山下雄平の発言 (法務委員会)
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○山下雄平君 検討する検討するということで、結果的に、本当にこういった刑事法というのは大きな事件、事故が起こって初めて動くみたいなことが多々あると思います。是非とも、この立法府の人間の一人として、こうした、私は欠陥だというふうに思っておりますけれども、そうした点を是非とも少しでも前に進めるように、法務省として努力することをお願い申し上げたいと思います。
今回の改正点については、契機となったのは二〇一七年の東名高速での死傷事故だというふうに思っております。前方で車を停止させて、そして、その車の後ろからトラックが突っ込んで、両親二人が亡くなってしまうという本当に痛ましい事故、事件でありまして、大きく報道もされました。ただ、この今の現行法であれば停止というものが危険運転致死傷罪になかなか適用が難しいという法的な欠陥が明らかになったので、今回の改正するということになったというふうに理解しております。私は、この改正法を一日も早く成立させて、施行していかなければならないというふうに考えております。
今回の条文案を読むと、危険運転致死傷罪というのは、成立させるためには、車の通行を妨害する目的という要件が明記されております。ただ、車を妨害する目的があったかどうか、つまり内心をなかなか判断するというのは難しいと思います。
この点については衆議院でも議論がされております。衆議院の議論も聞きましたけれども、この点において川原刑事局長は、自由かつ安全な通行を妨げることを積極的に意図するものと定義されて、この積極的意図がなければ外形的に危険運転致死傷罪と同じ行為をしてしまっただけでは該当しないというふうに答弁されております。そして、加えて、単に停止することだけではなく、こうした積極的に意図した場合というような意味内容を持った通行を妨害する目的との要件を満たすことが必要であり、この目的の要件を満たさない事案は危険運転致死傷罪が成立しないというふうに答弁されております。
昨年の十一月ですけれども、私の地元佐賀県小城市でこういう交通事故、事件がありました。大型トラックを運転していた男性が、別の大型トラックから車間距離を詰められたり幅寄せされたりするなどあおり運転を受けて、最終的に接触事故が起きて、被害者はけがをされました。佐賀県警は、あおり運転をしたトラックドライバー、加害者の方を危険運転致死傷罪で逮捕しております。しかし、警察の逮捕は危険運転致死傷罪でしたけれども、実際に、佐賀区検が略式命令を請求して、佐賀簡易裁判所が略式命令を出した罪状は過失運転致傷罪でした。
警察が検挙した時点では、著しく車間距離を詰めてあおったり、急な車線変更や幅寄せをして通行妨害を図ったというふうにしておられました。当時の報道を見てみると、この被疑者、加害者の方ですけれども、逮捕時点で、あおったことは間違いないが、ぶつけるつもりはなかったというふうに述べておられます。まさに積極的に意図した、結果的加重犯と私は言えると思います。しかし、最終的に検察は、危険運転致死傷罪は請求できずに、過失運転致傷罪を請求しています。この場合は、加害者があおったというふうに認めておられます。認めておったこの佐賀の事件でも危険運転致死傷罪を認定できなかったことを考えると、自供していない場合は更に難しいんではなかろうかというふうに思います。
この佐賀の個別の事件とは全く別に、加害者が急ハンドルで前方に入ってきたり、前方で急停止したりしたとしても、例えば、いや、前に障害物があったので自分はこう動いたんだとか、いや、動物が、結構田舎の高速道路、私の地元なんかは高速道路に動物が飛び出してくることなんてあるんですけれども、いや、動物が飛び出してきたのでそこは動いただけなんですというふうな弁解した場合、どうやってこの通行を妨げることを積極的に意図すると立証するのでしょうか。一般論で結構ですので、是非大臣に具体的に説明していただけますでしょうか。お願いいたします。