清水康之の発言 (国民生活・経済に関する調査会)
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○参考人(清水康之君) 御質問いただきましてありがとうございます。
お配りいただいている資料の十五ページ目になりますが、私たちが行っているSNS相談、生きづらびっとについて、左側が相談者のスマホの画面、多くの相談者はスマホから相談してきますので、スライドの十五ページ目になりますが、ウサギの生きづらびっとという、そういうキャラクターを立てて、相談の入口というか、を提示しているんですけれども、こういう少し、何というんですかね、かしこまった窓口ではなくて、気軽に相談してもらえるように、とりわけ子供、若者にとって親しみを持ってもらえるような窓口になれればという思いで、この生きづらびっとという名称で、このキャラクターで行っています。
右側が、実は先日、菅総理と田村大臣に視察に来ていただいたときの写真になるんですけれども、相談を受ける側はパソコンの画面で相談者から送られてくるメッセージに対して返答していくという、そういう仕組みになっています。
今の現状では、大体二十名ぐらいの体制で相談対応しています。土曜日を除く毎日で、水曜日だけが日中なんですが、ほかは夕方から夜にかけてということで、自殺リスクが高まる時間帯に合わせて相談体制も組んで相談対応しています。
ですので、御質問の直接的な回答という意味でいうと、この生きづらびっとに対して相談をしてくる、その受ける側はそこに相談に来た人たちを相談員二十名ぐらいの体制で相談を受けるという状況です。
とりわけ、今、リモートを進めていまして、相談員の多くは自宅で今相談を受けるような体制をつくっています。ただ、一人で相談員が自宅で相談を受けるというのは、これは、自殺のリスクが非常に高くて、例えば警察に通報して危機介入しなければならないとか、あるいは児相に動いてもらわなければならないとか、あるいは大人で生活支援の窓口につなげなければならないとかというふうになると、一人ではなかなか対応できませんので、相談員は自宅で相談を受けるんですが、基本的にはもう全員とネットワークでつながって、ズームとかそういう映像でもってしっかりとお互いに存在を確認し合える状況の中で相談対応を行うという体制を取っています。
ですので、相談員プラススーパーバイザーですね、しっかりとその自殺リスクを見極める、あるいは相談の支援方針を決める、そうしたスーパーバイザーと、あとコーディネーターといって、その具体的な社会資源につなぐための役割を担う、そうしたコーディネーターとスーパーバイザーと相談員とでチームを組んで対応しているという状況です。
スライドの二十二枚目のところにメリットとデメリットも書かせていただきました。このSNS相談のデメリットとしては、何しろ得られる情報が文字だけということです。これは、対人支援に詳しい方、御存じなわけですけど、相談対応する上では、表情とかあるいは声のトーンとか息遣いとか、いわゆる非言語情報が非常に対人支援においては重要な情報になってくるわけですけど、そうしたものが一切なくて文字だけという、この難しさがあります。
また、どういう状況でどうやってスマホで相談しているのかというのはこちらから見えませんので、いつ途切れるか分からないという不安の中で相談対応するということになります。言ってみれば、細い糸を、強く引っ張ると切れてしまうような細い糸を少しずつ手繰り寄せていくような、そういう繊細な取組が、対応が必要になってくるという、デメリットとしてはあります。
ただ、一方、メリットとしては、相談者の声が聞こえない代わりにこちらの声も聞かれないので、相談員同士が相談をしながら対応できるということが最大のメリットだと思います。ですので、オンラインで相談員、スーパーバイザー、コーディネーターがつながっているんですけど、こういう相談が来たんだけどどうすればいいかみたいなことを互いに相談しながら返答していきます。ですので、児童虐待のことに詳しい専門家、あるいは精神看護の専門家、あるいは若者支援に関わってきた、あるいは依存症の対策に関わってきた、あるいはDV被害者支援に関わってきた、いろんな分野の専門家がチームを組んで、それぞれの得意分野の情報を、あるいは支援の方針を意見しながら、それで意見を集約して支援に生かすことができるという、これ電話だったり面談だったりではできないことがSNS相談においてはできると、そういうメリットがあると思います。
また、そうした専門家は一緒にいる必要はありませんので、本当にオンラインでつながっていれば全国どこでも、場合によっては世界中とつながって、それでその相談者のリスクの見立てを、ですから、もうあらゆる知恵を結集、あるいは経験を結集して行って、さらに、支援方針もベストだと思われるものをみんなで相談して提供できるという、そうしたメリットがあるので、これも最大限生かして、デメリットをできるだけ最小化しつつ、このメリットを最大限生かすような形で相談支援を行っていく必要があるんだろうと思っています。
体制でいうと、これ有り難いことに昨年度の二次補正でも予算を付けていただいてはいるんですけど、これ、お金が付けばすぐ受皿拡大できるかというとそうではなくて、やはり、何しろ今までなかったようなスキルがこのSNSの相談対応には必要になってきますので、もうやっぱり人材をちゃんと育成しなければならない、それに時間が掛かったり、あるいはその育成のプログラムを開発しながら育成するというようなことを今やっていますので、その意味で時間が掛かってしまってはいるんですが。
ただ、今は子供や若者にとって身近なツールと言われているスマホですけど、彼らはいずれ大人になっていくわけですから、もうスマホがいずれもうみんなにとって一番身近なツールになっていくんだと思いますので、そうした意味で、SNSの相談のインフラ、これを社会にしっかりと根付かせるということをもうこの際しっかりしていかなければならないというふうに考えています。