藤野保史の発言 (本会議)

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○藤野保史君 私は、日本共産党を代表して、第二次補正予算案に対し、反対の討論を行います。(拍手)
 本案には、国民の世論と野党の論戦に押されて、一定の前向きな支援策が盛り込まれています。例えば、雇用調整助成金の一万五千円への上限引上げや家賃支援給付金、学生支援給付金の創設などは、問題点はあるものの、賛成できるものです。
 しかし、決定的な問題は、予算の三分の一を占める十兆円もの予備費です。
 日本国憲法八十三条は、「国の財政を処理する権限は、国会の議決に基いて、これを行使しなければならない。」と定めています。国が財政活動を行う場合には、国民の代表である国会の審議と議決が必要であり、政府に白紙委任してはならないというのが、憲法が定める財政民主主義の大原則です。
 政府は、十兆円のうち五兆円について大まかな内訳を示しましたが、たとえ内訳を示したとしても、予備費であることに変わりはありません。しかも、残る五兆円は文字どおり白紙です。
 具体的な使途を決めずに巨額の予備費を計上し、政府に使い方を白紙委任することは、憲法が定める財政民主主義の大原則に反するものであり、国会の自己否定にほかなりません。このような前例をつくることは、将来に重大な禍根を残すものです。
 既に、当初予算で五千億円、第一次補正でも一兆五千億円、合計二兆円の予備費が計上されており、一部執行されましたが、まだ第一次補正の予備費を超える約一兆六千億円が残っています。リーマン・ショック時の予備費、二〇〇九年の一兆円の約十倍、東日本大震災時の予備費の十二倍を超える十兆円もの予備費を新たに組む必要はありません。
 そもそも、政府が五兆円の使途の大枠を示したということは、政府・与党も二次補正では足りない部分があると認めたということです。そうであるならば、この五兆円分については、政府・与党の責任で予算修正を提案して、国会で議決すべきです。
 また、残る五兆円についても、政府は、長期にわたるコロナ対策に使うと述べています。そうであれば、五兆円は削除して、速やかに第三次補正予算を編成し、国会に提案する、これが財政民主主義のあり方ではありませんか。
 しかも、重大な問題は、この巨額の予備費が、安倍政権が通常国会を延長せず、臨時国会も開かないことを可能にする点です。
 新型コロナの第二波を抑えながら経済社会活動を再開する新たな局面に入ったもとで、検査と医療の抜本的拡充、暮らしと雇用の深刻化に対応した新たな経済対策が必要不可欠です。野党は第二次補正に対する組み替え案も提案していますが、これも含めて国会で引き続き審議を行うべきです。また、予算委員会の審議を通じて、持続化給付金事業などをめぐる利権化疑惑はますます深まりました。
 さらに、検察官の定年延長問題、河井前法務大臣の公職選挙法違反事件、辺野古新基地建設など、安倍政権の基本姿勢に関する重大な問題が山積しており、国会と国民への説明責任が厳しく問われています。
 これらの審議のためにも、国民の代表である国会が開いていることがどうしても必要です。会期の大幅延長を強く求めます。
 十兆円の予備費は好き勝手に使いたいが、野党に追及される国会は開きたくない。こんな身勝手な姿勢は断じて許されないと強く主張して、討論を終わります。(拍手)

発言情報

speech_id: 120105254X03220200610_008

発言者: 藤野保史

speaker_id: 3384

日付: 2020-06-10

院: 衆議院

会議名: 本会議