菅義偉の発言 (本会議)

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○内閣総理大臣(菅義偉君) 志位和夫君の質問にお答えをいたします。
 今回の会員の任命と日本学術会議法の関係についてお尋ねがありました。
 御指摘の吉田元総理の発言は日本学術会議の創設時に発言されたものと承知しておりますが、日本学術会議の運営については、日本学術会議法を始め関連する法令に沿って行われるべきものと認識をしております。
 日本学術会議法との関係の御指摘についてですが、憲法第十五条第一項は、公務員の選定は国民固有の権利と規定しており、日本学術会議の会員についても、必ず推薦のとおりに任命しなければならないわけではないという点については、内閣法制局の了解を経た政府としての一貫した考え方であり、今回の任命も、日本学術会議法に沿って打ち出したものであります。
 過去の政府の答弁についてお尋ねがありました。
 過去の答弁は承知しておりますが、先ほど申し上げたとおり、憲法第十五条第一項との関係で、日本学術会議の会員についても、必ず推薦のとおりに任命しなければならないわけではないという点については、内閣法制局の了解を経た政府としての一貫した考え方であり、日本学術会議法の解釈変更ではない旨は、国会において内閣法制局からも答弁しているとおりです。
 憲法第十五条についてお尋ねがありました。
 憲法第十五条第一項は、公務員の選定は国民固有の権利と規定しており、この憲法の規定に基づき、日本学術会議法では、会員を総理が任命することとしていることから、この任命に当たっては、必ず推薦のとおりに任命しなければならないわけではないという点については、内閣法制局の了解を経た政府としての一貫した考え方であり、今回の任命も、日本学術会議法に沿って行ったものです。
 憲法第十五条第一項に関する御指摘の過去の答弁は承知しており、また、個々人の任命の理由については、人事に関することであり、お答えを差し控えますが、今回の任命については、先ほど申し上げたような考え方に基づき、日本学術会議法に沿って行ったものであり、名誉毀損に当たるとは考えておりません。
 総合的、俯瞰的な活動に関してお尋ねがありました。
 私が日本学術会議について申し上げてきたのは、まず、年間十億円の予算を使って活動している政府の機関であり、任命された会員は公務員となるので、国民に理解される存在であるべきだということです。
 個々人の任命の理由については、人事に関することであり、お答えを差し控えますが、任命を行う際には、総合的、俯瞰的な活動、すなわち、専門分野の枠にとらわれない広い視野に立ったバランスのとれた活動を行い、国の予算を投ずる機関として、国民に理解される存在であるべきということ、更に言えば、例えば、民間出身者や若手が極端に少なく、出身や大学にも大きな偏りが見られることも踏まえ、多様性が大事だということを念頭に、私が任命権者として判断をしたものであります。
 この総合的、俯瞰的な活動が求められること、産業人、若手研究者、地方在住者など多様な会員を選出すべきだ、このことについては、総合科学技術会議から、日本学術会議の組織や会員の選出方法について意見具申があったものです。
 なお、今回の任命について、私が最終的な決裁を行うまでの間に、推薦の状況については説明を受け、私の考え方については担当の内閣府とも共有しており、それに基づいて私が最終的な任命の判断をしたものであります。
 日本学術会議と学問の自由についてお尋ねがありました。
 憲法第二十三条に定められた学問の自由は、広く全ての国民に保障されたものであり、特に、大学における学問研究及びその成果の発表、教授が自由に行えることを保障したものであると認識しています。
 また、日本学術会議については、日本学術会議法上、科学に関する重要事項の審議などの職務を独立して行うことが規定されています。
 今回の日本学術会議の会員の任命は、憲法第十五条第一項の規定の趣旨を踏まえ、任命権者である内閣総理大臣が、その責任をしっかりと果たすため、日本学術会議法により、推薦に基づいて、国の行政機関として職務を行う会議の一員として公務員に任命をしたものであります。
 こうした考え方に基づく任命権の行使が、会員等が個人として有している学問の自由に影響を与え、これを侵害することや、会議の職務の独立性を侵害することになるとは考えておりません。
 現行憲法における学問の自由の保障についてお尋ねがありました。
 現行憲法では、旧憲法下において国家権力により学問の自由が圧迫されたことなどを踏まえ、特に明文で学問の自由を保障したものと認識しております。
 日本学術会議の任命の取扱いについてお求めがありました。
 これまで申し上げたように、今回の任命は、憲法第十五条第一項の規定に基づき、任命権者である内閣総理大臣が、その責任をしっかりと果たすため、日本学術会議法に基づいて会員を任命したものであり、今回の任命について変更するということは考えておりません。
 検査の国際比較についてお尋ねがありました。
 我が国と他国では感染状況などが異なることから、PCR検査の実績の人口比で一概に評価することは難しいと考えております。
 その上で、我が国における一週当たりの検査数としては、四月上旬に約五万件あったのが、感染者数のピーク時における八月上旬には十七万件を超え、直近の一週間でも約十五万件となっており、全体として検査体制は向上していると認識しており、今後、冬の季節性インフルエンザの流行期も含めて、必要な方が迅速、スムーズに検査を受けられるよう、引き続き検査体制を強化してまいります。
 新型コロナウイルス感染症に係る検査の拡充についてお尋ねがありました。
 医療機関や高齢者施設等に勤務する方や入院、入所者、さらには感染者の濃厚接触者等に対しては、既に、無症状であっても行政検査の対象とするなど、積極的な検査を実施しているところです。
 また、この夏の感染拡大期においては、感染が拡大していた新宿の繁華街を対象に、新宿区と連携して面的な検査を実施したところです。
 保健所の体制強化についても、自治体に準備をお願いするとともに、関係団体などの協力を得ながら広域的な応援体制を構築しております。
 なお、行政検査の地方負担については、法律の規定により二分の一となっておりますが、地方創生臨時交付金の算定対象となっており、その分を地方自治体の財源として活用することが可能であります。
 医療機関への財政的補償についてお尋ねがありました。
 医療機関においては、患者数の減少による収入の減少などが見られることから、これまで約三兆円の支援を実施してまいりました。
 九月に閣議決定した予備費では、新型コロナウイルス感染症患者を入院させた医療機関に対する支援を拡充したほか、それ以外の医療機関も含めた支援策として、インフルエンザ流行期に備え、発熱患者等を対象とした外来体制をとる医療機関への補助や、新型コロナが疑われる患者を受け入れる救急、周産期、小児科医療機関への支援などを行っております。
 現下の事業と雇用を踏まえた経済認識についてお尋ねがありました。
 新型コロナウイルス感染症の影響により、我が国の中小企業・小規模事業者は厳しい経営環境に直面しており、雇用者数も減少をしました。
 社会経済活動を再開していく中で、雇用者数も徐々に増加し、景気に持ち直しの動きが見られておりますが、依然として我が国経済が厳しい状況にあるとの認識に変わりはありません。
 引き続き、感染対策を行う中で、雇用を守り、事業が継続できるよう必要な対応を行い、経済を回復させるべく全力を挙げてまいります。
 新型コロナウイルス感染症対応休業支援金・給付金及び家賃支援給付金についてお尋ねがありました。
 休業支援金については、その支給に当たって、事業主の協力がいただけず、申請、支給に至らないケースがあると聞いておりますが、こうした場合には、労働局で労働者からの申請を一旦受け付けた上で、事業主に対して調査を行うという運用にしております。こうした運用や制度の対象者について、関係者にわかりやすく周知徹底してまいります。
 家賃支援給付金については、不正受給を防止する観点から、契約の確認などの審査に時間を要しておりますが、審査担当やコールセンターなどの体制増強を行い、給付の迅速化を進めているところです。
 政府の直接支援策についてお尋ねがありました。
 雇用調整助成金の特別措置の取扱いについては、今後の雇用情勢などを踏まえ、適切に判断をしてまいります。
 持続化給付金と家賃支援給付金については、緊急事態宣言を経て厳しい状況にある事業者の事業の継続のための特別な措置であり、必要な方々に行き渡るようにしてまいります。
 緊急小口資金などの特別貸付けについては、貸付実績や経済の動向などを見て、今後の対応を検討します。
 文化芸術への支援については、第二次補正予算において、文化芸術活動の再開や継続に向けて、実演家や技術スタッフの方々やそれらの団体を支援するために予算措置を行っております。
 消費税の減税等についてお尋ねがありました。
 新型コロナウイルス感染症の影響により収入が減少した事業者については、消費税などの納税猶予の特例を行っておりますが、消費税については、社会保障制度のために必要な財源と考えております。
 御指摘の富裕層への課税については、これまで、所得税や相続税の最高税率の引上げなどの見直しを行っているところですが、今後の税制のあり方については、経済社会の情勢の変化を踏まえ、検討する必要があるものと考えます。
 公助についてお尋ねがありました。
 私は、まず、自分でやってみる、そういう国民の皆さんの創意工夫を大事にしたいと思います。さらに、地域の皆さん、それぞれの創意工夫で地域をよくすることができる、それが私が実感していることですし、そうしたことができる環境を国がつくってまいります。その上で、最後は国が守ってくれるんだ、セーフティーネットがしっかりあるんだという信頼が大事だと思います。
 新型コロナウイルスの爆発的な感染を絶対に防ぎ、国民の命と健康を守り抜く、その上で、経済を回復させていくために、公助たる政府として、しっかりと責任を果たしていきたいと思います。(拍手)
    〔議長退席、副議長着席〕
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発言情報

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発言者: 菅義偉

speaker_id: 8901

日付: 2020-10-29

院: 衆議院

会議名: 本会議