麻生太郎の発言 (財政金融委員会)

⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。 詳細は利用規約をご確認ください。

○国務大臣(麻生太郎君) 分かっていない人がほとんどですよ。それは余り期待しない方がいい。金融が分かっているという人でも、国際金融が分かっている人というのはほとんどおられませんから。だから、円高になったといったら、百円が百十円になったら円高になったと思う人が多いんですから、それが普通ですよ。だから、その程度のところにいきなり国際金融センターというのは、これは決して悪い方向だとは思いません。
 考えてみれば、十八世紀、十九世紀、いわゆる重商主義時代に金稼いだイギリスは、その金使ってシティーつくったわけでしょう。第二次世界大戦後、世界のGDPの四〇%を一手に持ったアメリカは、いわゆるウォールストリートをつくってじゃんじゃんやり始めた。みんな物づくりから金融に移転していったわけですよね。日本もやりますか。一億二千七百万、金融で飯は食えますかね、この国。大阪、商品のいわゆる取引所というのは、あれは八代将軍吉宗公の頃に既に公認になっていますから。あそこは、淀屋橋にあるんですけれども、シカゴ・マーカンタイルより四、五十年歴史が古いぐらい、世界最初の先物商売やっているところですから、僕は、先天的にそういう能力は、日本のあきんどという士農工商の一番下と言われた人たちのレベルはそれぐらい高かったんだと、僕はそう思っていますけれども。さあ、それで、一億二千七百万人食わせるほど金融業だけで稼ぎ出せますかね、この国は。という感じがしないでもありませんので、僕はちょっとアメリカとかイギリスみたいなことになっていくのはいかがなものかなと、私自身はそう思っていますけれども。
 いずれにしても、東京にそういったものが出てくるということをやめたがいいと、止めた方がいいと、そういうのをすべきじゃないというのには反対、僕は。むしろ、そういうのはできるものならやった方がいい、結果論として。僕はそういうものになっていくというのは決して悪い方向だとは思いませんし。
 円というものも今日は百七円、百八円ぐらいで止まっていますけれども、少なくとも今、日本の場合は国際金融の世界の中で最もリライアブル、信頼される通貨の一つにのし上がったことは間違いありませんので、そういった意味では、国際金融としてマーケットを東京にという方向、流れというのは出てきてもおかしくはないと思いますし、それは阻止すべきものだとか言う気も全くありませんし。
 円の国際通貨になることにびくびくするというようなことを言っても、流れとしてはそういうことになっていくんであれば、それは決して国として国益に沿うという話でもあろうと思いますので、それなりに責任が大きくなりますから、仕事は増えますしいろいろやらなくちゃいかぬこともありますでしょうが、規制やら何やら含めて、いろんなものをきちんとやっていかにゃいかぬというような話で、今既に随分その種の関係するものに関しては、金融庁の出版物等々の出版物も日本語プラス英語のものが今ずっと出始めてきているというんで、あれは随分楽になったという人もいますから、流れとしてそういう方向に少しずつではありますけれども行っているような感じがしないでもありませんけれども。
 私どもとして、そういう意識がもっと金融界の中に出てくるであろうかといえば、なかなかそういった意識が、今の金融の若い方の中に出てきている、フィンテックというようなところでも随分出てきているような感じはしますけれども、今の頭取とか重役とか見ていて、とてもじゃないけど国際金融なんて顔じゃないですな。もう全然ピントが違ったような話しかされませんから、もうちょっと国際的なことをと言っても、うちには関係ないという感じの方が多いですから。なかなかそういった意識的なものが変わってくるまでに、中西先生、もう少々時間が掛かるかなとは思ってはいますけど、流れとしてはその方向に行きつつあるんだと思っています。

発言情報

speech_id: 120114370X01520200604_009

発言者: 麻生太郎

speaker_id: 17218

日付: 2020-06-04

院: 参議院

会議名: 財政金融委員会