森本真治の発言 (本会議)

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○森本真治君 国民民主党の森本真治です。
 未曽有の被害をもたらした東日本大震災から今日で九年となりました。質問に先立ち、震災により犠牲となられました全ての方々に対し、心から哀悼の意を表し、被災者の皆様に改めてお見舞いを申し上げます。
 私は、立憲・国民.新緑風会・社民を代表し、ただいま議題となりました令和二年度地方財政計画、地方税法等改正案及び地方交付税法等改正案につきまして質問いたします。
 冒頭、新型コロナウイルス感染症について伺います。
 新型コロナウイルスの国内の感染者は、発生が拡大を続け、現時点では収束の見通しが極めて不透明です。感染者数が増加の一途をたどっている状況を踏まえ、政府においては、自治体との十分な連携により、検査体制の大幅な強化、治療、相談体制の拡充など感染拡大の抑制に全力を挙げるよう、改めて強く求めます。
 政府は、二月十三日に決定した新型コロナウイルス感染症に関する緊急対応策において追加される事業のうち、地方負担があるもの、具体的には、有症患者が入院することができる病床整備や自治体の相談窓口設置等への補助に係る地方負担に対し、八割を基本として特別交付税措置を講ずることとしております。
 この特別交付税措置については、今年度に引き続き、四月からの新年度においても切れ目なく講じていく必要があります。このため、令和二年度の特別交付税の速やかな交付とともに、同年度特別交付税総額の大幅な増額措置も必要になってくると考えますが、総務大臣の所見を伺います。
 また、こうした地方財政措置等を講じるに当たっては、政府と地方側との意思疎通が重要であり、地方六団体など地方と協議する場を設け、現場の意見や要望をくみ上げて対策に反映させることが必要で、昨日開催されたと伺っています。地方との会合における意見、要望を踏まえ、どのように対応していくつもりであるのか、総務大臣の所見を伺います。
 PCR検査についてお伺いします。
 今般、医療保険適用が始まりましたが、検査を受けられるのは全国十一万の医療機関の中で八百五十弱しかないと伺っています。今後、拡大のめどはあるのか、また、医療機関に検査を受けるべきと言われた方が全員受けられるのはいつになるのか、併せて厚労大臣にお伺いします。
 新型コロナウイルスの感染拡大により、民間雇用への影響も極めて深刻となっています。こうした状況を踏まえ、政府は今月四日、雇用調整助成金の特例措置の拡大を行う予定と発表しました。その内容は、生産指標要件、対象者、助成率で緊急事態宣言を発出している北海道とそれ以外の地域において異なる扱いをするというものです。
 新型コロナウイルス問題については、リーマン・ショックに匹敵するほどの事業活動の縮小を余儀なくされるおそれがあり、全国各地に影響が及ぼされています。ちゅうちょすることなく、早め早めで対策を取る必要があり、北海道だけを先行することなく全国一斉に同等の特例措置の拡大を進めるべきと考えますが、厚労大臣の認識を伺います。
 学校の一斉休校により、給食がなくなっていることの影響についてお伺いします。
 先週金曜日、国民民主党の議員で静岡市にあるNPO法人フードバンクふじのくににお邪魔しました。ちょうど母子寡婦福祉会の方が大量の食料を取りに来られているところでしたが、緊急、大量の要請にもかかわらず、何とか食料を確保できたということです。しかし、今後も対応できるのか分からないとのことでした。
 給食がないことは、特に一人親家庭及び生活困窮者世帯において影響があります。厚労省は二月二十八日付け各自治体への通知において、食事の提供に関しても、衛生管理等に十分配慮した上で、地域の農家、食品会社、フードバンク等の協力を得つつ、利用者の居宅に食品等を配布するなど状況に応じた柔軟な対応が可能とは述べていますが、食料の確保、さらには、配布する際の人手をどうするのか。自治体任せにするのではなく国の責任として万全の体制を取るべきと考えますが、厚労大臣の見解を伺います。
 また、休校中であっても、希望者には給食を提供する仕組みが検討できないでしょうか。文科大臣の見解を伺います。
 地方税収及び地方交付税の見通しについて伺います。
 令和元年度の地方交付税総額は、予算編成時点では対前年度一千七百二十四億円の増と、七年ぶりの増加となることが見込まれていました。しかし、その後の補正予算において、地方交付税の原資となる法人税、所得税が減収となり、結果として七年ぶりの増どころか六千四百九十六億円の穴が空き、これを補填した分については全額後年度の地方交付税から減額されることになりました。国の甘過ぎる税収見積りが地方を振り回す結果となったと言わざるを得ませんが、総理の認識を伺います。
 また、令和元年度における減額分を精算するため、交付税が令和三年度以降十年間にわたり減額されることについては、国はその影響を最小限にとどめる責務があります。総務大臣の認識を伺います。
 令和二年度地方財政計画では、地方税について過去最高の四十兆九千三百六十六億円、地方交付税について対前年度四千七十三億円増の十六兆五千八百八十二億円を見込んでいます。
 一般財源総額については対前年度七千二百四十六億円増の六十三兆四千三百十八億円を増額確保したとし、安倍総理も衆議院本会議で、国の財政も大変厳しい中にあって、地方が自由に使える財源をしっかりと確保できたものと考えておりますと述べています。
 しかし、令和元年十月から十二月期の実質GDP成長率は年率換算でマイナス七・一%となっています。消費増税の悪影響に加え、新型コロナウイルス感染症の影響も懸念される中で、とても地方税や地方交付税の原資となる国税の増収が見込まれる状況とは思えません。地方税と地方交付税は本当に増加し、一般財源総額が確保されると言い切れるでしょうか。令和元年度と同様に、国の甘い税収見積りのせいでまた地方が振り回されるだけではないでしょうか。総理の認識を伺います。
 次に、地方経済の現状について伺います。
 総理は、一月二十日の施政方針演説の中で、日本経済はこの七年間で一三%成長し、来年度予算の税収は過去最高となりました、公債発行は八年連続での減額であります、経済再生なくして財政健全化なし、この基本方針を堅持し、引き続き二〇二五年度のプライマリーバランス黒字化を目指します、この六年間で生産年齢人口が五百万人減少する一方で、雇用は三百八十万人増加しておりますなどと述べております。
 総理はアベノミクスの成果と自画自賛するかもしれませんが、果たして、地方経済の状況はそこまで明るいものであると胸を張って言えるのでしょうか。
 私の地元広島県において、先月七日、日本製鉄が呉製鉄所の全設備を二〇二三年九月末をめどに休止すると発表しました。協力会社を合わせ従業員約三千三百人、取引のある企業は県内で百十七社あり、地域経済や雇用に与える影響を懸念する声が出ております。呉市は、二〇一八年夏の西日本豪雨で大きな被害を受けており、新たな重荷を抱えることになりました。
 また、安倍政権になって、東京一極集中が加速し、地方の人口流出に歯止めが掛かりません。アベノミクスによって、地方の雇用の場が失われ、人口が減少を続ける状況について総理の認識を伺います。
 次に、災害対応に必要な財源及び人材の確保について伺います。
 昨年は、度重なる豪雨や台風、とりわけ九月の台風十五号、十七号、十月の台風十九号などにより甚大な被害がもたらされ、多くの尊い命が失われました。これらの災害で亡くなられた方々に心からお悔やみを申し上げますとともに、被災された皆様にもお見舞いを申し上げます。
 さて、平成期において、地方の財政需要の増加に対し投資的経費の抑制、職員の削減等による行政経費の縮減による対応をしてきた経緯があり、地方は疲弊しているのが現状であります。特に、小泉政権による三位一体改革によってその流れがつくられました。昨年相次いだ豪雨災害、一昨年の広島県を始めとする西日本豪雨災害等の対応でも、必要な職員、財源が足りずに対応が後手に回るなど、そのひずみが出ております。
 そこで、投資的経費の抑制及び職員の削減が自治体の災害対応に与える影響についての政府の認識と、今回の改正によって何がどのように改善されるのかについて、総務大臣の明確な答弁を求めます。
 次に、森林環境譲与税の見直しについて伺います。
 気候変動の影響で、今後、全国各地で風水害、土砂災害等の頻発、激甚化が懸念される中、災害防止等の観点から森林整備を促進することに異論はありませんが、災害防止のための森林整備が真に急がれる団体に対して必要かつ十分な財源が譲与されて初めて今回の改正が意味のあるものになるのではないでしょうか。
 現在の譲与基準では、私有林人工林面積五割、林業就業者数二割、人口三割で按分して譲与されるため、森林に充てるはずの財源なのに、人口の多い都市部への配分が多くなることになります。
 今回の改正によって森林整備が真に急がれる地方団体に必要かつ十分な財源が前倒しで譲与され森林整備が一層促進されるとする根拠と、現在の譲与基準の妥当性について、総務大臣の明確な答弁を求めます。
 次に、会計年度任用職員制度について伺います。
 平成二十九年の地方公務員法及び地方自治法の改正により、臨時・非常勤職員の適正な任用、勤務条件の確保を図る観点から、会計年度任用職員制度が創設され、期末手当の支給が可能となります。
 制度導入に伴い必要となる財源について、令和二年度の地方財政計画の歳出に一千七百三十八億円が計上されたことは、六十万人以上の臨時・非常勤の職員がいるとされる中、官製ワーキングプアと呼ばれる非正規公務員問題の解決に向けた第一歩となります。
 総務省は、全国の地方公共団体に対して行った調査の結果を踏まえ所要額を適切に計上したものであり、新制度に円滑に移行ができるよう必要な財源を確保したものと認識している旨、衆議院において答弁しております。
 一方で、令和二年一月一日現在の総務省の調査によると、会計年度任用職員にどれだけの臨時・非常勤職員を移行させるか、整理を完了していないとしている団体が千七百八十八団体中二百五十二団体、給与水準を固めていない団体が五百四十七団体、勤務時間や休暇を確定していない団体が七百二十五団体、条例を定めていない団体が四団体もあります。これだけの自治体において給与水準や勤務労働条件が確定していない中、果たして必要な財源を確保したと言えるのでしょうか。現在措置しようとしている一千七百三十八億円では不十分であると考えざるを得ません。
 また、期末手当の支給に加え、昇給制度の導入や退職金の支給、給料や報酬の基本額の改善も必要と考えますが、これらの改善にも十分応えられる財源となっているのでしょうか。総務大臣の明確な答弁を求めます。
 最後に、核兵器のない世界の実現に向けて、被爆体験の継承についてお伺いします。
 本年は被爆七十五年、核不拡散条約発効五十年という節目の年であります。被爆者が高齢化し、被爆体験を伝える人が少なくなっている今、被爆の実相を伝える被爆建物は残さなければなりません。それが核兵器廃絶にもつながります。
 現在、広島市内最大級の被爆建物である旧陸軍被服支廠の存廃が議論されております。
 先月、私は、国民民主党の玉木雄一郎代表らとともに現地視察を行いました。自民党や公明党の議員も視察を行うなど、与野党の枠を超えて保存に向けた知恵を絞るべき課題となっています。
 被爆者の高齢化が進み、被爆体験を伝えることが難しくなる中、被爆の実相を伝える被爆建物の保存、活用は重要であると考えますが、唯一の戦争被爆国として国も積極的に関わっていく必要があると考えますが、総理の御所見をお伺いします。
 以上、明確な答弁を求めまして、私の質問を終わります。
 御清聴ありがとうございました。(拍手)
   〔内閣総理大臣安倍晋三君登壇、拍手〕

発言情報

speech_id: 120115254X00720200311_005

発言者: 森本真治

speaker_id: 18201

日付: 2020-03-11

院: 参議院

会議名: 本会議