茂木敏充の発言 (本会議)

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○国務大臣(茂木敏充君) 山田議員から、日中外相会談及び共同記者発表における王毅国務委員の発言についてお尋ねがありました。
 当然ながら、御指摘の王毅国務委員の発言は、尖閣諸島についての中国側独自の立場に基づくものであり、全く受け入れられません。尖閣諸島は歴史的にも国際法上も疑いのない我が国の固有の領土であり、現に我が国はこれを有効に支配しています。尖閣諸島をめぐり解決すべき領有権の問題はそもそも存在しません。
 このような我が国の立場については、日中外相会談の中で私から王毅国務委員に対して明確に伝えており、過去最長となる領海侵入や接続水域内の航行、我が国の漁船への接近等の個別の事案も取り上げながら、我が国の強い懸念を伝え、中国側からこうした行動を取らないよう強く申し入れました。また、共同記者発表後に行われた議論の中でも、こうした我が国の考えを改めて申入れを行いました。
 今後とも、日本の領土、領海、領空を断固として守り抜くとの決意の下、冷静かつ毅然に対応してまいります。
 次に、日英EPAの早期発効が持つ意義についてお尋ねがありました。
 日英EPAは、EU離脱後の英国との間で、日EU・EPAに代わる貿易投資の枠組みを規定するもので、日系企業のビジネスの継続性を確保し、日英間の貿易投資の促進につながることが期待されます。
 我が国は、自由で公正な経済圏を広げるべく、TPP11、日EU・EPA、日米貿易協定の締結など、国際的な取組をリードしてきました。その我が国が、日英EPAを締結することにより、自由貿易を更に推進していくという力強いメッセージを発信することは意義深いものと考えています。
 仮に本年末の移行期間終了までに日英EPAを締結できなければ、日英間の関税率が上昇するなど、日英間の貿易や日系企業のビジネスの継続性に大きな影響が出ることとなるため、日英EPAの早期締結は極めて重要であると考えております。
 英国とEUとの将来関係の交渉に関する日本政府の対応についてお尋ねがありました。
 英EU交渉の結果は、英国を含む欧州諸国でビジネスを展開している日系企業に影響を及ぼすものであり、これまでも英国とEU双方に対して早い段階から早期妥結を働きかけてきました。英国については、私自身がラーブ外務大臣やトラス国際貿易大臣、EUについては、貿易担当欧州委員に対して働きかけ、また、EU加盟国の主要な外務大臣との会談においても早期妥結の重要性を強調し、前向きな対応を促してきました。
 引き続き、英、EU双方に早期妥結を働きかけていく考えであります。
 大阪トラックの具体化についてお尋ねがありました。
 日本はこれまでデータ・フリー・フロー・ウイズ・トラスト、すなわち信頼性ある自由なデータの流通の実現に向け、TPPや日米デジタル貿易協定を始めとするデジタル分野の国際的なルール作りを主導してきました。
 日英EPAにおいても、情報の越境移転の制限の禁止、コンピューター関連施設の設備設置要求の禁止、ソースコード、アルゴリズムの開示要求の禁止等を規定しており、これらの規定は、デジタル貿易、電子商取引分野における国際的なルール作りにおける議論をリードするハイスタンダードなものであります。
 我が国として、昨年六月のG20大阪サミットの機会に立ち上げた大阪トラックの下、WTOにおける取組を始め、ポストコロナで重要性が増すデジタル分野に関する新たなルール作りにおいて引き続き主導的な役割を果たしていきます。
 コモンウェルズ加盟国との関係強化についてお尋ねがありました。
 コモンウェルズは英国を含む五十四の国々の連合であり、民主主義、人権、法の支配をその中核的価値、原則に掲げています。
 我が国が基本的価値を共有するコモンウェルズの国々と様々な分野で連携することは有意義であり、私自身、英国や豪州、インドを始めコモンウェルズの国々の外相と緊密に連携してきています。引き続き自由で開かれたインド太平洋の実現のための協力を含む幅広い分野で、これらの諸国との関係を一層強化してまいります。
 インドのRCEPへの参加についてお尋ねがありました。
 インドは、貿易赤字拡大の懸念や幾つかの国内事情を抱えていますが、十億人を超える人口を抱え、近年、着実に経済成長を実現していることを踏まえれば、インドがRCEP協定に参加することは経済的にも戦略的にも極めて重要であります。
 我が国としては、RCEP協定の署名に際して、RCEPがインドに対して開かれていることを明確化するインドのRCEPへの参加に関する閣僚宣言の発出に尽力したところであり、今後とも、インドの将来のRCEP協定への参加に向けて主導的な役割を果たしていく考えであります。
 最後に、TPPの拡大についてお尋ねがありました。
 我が国は、自由で公正な経済圏を広げるべく、TPP11、日EU・EPA、日米貿易協定を締結するなど、国際的な取組をリードしてきました。
 ハイスタンダードでバランスの取れた二十一世紀型の新たな共通ルールを世界に広めていくとの意義を有するTPP11への新規加入については、様々なエコノミーが関心を示しているところです。
 他方、TPP11は、市場アクセス面でもルール面でも高いレベルの内容となっており、関心表明を行っているエコノミーがこうした高いレベルを満たす用意ができているかどうかについては、しっかりと見極める必要があると考えています。
 来年、TPP委員会の議長国となる我が国としては、新規加入に関心を示すエコノミーの動向を注視しつつ、戦略的観点を踏まえながら、引き続きTPP11の着実な実施及び拡大に取り組んでまいる考えであります。(拍手)
   〔国務大臣梶山弘志君登壇、拍手〕

発言情報

speech_id: 120315254X00520201127_016

発言者: 茂木敏充

speaker_id: 5551

日付: 2020-11-27

院: 参議院

会議名: 本会議