本村伸子の発言 (本会議)
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○本村伸子君 私は、日本共産党を代表して、地方財政計画、地方税法、地方交付税法について、総理に質問をいたします。(拍手)
住民の福祉の増進を図る役割を担う地方自治体は、今、相次ぐ災害から命と財産を守る問題、子育て、介護など住民の暮らしを支える問題、地元産業の振興、さまざまな課題に直面をしています。しかし、安倍政権が、地方に自治体リストラを求め、深刻な疲弊と破綻をもたらしているのが実態です。
第一に、地域医療を支える公立病院の問題です。
厚生労働省は、公立・公的病院の再編、統廃合の検討を求める病院名リストを公表しました。自治体の首長、議会、病院関係者からは、地域医療を守ってきた努力を軽んじている、地域の実情を無視していると怒りの声が噴出しています。大学病院の医師派遣の引揚げや内定した看護師の就職辞退まで引き起こしています。採算やデータだけでははかれない地域医療の役割があると思いませんか。地域の実情を踏まえないリストは撤回するべきです。
また、政府はこれまで、公立病院改革ガイドラインに基づき、ベッドの稼働率七〇%以下を理由にして、リストラを推し進めてきました。しかし、ベッドの稼働率の低下、赤字の主たる原因は、医師不足があるのではありませんか。これでは地域医療を維持できないことは明らかです。
地方交付税の算定では、公立病院への一般会計からの繰入れが多いほどマイナス補正の対象となる措置もつくっています。地域医療を守るために、地域の実情を無視したやり方はやめるべきです。
地域医療を困難にしているのは、医師不足です。今でも四割の医師が過労死ラインを超えています。単なる偏在是正策ではなく、OECD水準を目指す、医師の大幅増員こそ必要です。医学部の地域枠削減もやめるべきです。
第二に、自治体リストラによる公共サービスの質の低下が問題となっています。
政府は、指定管理者制度の導入や、公共サービス改革法、公共施設等総合管理計画など、民間委託を推進してきました。二〇一五年の骨太方針では、窓口業務などの外部委託を拡大する方針を掲げ、地方自治体に検討を迫ってきました。こうした中で、民間委託を進めた自治体でさまざまな問題が起こっています。
介護保険認定事業を全市一括で外部委託化した名古屋市では、委託当初から事務の大幅なおくれが続き、介護度が決まらないために暫定プランでサービスを開始し、後日、認定が低く出たために足りない報酬分を利用者や介護事業者がかぶる事態が起こっています。問題が起きても、民間委託のために行政は直接介入できず、役所の職員が実態や制度を知らないなど、相談含め、質の低下を招いています。
民間丸投げでは、公共サービスの質が維持できないのではないですか。民間委託の実態を総括し、公設公営に戻す選択肢も含め、地方自治体を支援するべきです。
第三に、職員減らしが深刻なマンパワー不足をもたらしています。
児童虐待やいじめなど深刻な環境に置かれた子供たちと向き合う児童福祉司や教師、そして保育士などの増員がとりわけ重要です。さらに、相次ぐ災害対応でも、自治体職員の不足が浮き彫りになっています。
総理、住民を支える職員、マンパワー不足が危機的状況だという認識はありますか。職員不足のこの危機的状況をもたらしたのは安倍政権の政策が原因であり、その責任は重大です。
来年度以降、地方交付税の行革努力算定から職員削減率を削除したのは、リストラ、職員減らし政策の破綻を示すものではありませんか。経常的経費などほかの算定項目も含め、職員の削減率を交付税算定に反映するやり方はきっぱりとやめるべきです。
四月から導入される会計年度任用職員制度では、期末手当を支給するかわりに月給を引き下げる、手当の支給対象としないために勤務時間や日数を減らすなどの事案が各地で起こっています。全ての非正規職員の待遇改善に必要な財源の確保を国が責任を持って行うべきです。
第四に、災害対応の問題です。
住民の安全な避難を確保するために、避難所を早期開設することは欠かせません。市町村が必要と判断した場合、災害救助法を速やかに適用することで、市町村が財政負担の心配をせず被災者支援を行えるようにすべきではありませんか。
避難所の生活環境について、温かい食事を出すための炊事場の確保や炊き出しスタッフの雇い上げ、プライバシーの保護等に必要な経費を災害救助法の対象としていますが、現場はそうなっていません。その原因をどのようにつかみ、どのように打開するおつもりですか。
また、被災者生活再建支援法の半壊、一部損壊世帯までの対象拡大、一世帯からの適用と支援金の引上げを一刻も早く行うべきです。
最後に、基地と人権、地方自治の問題です。
全国知事会は、米軍基地の存在が住民の安全、安心を脅かしていると指摘し、日米地位協定の抜本的見直しを求めています。政府はこの声に応えるべきです。
辺野古新基地建設反対の圧倒的民意を踏みにじって工事を続ける政府の姿勢を絶対に許すことはできません。新基地建設を断念し、普天間基地の閉鎖、撤去を求めます。六年連続の一括交付金の削減は、今すぐやめるべきです。
以上を申し述べ、質問を終わります。(拍手)
〔内閣総理大臣安倍晋三君登壇〕