古屋範子の発言 (予算委員会第二分科会)

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○古屋(範)分科員 ここでやるべき予防接種を接種しなかったという影響が、今後、一年後、二年後、またその先、中長期的な影響が出てまいりますので、新型コロナウイルスのワクチンに今関心が本当に集中をしておりますけれども、是非、通常の定期接種の予防接種につきましても、接種が低下しないようお取組をよろしくお願いいたしたいと思います。
 それから、私も議員になりましてずっと取り組んでまいりましたワクチンギャップの解消について質問をしてまいります。
 これまでも、議員になりまして十八年目なんですが、世界において二十年とも三十年とも言われておりましたワクチンギャップ、日本においては予防接種が大変遅れているということで、長年にわたり、この解消に取り組んできたところでございます。
 大分解消されてきたんですが、まだ課題が残っております。まず、おたふくですね、定期接種化をされていないムンプスワクチンについてお伺いをしてまいります。
 おたふく風邪、ムンプスウイルスで、せき、くしゃみ、接触でうつってまいります。このおたふく風邪のワクチンは、WHOが、水痘と同様に定期接種にすべきワクチンと位置づけております。このおたふく風邪、はしかと風疹との混合で定期接種をされた時期もありました。しかし、それが、ワクチンによる無菌性髄膜炎が問題となりまして、一九九三年に中止をされました。ちょうど私の息子もこの時期に当たってしまいました。現在は任意接種で、接種率は約四割にとどまっているということです。
 このムンプス、大規模な流行を繰り返しています。患者は三歳から四歳が最も多いんですけれども、二歳から九歳が好発年齢で、年間数万人から数十万人の患者が報告をされており、大変感染する方が多いわけです。この合併症は、難聴のほかに無菌性髄膜炎、また、成人がかかりますと精巣炎、卵巣炎に感染する、合併症を起こすということもあります。
 予防のためのワクチンは、一九八九年から、先ほど言いましたように、風疹、はしかと合わせてMMRとして定期接種になり、その副反応の問題で、今、定期接種が中止になったということであります。現在の単独のおたふくワクチンに関しましては、無菌性髄膜炎を起こす頻度は非常に低いと言われております。
 平成二十五年の予防接種法改正におきまして、衆議院及び参議院の附帯決議で、四ワクチンにつきまして、水痘、おたふく風邪、成人用肺炎球菌、B型肝炎について、平成二十五年末までに定期接種の対象疾患に追加するか結論を得る、又は得るように努めるということが決議をされております。この中で定期接種になっていないのは、おたふくだけなんですね。
 ワクチン評価に関する小委員会におきまして、おたふく風邪ワクチンについて、新たなMMRワクチンの開発を待つ間の対応として、既存の単味のワクチンを定期接種に用いる場合の安全性について審議がなされた。単味のワクチンの接種後、無菌性髄膜炎の発生頻度に関しては、現在データが不十分で、引き続き検討することとされました。
 是非、こうした課題を克服をして、定期接種ができるように検討を急いでいただきたいと思います。
 もう一つ、高齢者の肺炎球菌ワクチンについて伺ってまいります。
 高齢者の肺炎球菌ワクチンは、接種率が子供よりも低いという課題があります。がん、心臓病に続いて肺炎が日本人の死因の第三位ということで、年間約十二万人が肺炎で亡くなっております。九割以上が六十五歳以上の高齢者です。
 肺炎球菌感染症を発症しやすいのは、免疫機能が未熟な乳児と六十五歳以上の高齢者ということで、加齢とともに免疫機能が低下してくるので、感染症にかかりやすくなります。特に、糖尿病、心臓病、腎臓病、呼吸器疾患など慢性疾患のある方は、免疫力が低下しているということで、感染の危険が高くなります。
 この肺炎球菌ワクチンは二種類ありまして、一つは、二〇二〇年の五月二十九日、プレベナー13というんですが、これが適応拡大となりまして、全年齢の肺炎球菌による罹患リスクが高いと考えられる者に適応拡大されました。これまでの小児と六十五歳以上の高齢者に加えて、成人にも接種可能となったわけです。全年齢で接種が可能となりました。
 今、日本で、六十五歳以上の方で、定期接種費用の一部を公費で負担ができるようになっております。二十三価肺炎球菌莢膜ポリサッカライドワクチン、長いんですけれども、いわゆるニューモバックスと、任意接種の沈降十三価肺炎球菌結合型ワクチン、通称プレベナー、この二種類が肺炎球菌ワクチンとして使用が可能となっております。
 ニューモバックスの方は、五歳ごとに接種をしてまいります。五年ごとに効果が弱まるということで、五年ごとの接種となります。
 プレベナーの方は十三種の血清型に対応していて、これも任意接種が可能です。これは、ニューモバックスと異なって、一度接種すると免疫の記憶がつくということで、一回の接種のみでよいということで、生後二か月から六歳未満の小児に定期接種をされているワクチンであります。高齢者も安心して受けられるワクチンということであります。
 この二種類の肺炎球菌ワクチンを接種することで、肺炎球菌による肺炎の予防効果がより高められると言っております。
 米国で予防接種をつかさどっているACIP、ここでは、六十五歳以上の高齢者に対してプレベナー13の接種を行って、一年以上経過した後、PPV23の接種をすることを推奨しております。
 プレベナー13が昨年適応拡大されたことを契機に、ニューモバックスと同様に定期接種を考えるべきではないかと考えております。
 また、もう一つ、続いて済みませんが、帯状疱疹について伺ってまいります。
 一昨年、私が大学時代から本当に親しくしていた友人が、帯状疱疹から意識不明となり、亡くなりました。六十歳前後でありました。最近では、横浜の市長が帯状疱疹にかかったという報道を目にいたしました。
 脊髄神経節に潜伏する水痘ですね、この帯状疱疹ウイルスが再活性化をすることが原因で、片側の神経支配領域に生じてまいります。最大の合併症というのは痛みであります。合併症、皮膚感染症、角膜炎などを起こす。
 この帯状疱疹ワクチンについては、生ワクチンに加えて、新たに二〇一八年三月に不活化のワクチンが薬事承認をされました。
 この帯状疱疹、五十歳ぐらいから発症率が急激に上昇する。高齢化によって発症者が多くなっております。二〇一四年に水痘ワクチンの定期接種が始まったことで水痘の流行が減って、高齢者が帯状疱疹ウイルスに暴露される機会も減ったんですけれども、免疫の増強効果が得られなくなって、帯状疱疹の増加というものが逆に懸念をされております。
 この三種のワクチンの定期接種化への検討状況、また、今後是非とも定期接種にしていただきたいと思っております。これについての答弁を求めたいと思います。

発言情報

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発言者: 古屋範子

speaker_id: 2177

日付: 2021-02-26

院: 衆議院

会議名: 予算委員会第二分科会