長坂康正の発言 (予算委員会第八分科会)

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○長坂分科員 自民党の長坂康正でございます。
 本日は、分科会で質疑をさせていただきます。災害対策、減災対策の観点から幾つか、地元の課題を踏まえて、この機会ですので、質問させていただきます。
 私の地元は大変脆弱な地域でありまして、日本一の海抜ゼロメーター以下の地域であります。また、特に昨年は伊勢湾台風六十年という大変大きな節目の年でもありました。そして、頻発する災害を見ながら、人ごとではない、本当にそういう中で、地域のいろいろな心配や課題も踏まえまして質問させていただきますので、よろしくお願いをいたします。
 さて、百の診療所より一つの用水路、これは、長年アフガニスタンで現地の人を助け、病気を救いたいと活動され、昨年十二月に残念な死を遂げられました中村哲医師が残された言葉であります。アフガニスタンという大変厳しい環境下で長年活動された中村先生の言葉が物語りますのは、たくさんの診療所をつくって医療を提供しても、清潔な水が確保できなければ人々の病気を防ぐことができない、インフラを整備することは人々の生活を豊かにする、あるいは、安心した生活を確保する基本だということであります。
 私たちの生活は、医療や福祉だけで維持していくことはできません。道路や用水、橋、堤防といったさまざまなインフラと支え合うことで成立するものであります。
 ところが、インフラが進み、災害の少ない時代がしばらく続く間に、いつの間にか公共事業には悪いイメージが広がったことも事実でありますし、無駄な道路、無駄なダム、無駄な公共事業と言われるようになった部分もございました。
 世間の雰囲気に敏感な例えば受験生を扱う大学では、この二十年間の間に、土木学科とか土木工学科などという名前ではなく、環境社会工学科とか都市環境工学科、地球工学科と名称を変えるようになっていることも事実であります。
 行革推進の流れの中で土木系公務員の採用が抑えられて、地方自治体や現場事務所にも技術者が不足するということになっています。
 そんな中で、地球温暖化の影響でしょうか、近年、激甚災害に指定される豪雨や台風被害も頻発をし、令和元年は、昨年は、台風十五号、十九号、十五号は令和元年房総半島台風、台風十九号は令和元年東日本台風と命名されるほど厳しい台風災害がございました。
 そんな中、完成間近の八ツ場ダムが利根川水系の氾濫を抑えた。辛うじて防災インフラが効果を発揮し、事前防災対策の重要性が改めて再認識されたことも事実であります。
 気候変動の影響により、いつ、どこで未曽有の自然災害が発生してもおかしくない現状もございます。
 先ほど申しましたように、私の地元は昭和三十四年の伊勢湾台風で大変厳しい被害を受けました。そして、昨年は六十年の節目ということで、殊さら、多くの地域の先輩たちから往時の話を伺ったわけであります。
 例えば飛島村というところがありますが、ここの村長さん、久野村長は、当時中学校一年生、水没した家の屋根の上で救助を待っていた、兄弟三人。そして、今と違いまして、当然自衛隊も救援に来てくれたと思いますが、久野さんは米軍のヘリに救出をされ、幼い兄弟と命を救われた。
 余り言いたくない話ですが、当時、名古屋港にも貯木場とかいっぱいございました。当時の方がおっしゃるには、材木が何百と流れてきて吹きだまりのようにたまっているなと思って近くへ行ってみると、それはおびただしい死体であったと。そんな写真は撮ってありません。そんな写真を撮らなくても、当時の悲惨さはしっかりと通ずるものがあるわけであります。死者は五千人を超えました。阪神・淡路大震災や東日本の大震災以前では日本最大規模の風水害でありました。翌年から災害対策基本法が成立されることになったことも、皆さん御承知のことであります。
 そして、今日まで、先輩たちのたゆまぬ努力で、堤防を築き、水閘門をつくり、そして排水機場をもう百数十カ所、そういう中で、今日、例えば飛島村であれば、自動車産業だけではなく、航空宇宙産業の集積地にもなっている。名古屋港の一翼も担っております。
 それが今まさに南海トラフ地震の危険性が叫ばれ、昨年の台風十九号なんかが来たら本当に人ごとではない。
 そういう中で、私どもの地元伊勢湾岸に広がります日本一のゼロメートル地帯と申しますが、ゼロメーター以下であります。最高はマイナス二メーター半から三メーターぐらいのところもございますし、伊勢湾台風のときは、沿岸から二十キロ上流まで三カ月海水が引かなかった。三カ月たって何で引かないんだろうといって調べたら、海抜がゼロメーター以下だったという厳しい現実であります。
 私の地元だけ、選挙区だけでも二万ヘクタール、山手線の二倍以上の海抜ゼロメーター以下の地域がございます。そして、木曽川を始め河川は全て天井川です。木曽川の沿岸から五十キロ上流の犬山ぐらいまで行きませんと自然に木曽川に流れる川というのもない。そういう中にあって、排水機で強制的に排水をしながら地域を守っているというのが現実であります。
 こういったことを考えますと、厳しさを増す自然災害から国民の命と暮らし、そして我が国産業を守ることは国家的な最優先課題であり、三カ年緊急対策後も引き続きしっかり予算や人員体制を確保していただいた上で、防災・減災、国土強靱化のための個別のインフラ整備を加速する必要があると考えております。
 一日も早く異次元に対応できるようなインフラ整備をお進めいただきたいという思いで質問させていただきます。インフラは人の命と直結する課題だということで質問させていただきます。
 まず最初に、東海北陸自動車道の南伸についてであります。いわゆる一宮西港線についてお尋ねをいたします。
 東海北陸自動車道は、日本列島の中心で、日本列島を縦断する。日本海側は富山県、そして岐阜県、愛知県へと縦貫する高速道路であります。そして、私の地元、一宮ジャンクションで名神につながっております。現在は慢性的な渋滞区間で有名になっております。
 また、かねてより、それを南伸させて名古屋港と直結させたい。そして、名古屋を取り巻く私ども愛知県の第三環状線にしたい。航空宇宙産業は、私どもの地元だけではなく、岐阜のいろいろな地域でも今推進されております。そういったところとの連携、さらには、海抜ゼロメーター以下の私どもの地域の安心、安全につながる命の道としての必要性を、地元自治体の首長さん、中部経済界、岐阜県、名古屋港と連携をしながら要請を進めてまいりました。
 おかげさまで、昨年、国直轄の調査費をつけていただきました一宮西港道路でありますが、東海北陸自動車道路、名神高速道路、新名神高速道路を直結させ、岐阜方面から名古屋港や中部国際空港へのアクセス道路となる重要な道路となるとともに、日本最大の、先ほどから申し上げております海抜ゼロメーター地域を有する本地域にとって、災害時の避難や緊急輸送路といった防災面でも重要な道路となるものと考えております。
 よって、地域高規格の一宮西港道路でありますが、重要物流道路に指定していただいて、早期実現を図っていただくことが肝要だと思っております。御答弁をお願いを申し上げます。
    〔主査退席、秋本主査代理着席〕

発言情報

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発言者: 長坂康正

speaker_id: 18100

日付: 2020-02-25

院: 衆議院

会議名: 予算委員会第八分科会