伊藤岳の発言 (本会議)

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○伊藤岳君 日本共産党の伊藤岳です。
 私は、日本共産党を代表して、総理並びに関係大臣に質問いたします。
 東日本大震災から丸九年。大震災で亡くなられた方々に改めて哀悼の意をささげるとともに、御遺族の皆様に心よりお悔やみ申し上げます。被災された方々の生活となりわいの再建のために抜本的な支援が必要だと強く主張するものです。
 政府が昨日、新型コロナウイルス感染症対策として閣議決定した新型インフル特措法改正案は、内閣総理大臣の出す緊急事態宣言によって、国民の自由と人権の幅広い制限をもたらし、その歯止めが極めて曖昧なものです。拙速審議は許されません。
 安倍総理による突然の一斉休校要請などが、専門家の知見によらない政治判断として行われたことが国会質疑で明らかになりました。
 新型コロナウイルス対策で大事なことは、専門家の知見や科学的根拠に基づいて正確な情報をしっかりと提供し、感染拡大を予防する行動が取れるようにすることであり、苦境に立つ国民生活を守り、検査・医療対応の体制強化のために思い切った予算措置をとることです。
 ところが、政府が決定した緊急対応策の第二弾は、今年度の予備費の範囲内にとどまるもので、今の深刻な危機に対応したものとはなっていません。
 フリーランスの皆さんが、仕事の減少は収入減に直結するという悲痛な叫びを上げる中、当初、対応は難しいと言っていた政府も、日額四千百円の休業補償を緊急対応策に盛り込みました。しかし、これは日額最大八千三百三十円という、それ自体不十分な会社員などへの補償の更に半分程度の水準です。余りにも不十分です。
 安倍総理、なぜ日額四千百円なのでしょうか。安倍内閣はフリーランスの働き方を推奨してきたわけですから、更に引き上げることを検討してはいかがですか。
 この日額四千百円の補償は、休校要請に応えた場合に限られています。しかし、日本俳優連合、日本音楽家ユニオンなどは、声明で、政府の要請に沿ってイベント中止によるキャンセルを受け入れてきたが、生きる危機に瀕する事態だと訴えています。フリーランス、自営業者、演劇、音楽関係者の生活が支えられる給付制度にするべきではありませんか。総理、お答えください。
 新型コロナウイルスによって今浮き彫りになっているのは、住民の健康と暮らしを守る地域と自治体の力がどれだけ備わっているかです。
 安倍総理の一斉休校要請で、放課後児童クラブ、いわゆる学童保育の現場は混乱を強いられています。長期休暇に準じた開所に対応するため、職員の手配と費用の確保に関係者は奔走しています。
 さいたま市内のあるクラブでは、開所の鍵開けなどの仕事は非常勤職員には任せられないため、常勤職員が朝から出勤しなければならない。しかし、職員が不足していてシフトが組めない状況です。また、別のクラブでは、朝七時半から開所して保護者から子供を預かり、学校の受入れが始まる時間には学校に送っていく、通常の常勤職員体制では手が足りないという状況です。総理、常勤職員を始め職員を確保するための支援が必要ではありませんか。
 民間クラブでは更に深刻です。ある市の民間学童連絡協議会では、春休み以前の開所に対して、保護者の皆さんに一日千円の追加負担をやむなくお願いすることを決めたそうです。勤務時間数が相当に増える、人件費中心に試算したが、実は千円でも足りないということでした。総理、民間クラブや保護者にこうした苦労をさせてはならないと思いますが、いかがですか。
 これだけ放課後児童クラブに頼りながら、地方分権改革の下、全国どこでも子供の受ける保育内容を最低限保障するための職員の配置基準を引き下げてきた安倍内閣の責任が問われています。ただでさえ忙しい業務は過酷になり、職員の確保は一層困難となっています。この際、改めるべきではありませんか。常勤職員の増員を含む人件費、水光熱費、マスクや消毒液の確保などの費用は全て国の責任で保障すると明確に約束するべきではありませんか。
 以上、総理の答弁を求めます。
 新型コロナウイルスに対する公衆衛生、感染症対策の体制拡充が喫緊の課題となっています。感染症指定医療機関の六割が公立病院であり、地域の感染症対策にとって重要な役割を持っています。感染者がこれ以上に増えれば感染症スタッフの確保が追い付かず、受け止め切れるかどうかというのが自治体関係者の思いです。
 そこで、総理にお聞きします。
 自治体リストラの推進をやめて、地域の公衆衛生、感染症対策の体制づくりを進めるべきではありませんか。
 高市総務大臣は、二月の予算委員会で、公立病院は最後のとりでと答弁されました。総理、感染症対策で重大な危機的状況に直面するときに、公立・公的病院の再編統合はやめるべきではありませんか。
 次に、地方交付税法等の改正案についてです。
 安倍政権による消費税増税が地域の景気を後退させ、新型コロナウイルスの影響によって更に深刻化する事態が進行しています。こうした中で、地方自治体の役割が求められています。国は地方の財源確保に対する責任を果たすべきです。
 現行の地方交付税法は、地方の財源不足が一定規模を超え、それが続くのであれば、制度の改正や法定率の引上げを行うとしています。地方財源の不足はもう二十五年連続していますよ。ところが、安倍内閣は、法定率の抜本的な引上げを行わず、財源不足は国と地方の折半して賄うというやり方を続けています。法定率を抜本的に引き上げるべきではありませんか。
 今、何より必要となるのは、地域を支えるマンパワーであり、自治体職員の増員です。人件費を削れば交付税の算定が有利になる仕組みを廃止し、自治体の人員確保を後押しする交付税の仕組みに転換すべきではありませんか。
 以上、総務大臣の答弁を求めます。
 最後に、かんぽ生命不正販売問題について総務大臣に質問します。
 多くの利用者に被害が広がっています。政府には、日本郵政に義務付けられている金融のユニバーサルの維持が重大な事態となっているという認識はありますか。
 失った信用を取り戻すためには、経営責任を明確にした原因の究明、利用者の立場に立った損失の復元が必要です。日本郵政グループにその責任を果たさせるために政府はどのように是正させていくのですか。
 この不正販売問題を取り上げたNHK番組の内容に対して、森下俊三現経営委員長が批判、関与した疑惑が浮かび上がっています。放送の自主自律に係る大問題です。NHKと日本郵政グループ間の書簡、経営委員会の議事録全文を直ちに公開することが必要ではありませんか。
 以上、答弁を求めて、質問を終わります。(拍手)
   〔内閣総理大臣安倍晋三君登壇、拍手〕

発言情報

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発言者: 伊藤岳

speaker_id: 24990

日付: 2020-03-11

院: 参議院

会議名: 本会議