森まさこの発言 (本会議)

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○国務大臣(森まさこ君) 有田芳生議員にお答え申し上げます。
 まず、黒川氏に対してなされた訓告の意義や懲戒処分との区別についてお尋ねがありました。
 法務省の訓令上、訓告は、将来における服務の厳正又は職務遂行の適正を確保するため当該職員を指導する措置として行うものとする旨定められています。このうち、将来における服務の厳正とは、将来にわたって組織の秩序を維持し、組織の目的を統一的、能率的に達成するために、組織内の構成員に要求される規律が厳しく保持されることを意味するものであり、今回の黒川氏に対する訓告処分は、将来における検察組織一般の服務の厳正を確保するためにも必要と考えられたものです。したがって、黒川氏の辞職によって訓告そのものが成り立たないという御指摘は当たりません。
 また、黒川氏に対する訓告は、懲戒処分ではなく、法務省の訓令に基づく監督上の措置としてなされたものです。このような監督上の措置についても一般的には処分と称されるものと承知しており、黒川氏に対する訓告についても処分という表現をも用いて答弁しているものです。
 次に、解釈変更のプロセスについてお尋ねがありました。
 法務省では、法律案に関しては、その最終的な成果物たる成案を確定する際に、法務省行政文書取扱規則に定められた方法による決裁を経ることとしています。他方で、法律案策定の過程において検討のために作成された文書については、同規則に定められた方法による決裁を逐一経ることは要しないものと理解し、そのような運用がなされてきたところです。
 御指摘の解釈変更に当たり、検察官への勤務延長制度の適用に関する解釈を記載した文書は、検察官の定年引上げに関する法律案策定の過程において、その検討の前提として現行の検察庁法の解釈について整理した文書です。そのため、同規則に定められた方法による決裁は要しない扱いとしていたものです。
 もっとも、同文書は検察庁法の解釈について改めて整理しようとするものであることから、事務次官まで文書を確認して了解し、その上で私も事務方からその内容等について必要な報告を受けて了解していたものであり、適切なプロセスを経たと考えています。
 次に、いわゆる賭けマージャンの賭博の該当性及び黒川氏の処分についてお尋ねがありました。
 御指摘の東京高等検察庁の文書には、懲戒処分となり得る信用失墜行為の例の一つとして、賭博が記載されています。そこに賭博の定義は示されていませんが、一般に賭博とは、偶然の事実によって財物の得喪を争うことをいうと解されており、財物を賭けてマージャンを行うことも賭博に当たり得るものと考えられます。
 他方、刑法上の賭博に当たるかどうかについては、犯罪の成否は捜査機関により収集された証拠に基づき個別に判断されるべき事柄であり、お答えは差し控えます。
 また、黒川氏の処分は、事案の内容等の諸般の事情を総合的に考慮し、法務省における先例も踏まえて決定されたものであり、適正な処分であると考えています。御指摘の自衛官の事案については、防衛省において、当該事案の内容等の諸般の事情を考慮して処分を決定されたものと考えています。
 最後に、黒川氏に対する訓告を決定した過程等についてお尋ねがありました。
 黒川氏の処分については、法務省としては、調査結果を踏まえ、監督上の措置として最も重い訓告が相当であると考えました。そこで、検事長の監督者である検事総長に対し、法務省が行った調査結果とともに、法務省としては訓告が相当と考える旨を伝え、検事総長においても、訓告が相当であると判断したものです。したがって、黒川氏の訓告の処分内容を決定したのはあくまで法務省及び検事総長であり、御指摘は当たりません。
 そして、私から官房長官に対し、訓告が相当である旨の法務省の決定を報告したところ、異論がない旨、回答を得ました。その後、改めて、法務省から検事総長に対し、訓告が相当であることを伝え、検事総長から黒川氏に対し、訓告の措置がなされたものです。
 総理に対しては、最終的に、調査結果、これを踏まえて処分したこと及び辞意が表明されたことを私から報告し、法務省の対応について了解を得たものです。
 五月二十二日の記者会見における私の発言は、法務省及び検事総長が訓告が相当と決定した後、官房長官に報告したところ、その決定に異論がなく、その上で、検事総長から黒川氏に対して訓告がなされたことを申し上げたものであり、事実と異なるものではございません。(拍手)

発言情報

speech_id: 120115254X02320200608_008

発言者: 森まさこ

speaker_id: 7644

日付: 2020-06-08

院: 参議院

会議名: 本会議