松沢成文の発言 (本会議)

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○松沢成文君 日本維新の会の松沢成文です。会派を代表して質問をいたします。
 初めに、新型コロナウイルス感染症によってお亡くなりになった方々の御冥福と闘病されている方々へのお見舞いを衷心より申し上げます。
 今や、新型コロナウイルスの感染は世界的なパンデミック状況で、国内においても感染経路の分からない患者数は増加傾向にあり、医療崩壊への懸念が高まっています。日本医師会も、東京、大阪の知事も、そして多くの国民も、総理の決断を待っています。
 特別措置法に基づく緊急事態宣言を出したとしても、都道府県知事が外出自粛を要請できるだけで、ロックダウンと言われる都市封鎖にはなりません。しかし、当然ながら経済に与える影響は大きい。この経済への影響を心配する総理の気持ちも分かりますが、危機対応はツーリトル・ツーレートでは失敗します。目の前まで忍び寄っている最悪の事態を想定し、国民の命を守るために先手をしっかりと打つのが政治の責任です。
 現状を鑑みると、早急に特別措置法に基づく緊急事態宣言を出すべきであると考えますが、総理の認識、覚悟をお示しください。
 次に、緊急経済対策について伺います。
 日本維新の会は、国民の緊急の生活費を支える観点から、国民への一律現金給付を提案しています。全ての国民にひとしく給付することによって、生活を支えるための消費活動を促し、経済の再生を図るべきです。
 そこで、総理に伺います。
 現金を国民に一律十万円給付するという思い切った政策を早急に実現すべきと考えますが、いかがでしょうか。
 さらに、生活に困窮している方々を対象に融資制度も必要です。マイナンバー登録を条件として、毎月十万円を限度とする政府保証の無利子、無担保の個人向け少額融資制度の導入を検討をすべきと考えますが、いかがでしょうか。
 新型コロナウイルスによる感染拡大を終息させるためには、ワクチンと治療薬の早期開発、早期投与が欠かせません。しかし、それらをゼロから開発をするのには時間が掛かります。まずは、既存薬の新型コロナに対する効能を見極め、これを効果的に転用すべきです。重症患者への投薬を優先するのは当然ですが、医療崩壊を防ぐために重症化する前の予防的投薬も考えなければなりません。
 そこで、加藤厚労大臣に伺います。
 治療する医療従事者への投与や感染者が爆発的に広がっている地域住民への投与を行うために、予防薬として転用できる薬を見極め、供給体制を整えるべきであると考えますが、いかがでしょうか。
 また、現時点において、新型コロナに有効なワクチンを提供できる体制が整うのはいつ頃になると見通しているか、お伺いいたします。
 さて、海外の複数の研究により、たばこを吸う喫煙者は新型コロナウイルスで重症化するリスクが高いことが明らかになっています。最新の研究では、喫煙者は非喫煙者と比べて重症化リスクが二・一九倍、死亡リスクが何と三・二四倍にもなると報告されています。
 こうした研究成果に基づいて、世界保健機関、WHOやヨーロッパ疾病予防管理センター、東京都医師会、日本禁煙学会といった多くの医療関係組織が、新型コロナウイルスの感染や重症化を予防するために禁煙を強く推奨しています。
 そこで、政府は国民に対して、たばこを吸うことが新型コロナウイルスによる重症化リスクを高める危険性があるということを警告し、総理が率先して予防策として国民に禁煙を推奨すべきであると考えますが、いかがでしょうか。総理の見解をお伺いいたします。
 次に、東京オリンピック・パラリンピック大会に関連して伺います。
 この夏に開催が予定されていた東京大会が新型コロナウイルスのパンデミックを受け一年程度延期されることになり、大会期間も決まりました。世界的な感染拡大に大きな危機感を持ち、安倍総理が東京大会の延期を決断されたことは、私も評価しております。しかしながら、その判断が危機管理の面で正しかったのかという点については、疑問を持たざるを得ません。まず、一年間延期と判断した根拠は何でしょうか。
 次に、WHOや米国立アレルギー感染症研究所を始め日本の多くの識者もワクチン開発に一年以上、治療薬開発にも一、二年掛かるとしている中で、来年の今頃までに感染が終息していると断言できるのでしょうか。感染が収まらず一年後の開催が困難になった場合、再延期するのでしょうか、それとも中止となるのでしょうか。
 また、安倍総理は終息期間は見通せない、組織委員会の森会長に至っては神頼みだと発言していますが、極めて無責任な発言ではないでしょうか。安倍総理の政治決断で一年延期を提案し、決定したのであれば、それが不可能になった場合は政治責任を取る覚悟がありますか。完全な形での開催を実現するには、終息期間に不安が残る一年後ではなく、終息の可能性がより高い二年後開催にすべきであったという意見もありますが、いかがお考えでしょうか。総理の見解を求めます。
 次に、東京五輪組織委員会の在り方について伺います。
 この度の延期に際して森喜朗会長の姿をテレビやインターネットで見た方々から、お疲れの御様子とお痩せになった姿への心配の声が多数届いております。
 危機管理は、最悪の事態を想定し、そうならないように対策を用意するのが要諦です。森会長の人脈を生かした御尽力は多とするところでありますが、健康状態は大変厳しいと拝察いたします。立場上、人との接触も多く、新型コロナの感染も心配です。万が一体調を大きく崩すことがあれば、組織委員会の運営にも大混乱を来します。
 また、組織委員会の理事の一人が当時の東京大会招致委員会から八億九千万円相当の資金を受け取り、招致に向けてIOC委員に行ったロビー活動について、疑惑があるとも報じられております。
 総理に組織委員会の直接的な人事権がないのは承知しておりますが、総理は、組織委員会顧問会議の最高顧問を務めており、組織運営に大所高所から助言できる立場にあります。今回の延期に伴い、組織委員会は一層大きな責任と役割を担うことになります。
 そこで、総理に伺います。
 危機管理の観点から、森会長の進退も含め、組織委員会の体制を新しく見直すべきであるという意見もありますが、総理はいかがお考えでしょうか。
 最後に、延期に伴う追加費用について伺います。
 組織委員会やIOCは、東京大会を約一年間延期した場合、競技会場の借換え、組織委員会職員の人件費などで最大三千億円程度が追加で必要になると試算しているとのことです。さらに、大会後にマンションに改修する選手村やチケットへの対応のほか、ボランティアや宿泊先、警備員、移動用バスの確保などの経費で、より多額の追加費用が必要になるのは明らかであります。
 これを負担する可能性があるのは、IOC、組織委員会、東京都、国の四者です。三千億円を超える追加費用を払うには、組織委員会が用意する二百七十億円の予備費だけではとても足りません。東京都とIOCとの間で負担の議論がなされるでしょうが、そう簡単にIOCは負担をしてくれるのでしょうか。
 そもそも、今回の五輪延期は安倍総理がIOCのバッハ会長へ直接提案したものです。その流れからすると、日本政府も負担するものだとIOCが考えていても不思議ではありません。
 この多額の追加費用は誰が負担するのでしょうか。最終的に、この延期に伴う追加費用も国民の税金で負担することになるのでしょうか。追加費用の負担の在り方について、総理の見解を求めます。
 以上で日本維新の会の、代表しての私の質問を終わります。(拍手)
   〔内閣総理大臣安倍晋三君登壇、拍手〕

発言情報

speech_id: 120115254X01120200403_016

発言者: 松沢成文

speaker_id: 17799

日付: 2020-04-03

院: 参議院

会議名: 本会議