中島克仁の発言 (本会議)

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○中島克仁君 立憲民主党の中島克仁です。
 ただいま議題となりました予防接種法及び検疫法の一部を改正する法律案に対し、立憲民主党・社民・無所属を代表して質問をいたします。(拍手)
 新型コロナウイルス感染症が長期化する中、お亡くなりになられた方々の御冥福をお祈りするとともに、治療、療養されている方々、御家族に心よりお見舞いを申し上げます。
 また、医療従事者、介護、障害福祉従事者始め、社会活動維持のため御尽力されている全ての皆様に、感謝と敬意を表します。
 冒頭、菅総理に対する国民からの信頼を致命的に揺るがした日本学術会議問題について、何点か総理にお聞きをします。
 十一月五日の参議院予算委員会で、推薦名簿が提出される前の一定の調整が働かなかったと総理は答弁しておりますが、なぜ事前調整が働かなかったのですか。その調整は、政府側から働きかけたのに学術会議に断られたのでしょうか。それとも、学術会議からの働きかけを政府が断ったのですか。総理、明確にお答えください。
 そもそも、会員の推薦権は日本学術会議法第十七条で日本学術会議の専権事項でありますが、その推薦権に内閣府が調整を行うことができる法的根拠をお示しください。示せない場合、事前調整自体、明らかな違法行為ではありませんか。
 また、六人拒否の理由は安全保障政策などをめぐる政府方針への反対運動を先導する事態を懸念したからだと複数の政府関係者が明らかにしたとの報道がありますが、事実か否か、お答えください。
 現在、学術会議は六名欠員の状態です。学術会議へ改めて推薦要請する意向はありますか。総理、イエスかノーかで明確にお答えください。
 また、政府の任命拒否による補充選考を行う手続規定は存在しません。今後どうやって六名を補充しようとしているのか、御説明ください。
 六名拒否について総理に説明し、そのプロセスの当事者である杉田官房副長官を国会で説明させて困る理由があるのなら、総理、お述べください。ないのなら、ないとはっきりおっしゃってください。
 立憲民主党としては、改めて強く杉田官房副長官の国会出席を求めます。
 続いて、新型コロナウイルス感染症関連について、菅総理にお尋ねをいたします。
 北海道では、昨日、一日の感染者が最多の、二百人を超えました。GoToトラベルの対象から北海道を除外するのか、また、北海道のみならず全国的に新型コロナウイルスの感染拡大の危険が高まっていますが、GoToトラベルは見直しせず継続するのか、総理の答弁を求めます。
 菅総理は、先週、爆発的なコロナの感染拡大を阻止すると発言をいたしましたが、具体的にどのような方法で阻止するのか、阻止できなければ責任をとられるのか、総理の答弁を求めます。
 政府は、季節性インフルエンザなどの冬型感染症と新型コロナウイルス感染症の同時流行による発熱患者の増加を見据え、保健所中心だった従来の対応方針を転換、都道府県に、かかりつけ医などの医療機関を確保し、診療・検査医療機関に指定するよう要請をいたしました。
 立地条件から対応が難しい場合や、風評被害への警戒も根強い上、現場丸投げ、財政支援が不十分との声が上がっています。
 診療所、クリニックの医師や職員が感染して休業せざるを得なくなった場合の補償や感染防止対策の設備投資費補助など、協力を得るための支援を強化するべきです。また、医療基盤の脆弱な地域においてさまざまな対応を迫られる公立病院などの医療機関に十分な支援が必要と考えますが、総理の見解を求めます。
 新型コロナウイルス感染拡大、長期化を受けて、ただでさえ脆弱な地域の医療、介護、福祉基盤が崩壊の危機にあります。特に、介護、障害福祉現場で働く方々は、基礎疾患を持つ高齢者、障害者との密接が避けられず、自分自身が感染源となり、重篤化、死亡リスクの高い利用者に感染させてしまうのではないかという恐怖の中、綱渡りとも言える状況が長期間続いています。ただでさえ慢性的に人材不足の介護、障害福祉現場において、数字ではあらわしようのない緊張感、圧迫感、不安感に包まれております。
 このような状況がいつまで続くのか予断を許さない中、来年四月には介護報酬改定が予定をされております。新型コロナウイルス対応で心身ともに疲弊する介護、障害福祉現場の窮状に追い打ちをかけるようなマイナス改定はあり得ないと私は考えますが、来年の介護報酬改定を、コロナ対策としてプラス改定にするのかどうか、総理にお尋ねをいたします。
 新型コロナウイルス感染症の長期化により、雇用に対する影響も深刻さを増しています。現行の新型コロナウイルス感染症対応休業支援金・給付金は、制度として重大な課題が顕在化し、本来支援すべき多くの方々に支援が届いておりません。
 新型コロナウイルス感染症対応支援金・給付金制度の欠陥を改める内容の休業支援金拡充法案を野党四党で提出しております。速やかに野党案の措置を講じるとともに、休業支援金の申請締切りを年末から来年三月まで延長する必要があると考えますが、総理の答弁を求めます。
 一人親世帯の多くは、平時でさえ苦しい生活状況にある中、新型コロナウイルス感染症の長期化により、より厳しい生活を強いられております。政府は、第二次補正予算により、低所得の一人親世帯に臨時特別給付金を支給いたしましたが、九月に認定NPOしんぐるまざあず・ふぉーらむが行ったアンケートによると、シングルマザーの約六割が収入減、約一割が収入がないとしているほか、一日二食など、食事の回数や量を減らしているという深刻な実態が明らかとなりました。
 こうした状況から、我々は、ひとり親世帯臨時特別給付金二回目支給法案の提出を検討しておりますが、一人親世帯の深刻な生活困窮に対して、予備費を活用し、低所得の一人親家庭の特別給付金、二回目の支給を年内に行うべきです。総理の見解を求めます。
 続いて、法案の内容について質問いたします。
 新型コロナウイルス感染症の世界的拡大を受けて、ワクチンの開発は急ピッチで進められています。世界で進んでいる新型コロナウイルスのワクチン開発は、古典的なものから先端的なものまで、多様なモダリティーのワクチンが一挙に開発されていることが特徴と言えます。誘導できる免疫応答の種類、製造供給能も、製造工程も、モダリティーごとに異なります。
 政府が供給契約を進めている欧米三社のワクチンはウイルスベクターワクチンやメッセンジャーRNAワクチンなどですが、メッセンジャーRNAワクチンは承認されれば世界初、ウイルスベクターワクチンも大規模接種の実績はなく、政府が供給契約を進めているワクチンはどれも投与実績が蓄積されておりません。
 副反応の発生率はまだ明らかではありませんが、大人数に接種すれば、副反応が生じる方の数は増加し、その中には重篤な健康被害を受ける方が出てくることは否定できません。ワクチン接種に当たっては、副反応等のリスクと、発症予防、重症化予防等のベネフィットとの利益衡量が欠かせません。
 開発中である新型コロナウイルスワクチンを広く国民に接種した場合の我が国全体における総合的なリスクとベネフィットをどのように認識されているのか、総理の見解をお尋ねいたします。
 国民がワクチンに期待をする一方、開発が進められているワクチンへの不安、懸念があるのも事実です。
 国内でワクチンが使用されるためには、治験終了後、開発企業から承認申請が行われ、独立行政法人医薬品医療機器総合機構の審査を経て、薬事・食品衛生審議会にて承認の可否が審議されます。ワクチンの有効性、安全性の確認については、そのプロセスを透明化し、多くの国民と情報を共有することが求められます。
 ワクチン承認の可否が判断される薬事・食品衛生審議会については、原則非公開、議事録の公開は二、三カ月後になると承知しておりますが、議論の内容を国民、社会とできる限りリアルタイムに共有することが重要です。審議会を公開とする、若しくは議事録を一週間以内に公表することを求めます。総理の見解をお尋ねいたします。
 新型タイプのワクチンには、抗体依存性増強など重篤な副反応が発生することもあり得るなど、専門家から指摘もされています。
 一般には知られていないリスクがあることを国民に丁寧に説明していくことが極めて重要であると考えられますが、新型タイプのワクチンのリスクについて、政府はどのように説明していくつもりなのか、総理にお尋ねをいたします。
 政府が供給契約を進めている欧米企業の新型コロナウイルスワクチンは、海外で数万人規模の第三相試験が行われておりますが、日本国内では大規模な治験は実施されておりません。
 日本には、海外の臨床試験データに基づき、欧米で販売等が認められる医薬品について承認することができる特例承認制度がありますが、新規性の高いワクチンを国民に提供するに当たり、日本人における有効性、安全性を十分に確認しないまま、海外の臨床試験データのみをもって承認を行う特例承認は、今回のワクチン承認にはそぐわないと考えますが、総理の見解を求めます。
 政府は、九月八日、新型コロナウイルスワクチンを確保するために、六千七百十四億円の予備費支出を閣議決定いたしました。
 製薬企業との契約については、交渉事であるため、その内容の全てを明らかにできないことは一定程度理解をいたします。しかし、投入されているのは国民の税金です。ワクチンが開発される前に先払いされてしまうのか、開発が成功しなかった場合、支払ったお金はどうなるのかといった契約内容や、我が国がワクチン確保について交渉を進めている三社を選定した根拠を国民や国会に全く示さないのは無責任です。
 可能な限り、契約内容や業者選定の根拠を公表するべきだと考えますが、総理の見解を伺います。
 本法案は、新型コロナウイルスの接種を臨時接種に位置づけ、行政から接種を勧奨したり、対象者に努力義務を課すこととしております。
 現時点で、新型コロナウイルス感染症に係るワクチンは未承認で、有効性や安全性が不明であるのに、接種の勧奨を行い、接種の努力義務を課すことが妥当であると言えるのか、総理の認識を伺います。
 また、対象者に接種の努力義務を課すものの、努力義務は政令で適用しないことができるようにしています。
 ワクチンにどの程度のリスクがあれば努力義務を適用しないようにするのか、具体的な方針を示すべきです。努力義務を適用しない場合とはどのようなケースを想定しているのか、明確に御説明ください。総理の見解を伺います。
 今回の新型コロナウイルス感染拡大の局面において、大変残念なことですが、治療に当たる医療従事者、その御家族に対して偏見や差別が見られました。新型コロナウイルスワクチンを接種しないと判断した方々に対して同様の事態が発生しないとも限りません。
 本年九月に内閣官房、厚労省が公表した、新型コロナウイルス感染症に係るワクチン接種について、中間取りまとめでは、ワクチンは最終的には個人の判断で接種されるものであることが明確にされております。
 政府として、ワクチンを接種しないと判断された方々への偏見や差別、不利益取扱いが許されないことを明確に示すべきだと考えますが、総理の見解を求めます。
 ワクチン接種は、国民の命と健康に直結する行為であり、本法案は、丁寧かつ慎重に審議されるべきです。また、ワクチン接種のあり方の議論は、専門的知識も必要となるため、厚生労働委員会での審議は参考人質疑で専門家から意見を聴取することは必須です。
 丁寧かつ徹底した法案審議を求め、私の質問を終わります。ありがとうございました。(拍手)
    〔内閣総理大臣菅義偉君登壇〕

発言情報

speech_id: 120305254X00420201110_017

発言者: 中島克仁

speaker_id: 28266

日付: 2020-11-10

院: 衆議院

会議名: 本会議