里見隆治の発言 (本会議)
⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。
詳細は利用規約をご確認ください。
○里見隆治君 公明党の里見隆治です。
私は、会派を代表し、ただいま議題となりました令和元年度決算について、総理並びに関係大臣に質問をいたします。
会計検査院からの指摘事項への真摯な対応について、まず求めます。
令和元年度決算においては、新型コロナウイルス感染症の影響による経済の落ち込みや納税の特例猶予などにより、税収が五十八・四兆円と三年ぶりに減収となりました。今後、財政状況の更なる悪化も懸念されますが、経済再生のための十分な財政出動なくして今後の税収の回復、財政再建もあり得ません。
政府においては、今般、会計検査院から指摘された税金の無駄遣いなどについて早急に改善を図り、真摯に対応すべきであります。その上で、第三次補正予算や来年度予算の編成に当たっては、国民の生活、雇用を守り、経済を確実に回復軌道に乗せるとの観点から、積極的な財政出動が必要と考えます。総理の御所見を伺います。
雇用情勢は、年末にかけて予断を許しません。公明党として、第三次補正予算編成に向けて度重ねて提言をしてきましたとおり、雇用を守るため、雇用調整助成金の活用により、休業による雇用維持を支援しつつ、在籍出向も従来以上に支援を手厚くする必要があります。
企業間の移籍、出向を支援する機関として産業雇用安定センターがあり、公明党として東京や名古屋のセンターを訪問しました。所管の厚生労働省に加え、経済産業省など各産業の所管省庁や自治体、金融機関、経済団体、労働組合等と連携をし、求人求職情報の共通プラットフォームを構築することが支援強化の鍵を握るとの認識を得ました。
現在の情勢下では、雇用調整助成金の特例措置を延長するとともに、在籍出向も手厚く支援をし、中長期的には、成長産業や社会のデジタル化を担う人材育成、労働移動支援を進めなければなりません。今後の成長戦略を見据えつつ、政府を挙げての雇用対策の推進が求められます。雇用対策に取り組む総理の御決意を伺います。
新型コロナウイルス感染症対策においては、予備費が有効に活用されてまいりました。令和元年度予備費は、中国からの日本人の帰国支援、病床確保、中小企業の資金繰り支援などに活用されています。また、令和二年度補正後予算においては、過去にない十兆円を超える予備費が計上され、見通しの立てにくい感染症対策にあっても、医療体制の確保、持続化給付金や雇用調整助成金の特例措置などを積極果敢に進めることができました。特に、ワクチンの確保に当たり、開発が先行する外国企業との間で交渉が進展できたのも、予備費の存在が大きく貢献したと考えます。公明党としましても、その活用を大きく後押しをいたしました。
さらに、いまだ予断を許さない感染症対策に向け、予備費を更に積極的に活用すべきと考えますが、総理の御所見を伺います。
新型コロナ感染症対策の事業の中には、国民に直接支給される給付やサービスに充てられる費用以外に、委託団体の事務費に充てられる間接経費が高過ぎるとの意見を踏まえ、実施方法を変更したものがありました。今後、委託であれ直轄事業であれ、決算において間接経費が見えるように工夫が必要です。
かねてより公明党が強く求めてまいりました財政の見える化の一環として、個別事業のフルコスト情報の開示の更なる活用、本格実施は、その有効な手段となります。
フルコストとは、事業費本体だけでなく、関連する人件費、物件費、減価償却費などの間接経費を加えたものであり、平成二十六年度決算分から、事業の一部で個別事業のフルコスト情報、単位当たりコストの開示が試行的に取り組まれております。例えば、参議院の業務の一日当たりコストは平成三十年度で一・一億円、ちなみに衆議院は一・八億円となっております。
このフルコスト情報開示の対象事業を大幅に拡大するとともに、その積極的な活用を図るべきと考えます。また、フルコスト情報を含む国の財務書類の国会への提出に関して、特別会計は現在法定義務化されている一方で、一般会計は法定義務化されておりません。速やかに法定義務とすべきと考えますが、財務大臣の御所見をお伺いします。
近年の災害の激甚化、頻発化を踏まえ、防災・減災、国土強靱化三か年緊急対策として、今年度までの三か年で百六十か所の緊急対策を実施してまいりました。
しかしながら、例えば、我が国有数の産業貿易拠点の名古屋港においては、昭和三十四年の伊勢湾台風による高潮被害を教訓に防潮壁が整備されましたが、我が国最大のゼロメートル地帯を擁する濃尾平野を背景にしてもなお、切迫する南海トラフ巨大地震の大規模災害に対する防潮壁の地震・津波対策はいまだに五〇%以上実施されておりません。伊勢湾台風などの甚大な浸水被害に遭われた地元住民の皆様からは、早期の整備を求める切実なお声をいただいております。
公明党は、防災・減災、国土強靱化を令和三年度以降も同規模以上で、また、通常予算と別枠で計画的に進めるべきと主張してきましたが、今後の取組について総理の御所見をお伺いします。
耐震化対策に関して、例えば、令和元年度決算検査報告においては、経済産業省の関係事業で、関東以西の十二の石油製品の製造工場について、南海トラフ巨大地震等の大規模地震の想定が十分でなかったと指摘されています。
耐震強化を始めとして防災・減災対策は一朝一夕にできるものではなく、質、量共に十分な計画を立てて着実に進めるべきと考えますが、国土交通大臣の御所見を伺います。
政府は、行政のデジタル化について、各省庁や自治体の縦割りを打破し、今後五年で自治体のシステムの統一・標準化を行うとしています。公明党は、先般、政府にデジタル庁設置に向けた提言を行いましたが、デジタル庁設置は、単に行政組織、システムの構築にとどまらず、結果として誰一人取り残さず、豊かな国民生活をもたらすものでなければなりません。
また、住民サービスの最前線、自治体のデジタル化を確実に進めるために、今後構築する自治体共通システムについては、国が無償で提供し、各自治体の実情に合わせた住民サービス向上のための施策についても国が財政上の支援を行うべきと考えます。
一方、令和元年度決算検査報告においては、地方自治体の情報セキュリティー対策について、自治体により十分でない事態が指摘されています。この点も含め、自治体のシステムが統一・標準化されるまでの間も、デジタル庁が司令塔となって自治体のデジタル化を支援すべきと考えます。
地方自治体のデジタル化に対する国としての支援策について、デジタル改革担当大臣の御所見を伺います。
最後に、公明党は、コロナ禍や相次ぐ災害の影響を受ける国民の皆様にどこまでも寄り添い、断じて国民生活を守り抜くことを改めてお誓いを申し上げ、質問を終わります。
ありがとうございました。(拍手)
〔内閣総理大臣菅義偉君登壇、拍手〕