赤羽一嘉の発言 (本会議)

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○国務大臣(赤羽一嘉君) 高橋千鶴子議員にお答えをいたします。
 まず、運転従事者の感染防止対策と旅客運送事業者に対する支援策についてお尋ねがございました。
 何よりも感染の拡大防止が重要であり、運転従事者の感染防止対策のため、これまで関係業界団体等に対し、マスクの着用、うがい、手洗い及び検温の励行、そして、体調がすぐれないときには無理をして仕事に出ない環境づくりを繰り返し要請し、徹底していただいております。
 そして、厳しい状況にある事業者の資金繰りと雇用の維持を図るため、これまでセーフティーネット保証制度や雇用調整助成金の要件緩和を行ってきたところでございますが、今後も引き続き、事業者の声に真摯に耳を傾け、実効性ある支援に取り組んでまいります。
 国土交通省として、政府全体の早期収束に向けた取組の中で、所管業界の状況をきめ細かく把握しつつ、内外の経済の動向や国民生活への影響等についてしっかりと見きわめ、反転攻勢に向けた効果的な施策が講じられるよう、必要な対応について引き続き万全を期してまいります。
 地域公共交通の現状に関する認識についてお尋ねがございました。
 現在、地域公共交通は、人口減少の本格化に伴う需要の縮小や経営の悪化、運転者不足の深刻化によるサービス供給体制の不安など、厳しい状況に直面をしております。
 他方、高齢者の運転免許の返納が年々増加し、受皿としての移動手段を確保することがますます重要になっております。
 このため、地域における移動ニーズに対し、きめ細やかに対応できる立場にある地方公共団体が中心となって、交通事業者や地域の住民等と協議しながら、また、国の支援も受けながら、交通サービスの確保、充実に取り組むことがこれまで以上に求められていると認識をしております。
 次に、乗り合いバスの参入と廃止に対して自治体の関与を強めた理由についてお尋ねがございました。
 本法案では、地域における移動ニーズに対し、きめ細やかに対応できる立場にある地方公共団体が中心となって多様な関係者と連携し、それぞれの実情に応じた交通サービスを確保するための制度について、その充実を図ることとしております。
 その一環として、乗り合いバスの新規参入等について国が通知する制度により、地方公共団体が地域の交通をめぐる最新の動向を常に把握し、その将来のあり方を適切に検討できるようにすることとしております。
 また、維持が困難となった路線バスについては、地方公共団体が中心となって将来のあり方を関係者とともに十分協議することが必要です。このため、廃止の届出が行われる前の段階でそのような協議ができる制度を盛り込んだところでございます。
 続きまして、バス事業者間の共同事業などを独禁法の適用除外とする理由についてお尋ねがございました。
 地方都市などのバス交通については、取り巻く環境の厳しさから、地域内の事業者同士が連携し、サービスの改善や効率性の向上に取り組みたいとの御要望が多く寄せられております。
 しかしながら、現行の独占禁止法では、複数のバス事業者間でダイヤ、運賃の調整等を行うことはカルテル規制に抵触するおそれがあることから、このたびの独占禁止法特例法案において、一定の場合にこれを適用除外とすることとしたところでございます。
 次に、地域公共交通における規制緩和に対する見解についてお尋ねがございました。
 乗り合いバスや鉄道などにつきましては、平成十二年以降、いわゆる需給調整規制が廃止され、サービスの供給量やその水準は、原則として交通事業者の経営判断により決められるようになっており、このことにより、運賃の低下や運行便数の増加など、さまざまな面で利用者にとっての利便性の向上が図られてきたところ、本法案においても、このような基本的な考え方については変更ございません。
 一方で、その後の人口減少の本格化に伴う需要の縮小や運転者不足の深刻化等により、特に地方部では、採算性の安定的な確保等が難しくなってきております。
 これに対応し、国土交通省では、地方公共団体が中心となって、国の支援を受けながら、地域の多様な関係者と連携し、それぞれの実情に応じた交通サービスを確保するための制度の整備をこれまで進めてきたところであり、本法案においても、引き続きその充実を図ることとしております。
 地方におけるバスや地域鉄道への補助の拡充についてお尋ねがございました。
 国土交通省におきましては、地域における必要不可欠な移動手段を確保、維持するため、過疎地域等における幹線バスやコミュニティーバス等の運行、離島航路や航空路の運航の欠損等に対し、国費による補助を行っております。
 このうち、バス関係につきましては、平成三十年度には、幹線バス関係で、地域からの要望どおり約九十億円を、また、これと一体となったコミュニティーバス等の地域内交通関係で、地域からの要望約六十二億円に対し、約三十億円を交付しております。
 地域鉄道につきましては、安全性向上のための車両更新や被災時の施設の復旧等に対する補助を行っているものの、鉄道の特性が発揮できないものについては、より効率的な他の交通機関で代替することが可能であることから、欠損補助の対象とすることは考えておりません。
 今後とも、地域の御要望を伺いながら、必要な予算の確保に最大限努めてまいりたいと思っております。
 ライドシェアに対する国土交通省の立場と本法案による改正がライドシェアの解禁につながらないのかについてお尋ねがございました。
 ライドシェアは、自家用車のドライバーのみが運送責任を負う形態を前提としており、安全の確保等の問題があるため、認めるわけにはいかないと考えており、この考えは従来から全く変わっておりません。
 一方、自家用有償旅客運送は、道路運送法による登録を受け、市町村等が、運行管理等の措置や事故の際の賠償等を行う体制を整備し、利用者の安全、安心を確保することとしており、ライドシェアとは全く異なるものと認識をしております。
 したがいまして、本法案による改正がライドシェアの解禁につながるとは考えておりません。
 最後に、交通政策基本法を踏まえた地方バス路線等への支援の拡充と、移動権に基づく施策についてお尋ねがございました。
 国におきましては、過疎地域等における必要不可欠な移動手段であるバス路線等の確保、維持を予算面で支援しつつ、本法案の枠組みも活用し、地域の実情に応じて、より効率的な交通サービスが提供されるよう促していくことが重要と考えております。
 次に、いわゆる移動権を法律上規定することにつきましては、平成二十五年に交通政策基本法が制定された際、関係審議会において議論が行われたところでございます。
 この際には、保障する権利の内容や保障する責務を有する主体、権利を保障する仕組みや財源の確保について、実定法上の権利として規定できるだけの国民のコンセンサスが得られているとは言えないとし、移動権を法定化することは時期尚早とされたところでございます。
 こうした状況は、現在においてもなお変わっていないと考えております。
 以上でございます。(拍手)

発言情報

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発言者: 赤羽一嘉

speaker_id: 22425

日付: 2020-03-24

院: 衆議院

会議名: 本会議