中島克仁の発言 (本会議)
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○中島克仁君 共同会派、立国社の中島克仁です。
ただいま議題となりました、政府提出、地域共生社会の実現のための社会福祉法等の一部を改正する法律案及び野党提出、介護・障害三法案について、会派を代表して質問をいたします。(拍手)
新型コロナウイルス感染症により、お亡くなりになられた方々の御冥福をお祈りするとともに、治療、療養されている方々、御家族に心よりお見舞い申し上げます。また、医療従事者、介護、障害福祉従事者始め、社会活動維持のため御尽力されている全ての皆様に、心より感謝と敬意を表します。
国内で初めて新型コロナウイルス陽性者が確認をされてから四カ月がたちます。この間、医療現場への感染防護品の調達不足、PCR検査体制の不備、健康観察するホテル等の確保、位置づけ、給付金、受診の目安の変更などの迷走は、数え上げれば切りがありません。
政府の対応は全てが後手後手、現状追認、地方、現場丸投げであり、政府の危機意識の欠如は明らかで、政府の不作為が国民の不安の増長、緊急事態宣言の発令、延長となっている本質的な原因です。象徴的なのが、PCR検査体制の不備、曖昧な受診目安の設定です。PCR検査の少なさは日本の恥だ、山梨大学島田学長は明確に指摘しています。
当初より、政府の感染対策は、重篤者、死亡者をふやさないこと、感染のピークをおくらせ、その間に体制を整備することでありました。しかし、ピークをおくらせた間に、感染の実態把握をするための検査体制の見直し、人員拡充を含めた環境整備、保健所機能の分担化や医療体制を整備するべきところ、着手がおくれ、手をこまねいたことが、検査件数をふやせず、いまだ感染の実態が把握できていない要因です。
総理は、四日の会見で、PCR検査を本気で取り組んでこなかったのではとの記者からの質問に、本気で取り組んでいたと反論しておりましたが、本気でやっていたのに検査数がふえず、感染実態が正確に把握できていないことが問題なのです。
総理の言う、検査数をふやすことに全力を尽くすとは、従来どおりのPCR検査能力を高めることのみならず、実態把握、早期発見、対応、また医療崩壊を防ぐため、PCR迅速器、抗原・抗体キットの導入、さらに、検査適応を見直し、人員拡充など予算の確保も含め、総合的に検査体制を見直し、検査数そのものをふやして的確な対策をとるという意味で間違いないか、お尋ねをいたします。
加藤大臣は、受診の目安の変更について、目安ということが、相談とか、あるいは受診の一つの基準のようにとられたならば、我々から見れば誤解であります、受診の目安は検査の目安ではないなどと発言されております。
早い段階から医療崩壊を防ぐため健康観察できるホテルなどの確保を進められず、検査体制のさまざまな課題を見直せなかった政府の不作為を現場、国民に転嫁するのは余りにも無責任です。政府が示した受診の目安が検査の目安となっていたことは事実であり、言いわけをする前に、検査を受けられず失われた命があったことを対策本部長である安倍総理は真摯に受けとめるべきです。
総理も加藤大臣と同様に、国民、現場の誤解であり、受診の目安は検査の目安ではなかったと考えているのか。失った命、命が脅かされた現実を真摯に受けとめ、謝罪するべきではないかと考えますが、総理にお尋ねをいたします。
多くの国民が目に見えないウイルスを相手に強いストレスを感じながら日々生活を送っている中、緊急事態が延長されました。
改めて、なぜ緊急事態を延長しなければならなかったのか、これまでの対策で何が成功して、何が失敗だったのか、第二、第三波が懸念される状況で、今後の取組上、大変重要ですので、明確にお示しください。
現在進行形の感染症災害において、対策は、危機管理上、広く大きくとるのが原則です。総理は、山中伸弥教授との対談で、今後の対策は先手対応をと求められておりましたが、総理は、感染症災害として、これまで先手で大きく広く対策をとってこられたと考えておられるのか。先手を打って対策したという事実を具体的にお示しください。
東京商工リサーチの調査で、新型コロナウイルス関連の経営破綻が四月に急増したことが明らかになっております。緊急事態の延長で休業が長期化する事業所は、一層窮地に追い込まれております。
政府は、早急に追加支援を講ずるべきです。まずは、持続化給付金の拡充、雇用調整助成金の上限を今すぐにでも一万五千円に引き上げるべきだと考えますが、総理の見解を求めます。
学生団体の調査によれば、学費が払えないことを理由に大学、専門学校生の約二割が退学を検討しているとされております。昨日、野党で学生支援法案を国会に提出いたしましたが、学生の実態は日々深刻さを増しております。
授業料を半減させ、持続化給付金をアルバイト減収の学生にも適用する、あるいは、その他の方法により、約百万人に対し上限二十万円の給付を行うべきと考えますが、総理の見解を求めます。
また、一人親世帯の多くは、平時でさえ苦しい生活状況にある中、今般の新型コロナウイルス感染症の影響により、収入の減少に加え、学校の休業で食費、光熱費などの支出が増加しており、より厳しい生活を強いられております。
我々は、一人親家庭にも児童扶養手当と同額の特別給付金を支給し、事実上、児童扶養手当を倍増する子供支援法案を今週金曜日、十五日に提出いたしますが、低所得の一人親家庭の支援のため、児童扶養手当の大幅拡充あるいは特別給付金を支給するべきと考えますが、総理の見解を求めます。
収束に向けては、治療薬の存在が不可欠です。
特例承認されたレムデシビル、総理が今月中にも薬事承認すると明言しているアビガン、有用だと思う一方で、副作用の懸念があります。
私の母校、山梨県立韮崎高校の尊敬する大先輩であり、ノーベル生理・医学賞を受賞された大村智博士は、今回の新型コロナウイルス感染症について、感染実態を正確に把握し、安全性を第一に、より信頼できる薬を患者さんに届けるため、迅速かつ正確な評価が必要だと私に話をしてくれました。
四十年前に大村博士により開発されたイベルメクチンは、新型コロナウイルスの治療薬として治験の申請予定でありますが、全世界、各世代に長年使用されてきた実績があり、安全性にもすぐれています。国内で効果が実証されれば、最も使用しやすい治療薬となるはずです。
新型コロナウイルスの治療薬は、決め打ちをせず、各世代、性別、病状など、個別性に応じてより安心できる薬を選択できるように、安全性を第一に、全ての候補薬を同じスタートラインで、迅速かつ正確な評価がなされるよう、政府として幅広く支援することが必要と考えますが、総理の見解を求めます。
新型コロナウイルス感染拡大により、感染防護品、医薬品原料の海外依存、ICUや専門医の不足、地域医療の脆弱性など、さまざまな課題が浮き彫りとなっております。
感染症は、国家安全保障戦略の中で課題の一つとして触れられているものの、今回の検査体制の不備、感染防護品の不足などの迷走と混迷、後手後手の経済対策は、新型感染症に対する政府の甘い認識にほかなりません。
今後も、未知のウイルスが脅威となる可能性やバイオテロも懸念され、医療を安全保障の観点で見直す必要性があると考えます。感染症病床評価を加えた地域医療構想の見直し、プライマリーケア、予防医療を重視する、かかりつけ医の制度化、日本版家庭医制度の創設などは、すぐにでも取り組むべき課題です。
全ての国民が家庭医に登録していれば、政府の曖昧な受診の目安に翻弄されることなく、適切に相談、受診、検査へとつなげられたはずです。医療体制、医療制度を安全保障の観点で見直し、医療における危機管理の仕組みをつくるべきと考えますが、総理の見解を求めます。
政府提出の社会福祉法等改正案は地域共生社会の実現を図ることが目的となっておりますが、新型コロナウイルス感染症の影響で、平時より脆弱な介護、障害福祉基盤が崩壊の危機にあります。地域共生社会の実現以前に、目の前の危機的状況に対応していくことが最も優先されます。
野党からは、介護、障害福祉現場におけるさまざまな課題を解決するための、介護・障害福祉従事者処遇改善法案、食事加算等存続法案、重度訪問介護就労支援法案の三法案が提出をされております。この三法案は、介護、障害福祉現場の深刻な実態に応えるものであり、また現場で懸命に働く方々、障害当事者、支援団体からすくい上げた声を形にしたものと承知をしております。
三法案についてもそれぞれお尋ねいたしますが、まず、食事加算、送迎加算は、対象や支給額を削減せず、維持するべきではないかと考えますが、総理、法案提出者の見解を求めます。また、就労支援のために重度訪問介護の制度を通勤や職場でも利用できるようにするべきだと考えますが、総理、法案提出者に見解を求めます。
新型コロナウイルス感染拡大を受けて、介護、福祉、施設内感染が多発しております。米国では介護施設で少なくとも一万一千人以上が亡くなったと報告されるなど、諸外国では介護施設での高齢者の死亡割合は非常に高いことが報告されております。
我が国において、新型コロナウイルス感染症死亡者のうち介護施設でお亡くなりになった方はどのくらいの割合なのか、介護施設で感染が確認され、その後病院でお亡くなりになった方も含めてお尋ねいたします。加えて、介護、障害福祉施設の感染対策は万全と考えているのか、総理の見解を求めます。
医療、介護の前線で働く方々は、新型コロナウイルスに暴露される危険にさらされている以上に、特に介護、障害福祉現場においては、基礎疾患を持つ高齢者、障害者との密接が避けられず、自分自身が感染源となり、重篤化、死亡リスクの高い利用者に感染させてしまうのではないかという恐怖の中、綱渡りとも言える状況で仕事に従事をしています。ただでさえ慢性的に人材不足の介護、障害福祉現場において、限界が来ています。
新型コロナウイルス感染症により、苦境に陥る介護、障害福祉現場では、人材確保は更に厳しさを増しています。一刻も早く処遇改善を行うことが必要と考えますが、総理、法案提出者の見解を求めます。
また、感染対策、利用者減少により経営が逼迫する事業者の実情に即した、特別支援金の支給、介護、障害福祉報酬の十分な手当てなど具体的な支援を行う必要があると考えますが、総理の見解を求めます。
厚生労働省は、先月中旬、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で全国八百五十八の介護事業所が休業と公表しました。緊急事態宣言が全国に拡大、また、更に延長という状況から、休業している施設は更に増加していると考えられます。
休業している介護事業所は現在どのくらいとなるのか、影響を受けている利用者の数も含めてお示しいただくとともに、休業する事業所がふえ、介護サービスが利用できなくなることにより、高齢者の認知症の悪化、介護の重度化が想定されることにどのように対応されるつもりなのか、総理の見解を求めます。
介護、障害福祉の基盤が崩壊すれば、再構築するのに莫大なコストと時間がかかります。介護、福祉の現場の危機的状況に耳を傾け、介護、福祉崩壊を防ぐことが重要と改めて強く指摘をさせていただきます。
最後に、検察庁法改正案についてお尋ねいたします。
現在、内閣委員会では、検察官の定年引上げを含む国家公務員法等改正案が審議されておりますが、国民が強い疑念を抱いている中、ましてや新型コロナウイルス感染症で国民が不自由な生活を強いられている中で、強行的に審議を進めるということは絶対あってはならないことであります。
総理にお尋ねをいたしますが、今回の法改正の動機として、これまでのモリ、カケ、桜など、みずからの疑惑を検察に追及されたくないという気持ちがあるのではないですか。
総理には、今回の法案から検察官の定年延長及び役職定年の特例を削除するよう強く求めます。
総理の見解をお尋ねして、私の質問を終わります。(拍手)
〔内閣総理大臣安倍晋三君登壇〕