柚木道義の発言 (本会議)

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○柚木道義君 私は、共同会派、立憲民主・国民・社保・無所属フォーラムを代表して、ただいま議題となりました政府提出の年金制度の機能強化のための国民年金法等の一部を改正する法律案及び野党提出の年金積立金管理運用独立行政法人法等の一部を改正する法律案について質問いたします。(拍手)
 まず、新型コロナウイルス対策を質問させていただきます。
 緊急事態宣言からちょうど一週間。これからの一週間が、封じ込められるかどうかの文字どおりの正念場です。
 もちろん、コロナ対策に与党も野党もありません。しかし、安倍政権の緊急事態宣言、緊急経済対策は、遅過ぎ、少な過ぎではありませんか。世論調査では、緊急経済対策に期待できないが七二%、三十万円の現金給付は一律給付にすべきと増額をすべきで合わせて七〇%、休業補償は国が行うべきが八二%です。
 安倍総理も小池都知事も東京オリンピックに注力する一方で、政府・与党は二月下旬に野党が提案したコロナ対策予算を追加すべきとの組み替え動議に反対した結果、コロナ対策が後手に回り、今の深刻な感染拡大、コロナ不況に至っているのではないでしょうか。これでは、もはや人災です。
 総理、対応がおくれた点は率直に国民におわびを述べるべきではないですか。また、マスクの全戸配送に四百六十六億円も国民の税金を使うより、医療、休業補償、現金給付に回すべきではありませんか。総理、お答えください。
 私たち野党、そして海外からも批判をされてきたのが、検査件数の少なさです。人口当たりの検査件数が欧米先進国の数十分の一以下では、感染者数の正確な把握は不可能で、他国との比較もできず、海外メディアからは隠蔽とまで非難をされました。さらに、オリンピックの延期が決まるまで検査能力の二割程度しか検査してこなかったことが意図的隠蔽の印象を強めました。
 厚生労働省は、検査件数が少ない理由を、検査の必要性の基準は医師の判断と説明。しかし、これは事実ではありません。帰国者・接触者相談センターの全相談者のうち、帰国者・接触者外来への紹介はわずか五%。つまり、九五%の方が、医師の判断ではなく、相談センターによる、国のつくった厳し過ぎる基準で、検査を受けられないのです。
 また、メディアでは、医療崩壊を招かないためにもPCR検査を抑制してきたとの論調がありましたが、厚労省は、帰国者・接触者外来で受診能力を超えた事例は一つもなく、入院ベッドも三月の末時点では不足していないとの認識を示していました。
 オリンピックの延期決定後から検査数が格段に増加していることからも、それまでの少なさの原因は、習近平中国国家主席の訪日やオリンピックを予定どおり行うための意図的抑制ではなかったのかと言わざるを得ません。結果、早期に拡大を防止できず、緊急事態宣言の発令と至りました。
 改正基本的対処方針の蔓延防止策二十四項目の中にはPCR検査の文言は一つも見当たりませんが、感染経路不明者が五割を超える現状で、クラスター対策偏重路線は既に破綻しています。
 今までの路線を改め、宣言期間内に、総理が確約をしている一日のPCR検査能力二万件を、大切なのは医師が必要とする検査をふやすことですから、その実検査数二万件を目標として、達成するように指示をいただきたい。また、どのような考えに基づいてその目標を達成するお考えかもお答えください。
 緊急事態宣言の発令時期を、国民の八割が遅いと答えています。総理、宣言による経済への影響を危惧する気持ちはとてもよくわかりますが、国民の命がより大切であるとの認識を強く訴えたいと思います。
 総理は、会見で、接触機会を最低七割、極力八割減少させれば二週間でピークアウトできると言われました。しかし、二週間様子を見ての対応で本当にいいのでしょうか。悠長過ぎませんか。
 人と人の接触機会の減少割合は、ちょうど一週間、本日、この四月十四日時点で何割減少したんでしょうか。もしその数値が示せないのであれば、なぜ検証できない数字を示されたのか、総理の答弁を求めます。
 専門家が、感染の拡大、縮小状況を判断する参考指標として、一人の感染者が平均何人に感染させるかを示す実効再生産数、新規感染者数、感染者に占める感染経路不明者数を挙げています。
 そこで、緊急事態宣言を出す直前の国及び指定された七都府県の実効再生産数をお示しください。
 また、二週間後のピークアウトを目指すからには、その時点での目安は縮小状況と判断される一・〇以下と考えるのか、国民に説明してください。
 あわせて、宣言解除のための新規感染者の増加率と経路不明感染者率の目安をお示しください。
 もし緊急事態宣言の期間を何度も延長するようなら、総理が宣言者としての政治責任を果たしているとは言えません。総理、改めて、この一カ月の発令期間内に新型コロナを終息させると国民に約束をしてください。答弁を求めます。
 休業補償と緊急事態宣言はセットです。それでこそ、事業者も労働者も安心して休業できます。国民が総理に望んでいるのは、星野源さんとのツイッターで優雅に紅茶を飲んでいる姿より、自粛と補償をセットで実現するために全力投球している姿ではないでしょうか。
 実際に、自粛要請を受けたお店や働く皆さんから、毎日悲鳴が寄せられています。ここは、欧米並みの賃金補償が不可欠です。欧米では、八割程度の国民にも行き届き、八割程度の賃金補償がなされています。そこで、補正予算の事業持続化給付金と現金給付が合計六兆円であるのを、欧米並みに大幅に積み増すべきです。答弁を求めます。
 政府は、野党や世論の批判を受け、対象拡大を検討するそうですが、そもそも、八割もの国民が排除される一世帯三十万円の現金給付でなく、野党案の、一人当たり十万円以上、全員一律給付で後から課税をする方法であれば、国民全員に迅速かつ公平な支給ができます。総理、ぜひ、全国一律で個人単位での十万円以上の給付の採用を強く求めます。税金は、あなたのものではなく、国民のものです。今、国民を救うために使わずに、いつ使うのか。総理、ぜひお答えください。
 事業者支援も、現状では遅過ぎ、少な過ぎで、家賃にもなるかどうかだというのが現場の声です。二兆円の事業持続化給付金を大幅に積み増すことを総理に強く求めます。御答弁ください。
 東京都は感染拡大防止協力金を支給しますが、不十分です。自治体と国の補償をセットで実現するべきで、そのためには、現在一兆円の全国の自治体が柔軟に使える臨時交付金としての拡充を求めます。総理、御答弁ください。東京都と国も、対立ではなく協力をして、休業補償を拡大し、感染防止の加速をぜひよろしくお願いいたします。
 子育て世帯への対応も不十分です。
 家計調査によると、家族一人当たりの食費と光熱水道代だけでも月三万円程度かかります。シングルマザー家庭では、一日二食にするような家庭もあり、状況は切迫しています。児童手当一万円増額について、さらなる臨時的引上げを行うとともに、毎月支給とすること、対象年齢を十八歳まで引き上げることを強く求めます。総理、お答えください。
 安倍総理、憲法を改正し、緊急事態条項を制定すれば、危機管理がうまくいくわけでは決してありません。今やるべきことは、目前のコロナ危機をどう乗り越えるかです。精神論やお願いではなく、補償なくして自粛なしです。一刻も早く、いかなる職業であっても排除されることなく、職を失ったり住みかをなくしたり、弱い立場の方々、より多くの皆様を救済できる対策を強く求めて、年金法案の質問に入ります。
 年金は、まさに国民の老後生活を支える重要な柱であります。
 昨年八月公表の財政検証結果を見ると、将来、年金は決して安心できません。経済前提六ケースのうち、三ケースで、将来、二、三十年後の所得代替率が五割を下回り、五〇%確保できる三ケースでも、所得代替率は約二割低下、国民年金、基礎年金は約三割も低下する見通しです。基礎年金、国民年金の給付水準の大幅な低下は、最大の課題です。
 総理は、物価上昇率で割り引けば基礎年金額はおおむね横ばいと説明しますが、年金の給付水準は、賃金上昇率で割り戻した額、つまり所得代替率で見るべきです。給付水準が三割も低下する基礎年金、国民年金で、貯金も十分でない方々が増大する中で、果たして生活が成り立つのでしょうか。総理、お答えください。
 今回の政府案は、小手先の改革です。本来、全ての労働者に被用者保険を適用するのが目指すべき姿であり、この認識は与野党共通のはずです。しかし、政府案では、企業規模要件の撤廃すら実現していません。保険料負担が増大する中小企業への配慮は当然必要ですが、その配慮は、適用しないことではなく、中小企業にも適用拡大した上で、経営していけるよう十分に支援することです。
 今回、企業規模要件を撤廃する道筋がつかなかった理由、撤廃時期、さらなる適用拡大の見通しについて、総理に伺います。
 GPIFの資産構成について、株式割合を五〇%にふやしてから、運用収益の振れ幅が大きくなり過ぎています。そのため、今回の新型コロナウイルス感染拡大に伴う株価の下落により、一―三月期は十七兆円前後という過去最大の積立金の損失見通しであります。
 先日の資産構成割合の見直しでは、外国債券の割合を二五%に引き上げましたが、現在のように世界的に金融市場が動揺する中では外債のリスクも高くなります。政府は累積収益は改善していると説明しますが、マイナス幅が大きく出るということに対して国民は大きな不安を持っています。
 積立金の運用は、被保険者の利益のために、安全かつ効率的に行うという法律の規定を考えれば、株式運用比率を倍増させたことで、コロナショックの影響を大きく受け、過去最大の十七兆円もの損失を出すなど、年金運用のリスクを高めたのではないでしょうか。総理、お答えください。
 また、GPIFは、会計検査院から開示が求められたバリュー・アット・リスクやストレステストの結果といったリスクは開示しないままです。リスク情報がわからないままでは、安全かつ効率的な運用が行われているのか、十分確認できません。速やかに会計検査院が開示を求めているリスク情報を開示すべきです。総理の見解を求めます。
 野党案では、GPIFの株式の構成割合の法定化、運用リスク情報の公表義務化を行うとしていますが、その趣旨、具体的な株式の割合について、提出者に伺います。
 政府は、繰下げ受給により、年金額がふえ、より豊かな老後生活が可能になるとアピールしていますが、現行の七十歳までの繰下げの利用者は一%程度にとどまります。七十五歳まで繰下げ可能にしても、その間の生活資金が確保できなくては利用もできません。生活の資金に余裕のある人だけが恩恵を受け、年金の増額が必要な低所得者は繰下げ受給を利用したくてもできないのではないでしょうか。総理、お答えください。
 年金生活者支援金は、保険料納付済み期間に応じて支給額が決まり、納付済み期間が短く年金額が低い人ほど支給額が低くなります。低所得者対策としては、納付済み期間にかかわらず、一律に給付すべきと考えますが、総理の御所見を伺います。
 今回の野党提出法案では、年金生活者支援給付金を拡充し、一律に月六千円支給するとしております。提出者に、改めてその意義、必要性を伺います。
 また、野党案では、子供が一歳になるまでの間の国民年金と国民健康保険の保険料の免除も盛り込まれており、大いに評価をいたしますが、その趣旨、意義について、提出者に伺います。
 これまでの年金制度改革は、まさに新型コロナ対策と同様に後手後手に回ってきた、繰り返しでありますが、今まさにコロナ対策も年金対策も現実を見据えた具体的かつ早急な対策が必要であり、共同会派としても全力で取り組んでいくことを申し上げて、私の質問といたします。
 ありがとうございました。(拍手)
    〔内閣総理大臣安倍晋三君登壇〕

発言情報

speech_id: 120105254X01820200414_015

発言者: 柚木道義

speaker_id: 6952

日付: 2020-04-14

院: 衆議院

会議名: 本会議