足立康史の発言 (憲法審査会)

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○足立委員 日本維新の会の足立康史です。
 党を代表して、意見を申し述べます。
 私たち日本維新の会は、五年近く前となる平成二十八年の三月に、教育無償化、統治機構改革、憲法裁判所の三項目から成る憲法改正原案を公表しました。
 憲法改正の発議に向けて、こうした我が党を含む政党が果たす役割は大変大きいものの、最終的には国民投票で決するものであり、その国民投票において過半数の賛成を得ることは容易なことではありません。こうしたことを、私たちは、大阪都構想の住民投票を通じて、改めて痛感しているところであります。
 もちろん、大阪都構想の否決という投票の結果については厳粛に受けとめてまいります。かつて、この憲法審査会の海外調査団のメンバーとして欧州を訪問し、英国のキャメロン元首相と会談した際、ブレグジットに係るメディアの偏向報道について言いたいことがあるのではないかと問うた私に対し、元首相が、政治家がメディアに文句を言うのは、農家が不作の責任を天候のせいにするようなもので、詮ないことだという趣旨のことをおっしゃったのを思い出します。
 しかし、いわゆる統治機構改革の中でも、大都市の都市圏域が政令指定都市域のみならず大阪府域ものみ込んでいるという、広域行政を一元化する合理性があれほど明白な事案であったにもかかわらず、かつて大都市法、大都市地域特別区設置法の制定をリードしたはずの自民党の一部と共産党とが一緒になって、それも政府の一員である大臣政務官たちが率先して、住民投票の最終盤に明らかなデマを拡散し続けるという、投票環境の公正性を確保する観点からあってはならない深刻な事態が生じました。
 こうしたゆゆしき事態が発生した背景には、報道されているとおり、毎日新聞大阪本社の記者と大阪市財政局幹部との不適切な関係があり、そこで作成された実際にはあり得ない数値を記した虚偽の公文書の存在自体を、共産党市会議員に開示する一方、大阪市長や大阪市会財政総務委員長には隠蔽、さらに、事前に入手した毎日新聞による捏造記事の草稿の一部を大阪市財政局幹部が廃棄していた事実が明らかとなりました。
 本件については、引き続き大阪市会等の場で検証が行われるものと存じますが、そもそも当該住民投票は国法である大都市法に基づいて実施されたものであり、さらに、昨年五月の憲法審査会において、枝野幸男委員や山花郁夫委員が、前例のない国民投票の実施に向けて大阪の住民投票が大変参考になると発言されているとおり、大阪で今回何が起こったかを明らかにすることは憲法改正の国民投票の公正な実施に資することから、国会においてもしっかり検証していくべきと考えます。
 大阪での経験を経て改めて強く感じるのは、問題の核心は、山花委員が先ほどおっしゃったようなメディアやCMの規制ではなく、政党そのものであるということであります。
 メディアやCMのあり方に関して議論があり、新藤義孝与党筆頭幹事からCM規制のあり方に関する論点整理メモが提示されていることには敬意を表しますが、政党及び国会議員は、主要な運動主体であるとともにCMの発注者でもありますが、そもそも、それ以前に憲法改正原案の発議の主体であります。その政党及び本審査会の一部委員を含む国会議員自身が、大阪の住民投票において現に不適切な情報発信を行っていた厳しい現実に鑑みれば、幾らCM規制を議論し、規制を行ったとしても、大元締めの政党や国会議員がみずからの責任の重さを自覚しない限り、公正な国民投票の実施はおぼつかないと思うのであります。
 私たちは、この憲法審査会の場に臨んでいる全政党、全国会議員が、公党として、公人たる国会議員としての責任感を持って憲法改正の議論を進め、誠実かつ公正に国民投票に臨んでいく姿勢を持つことこそが何より肝要であると考えます。
 こうした政治家、議員本来のあるべき姿勢を私たちは維新スピリッツと呼んできましたが、維新スピリッツこそが、憲法改正に向けた出発点であると同時に、実際の住民投票を経験した私たち大阪維新の会、日本維新の会の到達点でもあると宣言して、私からの発言といたします。
 以上、ありがとうございました。

発言情報

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発言者: 足立康史

speaker_id: 733

日付: 2020-11-19

院: 衆議院

会議名: 憲法審査会