本村伸子の発言 (憲法審査会)

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○本村委員 日本共産党の本村伸子です。
 きょうは、国民投票法をめぐる諸問題がテーマということで、現行の国民投票法がどういう状況でつくられたのか、改めて議事録を読み返してみました。
 改憲手続の国民投票法が国会に提出されたのは二〇〇六年です。当初、自民党の提案者は、憲法改正と国民投票法の審議は別だと繰り返し答弁しました。ところが、安倍首相は、法案審議のさなか、二〇〇七年の年頭所感で国民投票法を憲法改正の契機としたいと述べ、施政方針演説でも国民投票法の成立に強く期待すると表明し、国会の議論に介入しました。首相の意向を受けて、与党幹部も五月三日までに成立をなどと強調し、多くの国民、識者が法案の不備を指摘し、徹底した審議を求める中、四月十二日に衆議院特別委員会で強行採決したというのが経過です。
 その結果、現行法は、多くの問題が取り残されたままの欠陥法となっています。現行法は、最低投票率を規定しておらず、有効投票数の過半数の賛成票で改正できるとしています。有権者の二割台、一割台の賛成でも改憲案が通ってしまいます。また、公務員、教員の自由な意見表明や国民投票運動を不当に制限していることや、改憲案の広報、広告の仕組みが改憲推進側に有利なものになっていることも大問題です。国の最高法規である憲法についての国民による直接投票の制度として欠陥だらけです。
 今与党が提出している公職選挙法並びの七項目の国民投票改定案について、与党は投票環境の整備と言いますが、持ち出された経過が問題です。
 二〇一七年五月三日に、安倍首相が二〇二〇年と期限を区切って九条などの改憲を提起し、そのもとで、自民党は改憲四項目案を取りまとめました。そして、この四項目案を審査会に持ち込み、各党協議で改憲案づくりを進めるため、審査会を動かそうとしました。安倍首相が主導する改憲に野党が反対する中で、与党は、二〇一八年に突如この七項目の改定案を持ち出してきました。安倍改憲の呼び水にしようとしたことは明らかです。
 与党から七項目案について速やかにとの発言がありましたが、現行法の根本的な欠陥を放置することは許されません。国民投票法というのであれば、十年以上指摘され続けてきた欠陥の是正を議論することが経過を踏まえた筋だと思います。
 今、憲法で必要なことは、改憲の議論ではなく、憲法原則に照らして、それに反する現実を正す議論を予算委員会、各常任委員会でやることだと思います。
 菅首相による日本学術会議への人事介入は、学問の自由を侵害し、精神的自由を脅かす問題です。違憲、違法の任命拒否は撤回するべきです。
 桜を見る会は、安倍首相が、税金を使った政府の公式行事をみずからの地元後援会の人々の接待に私物化したという問題です。その上、桜を見る会前夜祭の費用について、五年間で総額八百万円以上を安倍氏の政治資金から補填していたと報道されています。事実であれば、地元有権者への寄附行為を禁止した公職選挙法に違反し、政治資金規正法に違反する犯罪行為です。
 しかも、安倍首相は、全ての費用は参加者の自己負担とか、事務所や後援会の収支は一切ないと虚偽答弁を行い、一年にわたって国会、国民をだまし続けてきたのです。民主主義を土台から壊す大問題です。この問題の真相究明を、今、国会がやらなければなりません。
 最後に、全国各地で新型コロナウイルスの感染拡大が過去最多の水準となっている今、新型コロナから命、暮らし、営業、尊厳を守ることを最優先にすることが政治の責任であるということを申し述べ、発言といたします。

発言情報

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発言者: 本村伸子

speaker_id: 33778

日付: 2020-11-26

院: 衆議院

会議名: 憲法審査会