下野六太の発言 (国民生活・経済に関する調査会)

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○下野六太君 公明党の下野六太でございます。
 発言の機会をいただきまして、心より感謝申し上げます。
 私は、前職が中学校の保健体育の教師を三十年間務めてきましたので、その中にあって、困難を抱える子供たち、そして家庭の経済の格差が学力の格差につながっているというその現実、それらについてお話をさせていただければと思っております。
 中学校において、まあどの教科もそうなんですが、できる子からできない子供までいますが、やはり光が当たっているのが、できる子供たちのここに光が当たっておりまして、やはりできない子供たち、ここに光が当たらず、できない子供たちはできないまま置き去りになっているという現状がありました。
 そこで、私は、このできない子供たち、苦しんでいる子供たちの多くが、大体家庭の経済的に恵まれていない子供たちはそこに多くいる、公立学校の中にあってはそうだというふうに感じましたので、その家庭の経済格差を学力の格差につなげてはいけないと考えて、そこで、どうせやるならば、子供たちが一番苦手にしている運動でこの子供たちができるようにしていかなければならないと考えて、子供たちの様子をじっと見ておりましたら、子供たちが一番苦しんでいる、このできない子供たちが一番苦しみ悩んでいるその運動が夏に行われる水泳であるということに気が付きました。苦手な子供が、五メートルぐらいしか泳げない子供が、あした水泳の授業があるというときは学校を仮病を使って休んだり、あるいは見学をしたりしてプールに入らないということも間々ありました。
 そんな子供たちを全員できるようにしたいと考えて、平成十七年から約五年掛けて平成二十二年には、自分が教える学年の子供たちに、一人の例外もつくらず、全員をクロールで千メートル泳がせることができるようになりましたが、そのときに子供たちの中に大きな希望の光がともったように思います。
 ある子は、父子家庭の中で、母子家庭の子もいました、母子家庭の中で、ある子は、私の中学校に入学する予定ではなく転校する予定だった子が、私の学校に行けば泳げるようになるということを聞いて、転校を取りやめて、そして私のところに入学をしてきました。
 その子は当初五メートルから七メートルぐらいしか泳げませんでしたが、夏休みまでの間に泳げるようになっていくその現実。母一人子一人の中で、お母さんが大変喜んで、夏休みに子供の様子を見たいということを言って、その場を設けたところ、そのお母さんが仕事の合間を縫って夏休みのプールにその息子の泳ぐ姿を見に来ました。息子にとってはコンプレックスの塊であったその水泳で千メートルを目の前で泳ぐ姿を見たときに、お母さんはもう涙に暮れていきました。
 その後、その子はいろんな教科に力を発揮し大きく伸びていくことになり、お母さんも息子の頑張りに刺激を受けて自分も頑張ろうというような気持ちを持って様々な形で取り組んでいったというような経験がありますが。
 困難を抱える子供たちは一定程度どこにでもいるというふうに思っておりますが、私は、やはり国は人がつくる、人は教育がつくるということで、公教育にしっかりと力を付けていくということが何よりも大事ではないかというふうに考えて、これからしっかり、それをどういった形で仕組みとしていくのかということを考えて取り組んでいきたいと思っております。
 以上で終わります。ありがとうございました。

発言情報

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発言者: 下野六太

speaker_id: 4922

日付: 2020-05-27

院: 参議院

会議名: 国民生活・経済に関する調査会