダム群や遊水地で洪水を貯留することができ、また、平素より計画的な、下流から堤防を整備してきた取組が有効であったことが確認をされた一方で、本川の水位上昇の影響を受けて逆流が発生し、支川の堤防が決壊してしまった河川も少なくありませんでした。
こうした教訓から、河川の上流、下流や本川、支川の流域全体を見据え、国、県、市が連携して、遊水地の整備や、本川、支川のバランス等を考慮した河道掘削や堤防整備、強化などを進めていくことが必要であると考えております。
特に、昨年の台風で国管理河川の堤防が決壊した七つの水系では、速やかに再度災害防止のための緊急治水対策プロジェクトに着手してまいります。
次に、ダムの活用につきましては、一部のダムで事前放流を実施したことにより被害を最小限に食いとめられたことから、平素より電力事業者など利水者との基本的なルールをつくり、事前放流を更に拡大する必要性が明らかとなりました。
このため、利水者と連携した既存ダムの有効活用の方策について取りまとめを行ってまいります。
情報共有のあり方についても課題がございました。
例えば、大雨特別警報解除後に避難先から自宅に戻られて洪水被害に遭われた方がいらっしゃいました。こうしたことが再び起こらぬよう、警報解除後の注意喚起の強化など、住民の方が適切な避難行動をとれるように、正確でわかりやすい情報提供の充実改善に努めてまいります。
さらには、ハザードマップが作成されていたものの、十分な活用が図られなかったとの課題もございました。このため、適切な避難行動が行われるよう、ハザードマップの周知徹底や活用の工夫により、実効性のあるマイタイムラインなどの避難体制づくりを進め、地域住民相互で守り合える自助、共助の取組を強化してまいります。
これらの教訓と課題を踏まえ、昨年十一月より、有識者から成る社会資本整備審議会気候変動を踏まえた水災害対策検討小委員会において、気候変動による降雨量の増加などを考慮した抜本的な水災害対策への転換について議論を進めているほか、土砂災害時の避難体制の確保などのさまざまな課題に対しても同様に検討を進めていただいております。
さらに、こうした取組を国民の皆様にとってわかりやすいものとし、国民一人一人の防災意識を高めていくことが重要であることから、有識者の皆様による検討と並行し、今般、私を本部長とし、国土交通省の全部局が連携して総力を挙げて取り組む国土交通省防災・減災対策本部を立ち上げたところでございます。「いのちとくらしをまもる防災減災」をスローガンに、防災、減災が主流となる安全、安心な社会づくりに全力を傾けてまいる所存です。
次に、高齢者の移動手段の確保や高齢運転者の交通事故対策のための支援についてお答えをいたします。
私は、昨年、池袋の高齢者の運転事故により御家族を亡くされた御遺族を含む交通事故の被害者団体の皆様から直接お話を伺い、改めて、あらゆる施策を総動員し、交通事故の撲滅を強く決意いたしました。高齢運転者の交通事故対策を、関係省庁と連携し、しっかりと進めてまいります。
私自身、一昨日、衝突被害軽減ブレーキやペダル踏み間違い急発進抑制装置の体験をし、事故防止の効果を確認したところですが、こうした装置が搭載された安全運転サポートカーの購入や装置の後づけ費用の補助の仕組みを補正予算案に盛り込ませていただいております。
なお、安全運転支援装置はあらゆる事故を防止することができるものではないことから、普及促進に当たりましては、自動車ユーザーが装置のみを過信しないよう、周知啓発にも取り組んでまいります。
あわせて、高齢者が運転免許を返納した後の移動手段の確保にも全力で取り組んでまいります。
その受皿となるべき公共交通は、地方部を中心に、人口減少の本格化、運転者不足の深刻化等に伴い、その経営環境はますます厳しくなっています。
このため、来年度予算案には、各地の公共交通サービスの維持、確保に不可欠なバスや乗り合いタクシーの運行に対する補助等の所要額を計上しているところであり、各地方公共団体との密接な連携を図りつつ、これらを最大限有効に活用して、しっかり取り組んでまいりたいと考えております。
さらに、地域ごとに、地方公共団体が中心となって、公共交通はもとより、スクールバス等の多様な輸送資源を総動員し、移動ニーズに対応する体制を強化する必要があることから、そのための新たな枠組み等を盛り込んだ地域公共交通活性化再生法等の改正法案を本国会に提出すべく、現在、準備を進めているところです。
また、高齢者等の移動のための多様なモビリティーについては、電動アシスト自転車や電動車椅子に関する普及促進支援や小型電動モビリティーの購入補助等が経済産業省の補正予算案等に盛り込まれております。国土交通省といたしましても、経済産業省の取組と連携し、普及促進に努めてまいります。
これらの取組を通じ、高齢運転者の交通事故の撲滅、さらには、高齢者等の皆様がみずからの運転に頼らずに暮らせる交通社会の実現に努めてまいります。
以上でございます。(拍手)
〔国務大臣小泉進次郎君登壇〕