茂木敏充の発言 (安全保障委員会)

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○茂木国務大臣 安全保障委員会の開催に当たり、若宮委員長を始め、理事、委員各位に御挨拶申し上げ、我が国の安全保障政策について所信を申し述べます。
 我が国を取り巻く安全保障環境が一層厳しさと不確実性を増す中、我が国の平和と安全を確保するとともに、地域と国際社会の平和と安定に引き続き積極的に貢献してまいります。
 まず、日米同盟です。我が国の外交、安全保障の基軸であり、地域の平和と安定に大きな役割を担っている日米同盟を更に強化してまいります。日米安全保障条約の署名及び発効から六十周年を迎え、日米同盟の重要性はいまだかつてなく高まっており、今後も日米同盟の抑止力、対処力の強化に一層取り組みます。また、在日米軍の安定的駐留のためには地元の理解と協力が不可欠であり、普天間飛行場の一日も早い辺野古移設を始め、沖縄を始めとする地元の負担軽減に全力で取り組みます。
 また、ASEAN諸国、豪州、インド、英国、フランス、ドイツ、EUを始め、基本的価値を共有する国々、パートナーとの協力関係を更に強化し、そのネットワーク化も進めていく考えです。法の支配に基づく自由で開かれた秩序を実現することにより、地域全体、ひいては世界全体の平和と繁栄を確保していくことが重要であり、この考え方を共有する国々と連携し、自由で開かれたインド太平洋の実現に向けた取組を具体化していきます。先般東京で開催された日米豪印外相会合においても、自由で開かれたインド太平洋の具体的推進について議論を深めるとともに、その実現に向け、より多くの国々へ連携を広げていくことの重要性を確認しました。
 近隣諸国等との懸案の解決も重要な課題です。
 北朝鮮については、日朝平壌宣言に基づき、拉致、核、ミサイルといった諸懸案を包括的に解決し、不幸な過去を清算して、国交正常化を目指す基本方針は変わりません。日米、日米韓の結束のもと、国際社会と連携しながら、朝鮮半島の完全な非核化を目指します。また、最重要課題である拉致問題の早期解決に向け全力で取り組んでいきます。
 日中関係は、最も重要な二国間関係の一つです。中国との間にはさまざまな懸案が存在しますが、引き続き、首脳会談や外相会談等のハイレベルの機会を活用して、主張すべきはしっかりと主張し、懸案を一つ一つ解決し、また中国側の前向きな対応を強く求めていきます。今後も中国の不透明かつ急速な軍事力の増強や活発化する活動を注視しつつ、その透明性の向上を働きかけるとともに、尖閣諸島をめぐる情勢については、冷静に、かつ毅然と対応します。
 韓国は極めて重要な隣国であり、北朝鮮問題を始め、この地域の安定には、日韓、日米韓の連携が不可欠です。だからこそ、旧朝鮮半島出身労働者問題等により非常に厳しい状況にある日韓関係を健全な関係に戻すべく、適切な対応を強く求めていきます。また、竹島は、歴史的事実に照らしても、国際法上も日本固有の領土であり、冷静に、かつ毅然と対応していきます。
 日ロ関係を重視していく姿勢に変わりはなく、政治、経済、文化等、幅広い分野で関係全体を発展させていく考えです。菅政権として、一昨年のシンガポールでの首脳間のやりとりについてしっかりと引き継いでおり、領土問題を解決して平和条約を締結すべく、粘り強く交渉に取り組みます。
 地域、国際社会が抱える諸課題への対応にも全力で取り組みます。
 東シナ海及び南シナ海での継続する一方的な現状変更の試みは、国際社会共通の懸念事項です。全ての当事者が、地域の緊張を高めるような行動を自制し、力や威圧によらず、国際法に基づき、紛争の平和的解決を追求する必要があります。
 中東の平和と安定は、原油輸入の約九割をこの地域に依存する日本の国益に直結します。中東の平和と安定及び日本関係船舶の安全確保のため、昨年、政府として、さらなる外交努力、航行安全対策の徹底、自衛隊による情報収集活動の三本柱の方針を決定しました。引き続き、中東の緊張緩和と情勢の安定化に向けた外交努力を継続します。
 核兵器のない世界の実現に向け、日本として立場の異なる国々の間の橋渡しに努め、核兵器不拡散条約に基づく体制の維持強化を通じ、現実的かつ具体的な核軍縮・不拡散の取組を主導します。
 安全保障の裾野は急速に広がり、経済安全保障についての取組も喫緊の課題です。宇宙・サイバー空間、デュアルユース技術など、新たな脅威への対応や重要技術の流出防止のための取組をしっかり進めていきます。
 以上のような取組を推進するため、外務大臣として全力を尽くす決意です。
 若宮委員長を始め、理事、委員各位の御指導、御理解を心からお願い申し上げます。(拍手)

発言情報

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発言者: 茂木敏充

speaker_id: 5551

日付: 2020-11-10

院: 衆議院

会議名: 安全保障委員会