中西祐介の発言 (国際経済・外交に関する調査会)

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○中西祐介君 自由民主党の中西祐介でございます。
 調査会の二年目、都合十七名の参考人の先生方から貴重な御意見と議論を踏まえまして、来年、三年目の最終報告に向けて大きく二つのことで意見を申し述べたいと思います。
 まず、調査会の運営の在り方について申し上げたいと思いますが、国を挙げてテレワークを推奨する中で、感染症対策のためにオンラインでも意見聴取を行えるような環境を整えるべきだと提案申し上げたいと思います。予算委員会の方では地方公聴会に代えてオンラインでの聴取も行われたところでありますので、是非、本調査会でも早急に中継設備の備品等、環境整備に努めていただきたいと思います。
 二点目でありますが、この調査会については、昭和六十年の参議院改革協議会の答申を踏まえて翌年から設置をされているところでありますが、その運営は各委員会に準用しているところでありまして、例年、衆議院の予算審議の裏の二月ですね、さらには予算成立後の四月から五月に、この水曜日に定例会ということで開催をして、参考人からの意見聴取、また委員間の自由討議ということを基本としてされておりますが、正直言って先生方の御負担感も非常に大きいところもあると思います。
 この感染症の収束が行われれば、整えば、ODAの特別委員会の例もあるように、今までは、三年に一回ぐらい海外の視察、そして三年に一回ぐらい国内の視察ということも含んでいたようでありますが、基本的に、座学のみならず、委員派遣等の現地調査をして幅広い御意見をいただけるような運営の工夫が必要ではないかと思っておりますので、来年度の活動に向けて調査会長の予算確保の御尽力に大きく期待を申し上げたいというふうに思います。
 続いて、(発言する者あり)はい。議事録にも残るということなので、各調査会のテーマについて申し述べたいと思います。
 特にこの一年間は、横断的な視点から、北極、南極の極域、それから生物多様性の保全、脱炭素社会に向けた取組、海洋の安全確保、海洋環境、海洋教育、人材育成等をめぐる問題を調査してきたところでありますが、とりわけ六つの点について簡潔に申し上げたいと思います。
 まず、安全保障及び経済上の国際的な重要性が高まっている北極についてでありますが、経済開発の持続性、環境や先住民の文化保持等も含めた多様性の確保など、今後の我が国のプレゼンスをどう高めるかという論点が重要であります。科学技術や社会科学分野も含めた活動を後押ししながら関係人材の育成が大変重要でありまして、まさに、こうした大きなビジョン策定を、作った上で、産学官の連携の下で極地政策というものを進めていくべきだというふうに思っております。
 生物多様性につきましては、まさにSDGs達成に不可欠なことでありまして、気候変動や安全保障、経済と密接に結び付いておるところであります。陸と海の連続性ということも踏まえまして、海洋保護区の管理、保全、またODAを通じた日本モデルの普及や国際的なルールの策定を主導していくことが必要だと考えています。
 脱炭素社会につきましては、国際競争に勝ち得る浮体式洋上風力発電の技術を日本が持ち合わせていることや、海事産業クラスターの維持のためにゼロエミッション船開発の重要性も参考人から示されたところであります。これらの開発のために、国による開発リスクの軽減、バックアップ、あるいは自動車、航空産業など幅広い分野における人材あるいは技術力を活用して我が国産業の活性化に寄与することを主眼に置いて取り組むべきだと考えております。
 海洋環境につきましては、まさに今話題の海洋プラスチックごみにつきましては、まさにアジア諸国が世界的な大きな発生源になっておりまして取組の強化が求められておりますが、気候変動やごみ問題の実態の把握、また対処のために全世界的な海洋観測を行う必要性が参考人からも示されました。我が国は、途上国への技術移転とともに、分野横断的な海洋観測システムに係る体制整備を早急に行うべきだというふうに考えております。
 海洋教育、人材育成分野では、教科書への海洋に関する幅広い記述が必要との指摘がありました。また、産業を支える外航船、内航船の船員の育成、またライフ・キャリアプランの充実を進めるべきとの指摘もありました。
 国際貿易のほぼ全てを海上輸送に頼っている現状に鑑みまして、過酷な勤務環境や有事には生命の危険もある業務内容を踏まえ、処遇や福利厚生分野を充実させることが重要であります。さらには、安全保障の観点から、日本人と外国人船員の数の将来にわたる適正な水準確保や安全性、安定的な待遇を確保する等の方策を講じるべきだと指摘をしておきます。
 最後にでありますが、最も重要だと思っておりますのは、海洋の安全確保についてであります。
 この中国の海警法制定など力による現状変更を目指す動きに対して、国際法を遵守しながら多国間との連携をいかに深めるか、領域を守る安全保障体制をどのように構築するのか、まさに今、我が国は極めて重要な課題を抱えておるところであります。海上保安庁の人的あるいは物的な資源確保に努め、グレーゾーンに対処する取組、また海保と自衛隊の連携強化など、環境整備を迅速化すべきだと考えております。
 これらの課題はまさに我が国の存亡に関わる話でありまして、過言ではないそうしたテーマについて内外に広く周知をする、共有をする役割も本調査会が担っていかなければいけないというふうに考えております。
 二〇一八年に閣議決定をされました第三期海洋基本計画が現在折り返しを迎えておるところでありますが、政府に対して、海を通じて世界とともに生きる海洋国家日本として、我が国の国益をしっかり断固として守っていくということを前提にしながら、国連海洋科学やSDGsにも貢献できるよう、次期計画の策定に向けた建設的な提言等を行っていくべきだと考えております。
 以上であります。

発言情報

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発言者: 中西祐介

speaker_id: 32053

日付: 2021-05-19

院: 参議院

会議名: 国際経済・外交に関する調査会