菊田真紀子の発言 (予算委員会)
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○菊田委員 パネルを御覧いただきたいと思います。
過去のオリンピックの歴史を振り返れば、必ずしも順風満帆ではありませんでした。
一九二〇年のベルギー・アントワープ・オリンピックでは、スペイン風邪が流行し、世界の人口の二五%から三〇%が感染をし、死者数が二千万人から四千万人に上ったということであります。一九九六年のアトランタ・オリンピックでは、爆弾テロ事件が発生。二〇一〇年のカナダ・バンクーバー・オリンピックでは、WHOがパンデミック宣言をした新型インフルエンザが流行しています。また、二〇一六年のブラジル・リオ・オリンピックでは、ジカ熱が流行し、加えて治安の悪化もありました。
つまり、これまで、オリンピックは様々な困難、そして大きな試練を乗り越えてきたわけであります。
しかし、IOC、国際オリンピック委員会は、開催の決定を行った後は、感染症対策等のオリンピックを実際に開催するために必要な対策に関して主体的に行動することはなく、傍観者的態度に徹してきたように見受けられます。
例えば、二〇一〇年のバンクーバー・オリンピックのときは、新型インフルエンザのワクチンの接種を推奨はしたものの、義務とはしませんでした。幸いなことに、期間中集団感染は発生せず、大変運よく切り抜けてきた、こういう印象を持ちます。
しかし、新型コロナウイルスに関しては、傍観や運だけでは通用いたしません。開催国である日本が担う責任は、金銭面だけでなく、とてつもなく重いものがあります。
一月二十八日の朝日新聞のインタビュー記事で、東京都医師会長の尾崎治夫先生がこのように述べておられました。
選手のことを思えば、大会を開催できたらいいと述べた上で、政府の今の発信を見ていると、突然崩壊する建物を造っているような不安を覚える、基礎工事や中身がいいかげんでも、外壁を塗ってオリンピックをやりますと言っているようだ。さらに、政府は大会開催を目標に掲げるなら、具体的な工程表を示すべきだ、ムードだけで開催したいと言っても仕方がない、データや目標に基づいて議論を進めないと、国民の開催に対する気持ちも否定的なままでしょう。このようにおっしゃっています。私も同じ意見です。
橋本大臣は一月二十六日の予算委員会で、辻元議員の質問に対し、大会期間中一万人程度の方に依頼をして必要な医療スタッフの確保を図っているところだと答弁をされました。しかし、医療現場、医療従事者は既に限界を迎えているのに、本当に可能なのでしょうか。国民の多くは懐疑的に見ています。
最も理解と協力を得なければいけない東京都の医師会長の発言は大変重いものがあると思います。
そこで、総理に伺います。この尾崎会長の御発言をどう受け止めておられるでしょうか。