神谷裕の発言 (本会議)
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○神谷裕君 立憲民主党の神谷裕でございます。
私は、立憲民主党・無所属を代表して、ただいま議題となりました令和三年度地方財政計画、地方税法等一部改正案、地方交付税法等の一部を改正する法律案について質問いたします。(拍手)
まず、新型コロナウイルス感染症でお亡くなりになられました皆様に哀悼の誠をささげるとともに、現在治療中の皆様にお見舞いを申し上げます。
また、医療従事者の皆様を始めとして、エッセンシャルワーカーの皆様に、心からの敬意と感謝を申し上げます。
また、二月十三日、福島県、宮城県を中心とする東日本地域で大きな地震が発生いたしました。被害を受けられた皆様に心よりお見舞いを申し上げます。
また、政府には、被災された皆様への支援に全力で取り組んでいただきますようにお願いを申し上げます。
三・一一から十年の月日が経過しようとしています。改めて、災害対策、減災対策の重要性に思いを致し、また、東日本大震災を風化させてはならないという思いを新たにいたしました。十年を経ても復興は道半ば、改めて被災された皆さんを思い、この未曽有の震災を忘れず、復興に邁進することをこの議場に集う議員各位と確認をし合いたい、このように思います。
この際、一言申し上げます。
総務省が認定する衛星基幹放送事業者の取締役である菅正剛氏が、放送行政を管轄する総務省の幹部職員を幾度となく接待していました。総理は、別人格とはおっしゃいますが、接待におつき合いした幹部職員は、当然、総理の御長男であると認識されていたから出席されたのではないでしょうか。御長男のお仕事を考えれば、これらの行為は、国家公務員倫理法に基づく倫理規程が禁じる利害関係者からの接待に当たる可能性があり、行政の公正性がゆがめられたのではないかといった疑問も湧いてまいります。
利害関係者の定義として、国家公務員倫理審査会は、国家公務員倫理規程第二条第一項第六号の解釈として、許認可等と関係なくとも、所管する業界において事業を営む企業と説明しています。
この度会食に参加した総務省職員は、菅総理の御長男が所属する放送事業界の中では余りにも著名な東北新社を、所管する業界において事業を営む企業と認識しなかったのですか。だとすれば、その理由も明確に御答弁をいただきたいと思います。
また、このところの国会審議では、省内の調査を理由に答弁を拒否するなど、理由にならない理由を盾に極力答弁を回避しようという姿勢も見て取れます。こういった姿勢は、そもそも国民の厳粛な負託によって代議権を与えられ、政策の議論、審議に加え、行政を監視する権能を与えられた国会に対する挑戦であって、国政調査権の軽視、審議権の妨害ともおぼしき態度は、我が国民主主義への重大な挑戦であるように思えます。
総務省は、本事案についても調査中とのことですが、四名の職員は二月二日に直近の会食費を相手方に返還しています。総務省は、会食費の額はもちろん、その返還額すらも精査中とのことで回答しませんが、返還額を決めるには会費の負担者と飲食店に確認したのではないでしょうか。そして、この確認で精査は事足りるのではないでしょうか。
総務大臣、お答えください。
総務省は、かようにシンプルな事案についての調査に本日まで約二週間も要しています。いつまでに結果を公表するのかくらいはこの場ではっきりとお答えください。
国会の軽視、形骸化は、我が国民主政治にとって大変に危険です。
安倍政権以降、国会での審議は、充実するどころか、モリ、カケ、桜に代表されるように、虚偽答弁や文書改ざん、隠蔽など、その場しのぎに終始し、菅政権においても、そういった体質は踏襲されているように思えます。
総理は、息子は民間人だと主張し、答弁と事実の解明を事実上拒否していますけれども、このような手法は、安倍政権下で、安倍昭恵氏を私人と認定し、追及から逃げた手法と全く同じではないですか。安倍政治の継承を掲げたからといって、モリ、カケ、桜と同じような忖度政治、国会軽視の政治姿勢の継承は速やかに是正いただきたいと思います。
来年度の地方財政と交付税についてお伺いいたします。
二一年度の地方税収は、地方税、譲与税収が三・六兆円の大幅な減収、地方交付税の法定率分も一・八兆円の減となり、地方財源不足が前年度比五・六兆円増の十・一兆円にまで拡大しています。
今回、一九年度国税決算精算分の繰延べ、二一年度交付税特別会計借入金償還予定額の繰延べなどといった負担の先送りに加え、公庫債権金利変動準備金や交付税特別会計剰余金の活用など、あらゆる手段を講じ、自治体配分額ベースで、三年連続増の十七兆四千三百八十五億円を何とか確保し、不交付団体を除いた一般財源総額は、二千四百十四億円増の六十一兆九千九百三十二億円としています。
非常時にやむを得ない面もありますが、地方財源不足の縮小、折半対象財源不足の解消、臨時財政対策債の減額、交付税特会の着実な償還のいずれも実現できず、地方財政計画の破綻という指摘もあり、地方財政の危機的状況は深まっていると言わざるを得ません。
かつてリーマン・ショック時に、歳出特別枠五千億円の創設と交付税の別枠加算の一兆円増額が行われました。今回、リーマン・ショックに匹敵する財源不足に見舞われる中、歳出特別枠の創設や交付税の別枠加算を行わなかったのはなぜなのか、武田総務大臣に伺います。
とりわけ、地方から縮減、廃止を求められていた赤字地方債である臨時財政対策債が、二兆三千三百九十九億円増の五兆四千七百九十六億円となったことは、極めて遺憾です。
一兆七千百六十九億円の新規発行が復活し、加えて、本来、各年度の交付税で行うべき過去の臨時財政対策債の元利償還金を臨時財政対策債で賄うため、既往分として三兆七千六百二十七億円の増発となっています。まさに借金を借金で返済する異常事態が拡大しています。事実上、返済資金の積立てが不足している道府県も増えており、このままでは自治体財政を圧迫し、住民生活に影響が出かねません。
臨時財政対策債の元利償還金の増加にどのように対応されるのか、後年度の交付税措置が確実に行われるのか、総務大臣、お答えください。
臨時財政対策債等の特例措置が、臨時といいながら二十年も続いている異常さです。一般財源総額実質同水準ルールや財源不足額の国と地方の折半ルールは二一年度までであり、今度こそ国の責任をツケ回しするのではなく、地方交付税法第六条の三第二項に基づき、交付税の法定率の引上げ等を含めた抜本的な改革を行うべきであると考えます。
二〇二二年度以降の地方財政の方向について見解を求め、あわせて、臨時財政対策債の抑制と交付税総額の確保、交付税率引上げについての所感を総務大臣に伺います。
内閣府の中期財政試算では、財政健全化の指標となる国と地方の基礎的財政収支を二五年度で黒字化するべく目指してきましたが、二七年度に先送りされました。
政府の想定では、二〇年の成長率はマイナス四%なのに対し、二一年にはプラス四・四%にV字回復し、その後も三%台後半の成長を続けるとしています。一方では、この間、地方交付税の減額補正が相次いでおりますが、基となった国の成長率や税収見通しが意図的に甘かったのではないかと疑念を持ちます。
今後も、当初は高く見積もり、補正で減額することが常態化しかねない懸念を持ちますが、さらに、国は三〇年度もマイナスのまま黒字化できないが、地方は大幅なプラスになるとしています。地方にそんな超緊縮財政が可能とお考えなのでしょうか。武田大臣の明快な答弁を求めます。
厳しい地方財政の現状の中、自治体は、子育て支援、医療、介護などの社会保障、災害対策、被災地の復興、環境対策、地域交通の維持、児童虐待等への対応、貧困対策、空き家問題など、役割が拡大し、人口減少対策に加え、地域経済の活性化、地域社会の維持、再生、さらに、新型コロナ対策などの重要課題に取り組んでいかなければなりません。人口減少時代に持続可能な地方財政を展望し、例えば、標準団体も人口十万人規模ではなく五万人規模にするなど、地方財政計画や地方交付税の在り方を抜本的に見直す必要があります。また、この間置き去りにされている、地方への税源移譲についても真剣に検討するべきです。
人口減少時代の地方財政の在り方や税源移譲について、麻生財務大臣及び武田大臣のお考えを伺います。
地域公共サービスの担い手不足が問題となっています。自治体職場は、この間、市町村合併や地方行革ということで正規の職員が大幅に減らされてきました。仕事は増えるけれども人は減らされるという状況の中で、頻発する災害、そして新型コロナと、自治体職員は疲弊をしています。
今回、保健所の恒常的な人員体制を強化するため、感染症業務に対応する保健師が現行の一・五倍となるよう、二年間で約九百名増員されることとなりました。しかし、二〇〇二年から二〇二〇年までの交付税算定では、保健所費が三九%カットされ、計画人員も二六%カットされています。この間の集中改革プランや交付税削減の結果、今の貧弱な公衆衛生となってしまったことは、猛省しなければなりません。
しかし、自治体の給与関係経費はマイナスとなっており、このままでは行政崩壊が現実のものとなる懸念があります。保健所以外の分野についても改めて必要な人材をきちんと確保すべきであることと考えますが、武田大臣に伺います。
二〇二〇年四月一日、会計年度任用職員制度が施行されました。二一年度は制度の平年度化に伴う期末手当の支給月数の増額などのため、地方財政措置として六百六十四億円が増額されます。一歩前進ですが、人件費への位置づけではないこと、中長期的安定性がないこと、金額も十分とは言えないなど、まだまだ課題は残されています。
改正法の趣旨に沿って更なる処遇改善を図るため、引き続き、きめ細かく実態を把握し、制度を運用していくことが求められています。
国の非常勤職員には勤勉手当が支給されている一方、地方の会計年度任用職員は期末手当しか支給されていません。会計年度任用職員制度中の処遇改善について、総務大臣に伺います。
地方税制の改正についてお尋ねいたします。
固定資産税について、新型コロナウイルス感染症により社会経済活動や国民生活全般を取り巻く環境が大きく変化したことを踏まえ、納税者の負担感に配慮する観点から、二一年度に限り、負担調整措置等により課税標準額が増加する土地について前年度の課税標準額に据え置く特別な措置を講ずることとしています。
コロナ禍での対応であることは理解しますが、固定資産税は市町村税の基幹税です。当然、市町村にとってその分減収になってしまいます。総務大臣に、特例措置に関わる減収分の補填についての見解を求めます。
アフターコロナこそ、ビルド・イット・バック・ベターの考えで、前よりもよいものをつくっていかなければなりません。新型コロナ禍は、従来の中央集権的なシステムの脆弱性を暴き出しました。東京に集中している様々な機能を各地域に分散させ、デジタルツールも活用しながら、大都市と地方、地方と地方、地方と世界が連携する多極連携型の国土形成を図ることが重要であると示唆しています。単発的なGoToトラベルではなく、ムーブ・ツー・ルーラルを目指すべきです。
立憲民主党は、コロナ後を見据え、分権、自治の社会に向け全力を挙げる決意であることを訴え、質問を終わります。
御清聴ありがとうございました。(拍手)
〔国務大臣武田良太君登壇〕