小泉進次郎の発言 (本会議)
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○国務大臣(小泉進次郎君) 江田康幸議員から、二〇五〇年脱炭素社会の実現を本法案に明記した意義や狙いについてお尋ねがありました。
本法案では、菅総理の二〇五〇年カーボンニュートラル宣言を踏まえ、基本理念規定を創設し、二〇五〇年までの脱炭素社会の実現を明記しました。これは、二〇五〇年までのカーボンニュートラルの実現を閣議決定にとどめず法律に位置づけることにより、政策の継続性と予見可能性を高め、地域や企業の脱炭素化の取組や投資の促進を図るものです。
また、関係者の連携を規定するに当たって、国を先頭に規定することが通例であるところ、この法案では国民を先頭に規定しています。企業や自治体に脱炭素の取組を進めていただいている中、国民の皆様に脱炭素の必要性を御理解いただく努力を強化しなければなりません。改めて、国民の理解なくしてカーボンニュートラルなしという思いから、こうした規定としています。
本法案により、再生可能エネルギーの導入拡大など、二〇五〇年までのカーボンニュートラルの実現に向けたあらゆる取組を加速させていきたいと考えています。
都道府県等の脱炭素化や再エネ主力化に向けた取組と、我が国の二〇三〇年目標の野心的な見直しについてお尋ねがありました。
脱炭素社会の実現のためには、地域における再エネの最大限の導入に取り組むことにより、エネルギーの地産地消や災害に強い地域づくりを進めながら、地域における温室効果ガス排出の大幅削減を実現していくことが重要です。
このため、本法案には、地方公共団体実行計画に再エネ利用促進等の施策の実施目標を定める規定を追加しています。
我が国における再エネポテンシャルは電力供給量の約二倍存在している一方、全国の自治体のうち九割がエネルギー代金収支が赤字であり、日本全体としては、化石燃料の輸入のために年間約十七兆円を海外に支払っています。今回の法案により、再エネの導入を進め、地域経済の活性化や災害に強い地域づくりに取り組んでいきます。
二つ目にお尋ねの二〇三〇年目標の見直しに向けた決意について、ポイントは三つあります。一つ目は二〇五〇年カーボンニュートラルという長期目標との整合性、二つ目は世界の脱炭素化を前進させる国際性、三つ目は実効性です。
菅総理は、先日、四月二十二日の気候変動サミット、六月のG7サミットなどの日程に合わせて世界が目標を明確にしてくるとの考えから、二〇五〇年カーボンニュートラルと整合的かつ意欲的な目標をできるだけ早く打ち出し、国際社会の議論をリードしていく必要があると発言されており、調整をする立場の私としても、できるだけ早く打ち出すことができるよう調整を進めているところです。
地域の脱炭素化を促進するための地方自治体や民間事業者への支援についてお尋ねがありました。
二〇五〇年までのCO2排出量実質ゼロを表明した自治体、いわゆるゼロカーボンシティーは、私が大臣に就任したときは僅か四自治体でしたが、今や三百六十自治体を超え、人口規模では約一億一千万人となり、我が国の人口の約九割に達しました。
環境省としては、令和二年度第三次補正予算及び令和三年度予算に、ゼロカーボンシティ再エネ強化支援パッケージを盛り込みました。地方自治体の計画策定や設備導入などの取組を支援していくことで、エネルギーの地産地消や災害に強い地域の構築を進めながら、地域における温室効果ガスの大幅削減を図ります。
また、昨年末から開催している国・地方脱炭素実現会議では、地域の取組と国民のライフスタイルに密接に関わる主要分野において地域脱炭素ロードマップを策定することとしており、その素案を今月中にお示しする予定です。
ロードマップの策定とこれに関連する新規施策を立案するため、自治体、民間事業者、金融機関などへのヒアリングを重ねています。全国知事会ゼロカーボン社会構築推進プロジェクトチームやゼロカーボン市区町村協議会などとも意見交換をしており、地域の脱炭素実現に必要な支援について御意見をいただいているところです。
今後、環境省としては、関係省庁と連携し、ロードマップを策定するとともに、地域脱炭素につながる支援策を実施してまいります。
国民のライフスタイルの転換に向けた今後の施策の展開についてお尋ねがありました。
製品、サービスのライフサイクルの温室効果ガス排出量を示すカーボンフットプリントで見ると、我が国の温室効果ガスの排出量の約六割は、住居や食事、移動などの家計での消費に起因するという分析もあります。
環境省では、このようなライフスタイルの脱炭素化を図るため、例えば、住宅について、太陽光発電つきの高断熱住宅であるZEH、ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス化の支援や断熱リフォームの後押し、食について、これまで食品ロスになってしまっていた飲食店での食べ残しの持ち帰りを新しいライフスタイルとして定着させていくための普及啓発、移動について、再エネ電力をセットにした電気自動車などの購入支援などを実施しているところです。
また、公明党から御提案のあったポイント制度については、国・地方脱炭素実現会議の中で、一つの検討事項として、日常生活の様々な場面で前向きで主体的な意識変革や行動変容を後押しするために何ができるのか、検討を進めてまいります。
二〇五〇年カーボンニュートラルの実現に向けて、様々な施策を通じて脱炭素型ライフスタイルへの転換を図ってまいります。
最後に、脱炭素経営促進に向けた環境整備についてお尋ねがありました。
日本の脱炭素経営については、TCFD賛同企業数が世界第一位、SBT認定企業数が世界第二位、RE一〇〇参加企業数が世界第二位となるなど、既に世界トップクラスの広がりを見せております。
環境省としては、こうした脱炭素経営をより一層拡大させるべく、企業の気候変動を織り込んだ経営戦略や排出削減計画の策定への支援を行うとともに、情報開示や削減行動を促すガイドブックの提供などを行っています。また、経団連と定期的に意見交換を行うなど、経済団体との連携も進めているところです。
加えて、今回の改正案において、企業等からの温室効果ガス排出量の報告制度について、デジタル化を進め、今までは報告から公表まで二年かかっていたところを一年未満にします。これまで開示請求がなければ開示していなかった事業所ごとの排出量情報もオープンデータ化し、投資家、自治体、国民などにより使いやすくすることで、企業の自主的な脱炭素化の取組を更に促進する措置を盛り込んでいます。
あわせて、事業者からの報告と排出量情報の公表に当たり、報告者側と投資家など情報の利用者側の双方にとって利便性の高い電子システムの構築も進めていきます。
先月、環境省と金融庁で、持続可能な地域経済社会の活性化に向けた連携チームを発足させたところであり、引き続き、ESG金融を始め、金融サイドにおいても関係省庁と連携しつつ、企業の脱炭素化の取組の後押しや、脱炭素経営が強化される環境整備に取り組んでまいります。(拍手)
〔国務大臣梶山弘志君登壇〕