清水康之の発言 (国民生活・経済に関する調査会)
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○参考人(清水康之君) これも御質問ありがとうございます。
まさに今御指摘いただきましたとおり、昨年、自殺が十一年ぶりに増加したといったときの大きな原因、要因の一つが芸能人の自殺及びその自殺報道だったというふうに分析をしています。
七月と九月下旬、もう本当に極めて有名な芸能人の方が亡くなられたということで、その報道が大きくなされた。まさにその報道が始まった日、著名人の方が自殺で亡くなった翌日から、日別で見ると自殺がもう見事に増えるというような状況がもうデータで明らかになっていますので、このウェルテル効果というふうにも世界的にも言われていますが、自殺報道による自殺の増加、これが昨年日本でも起きてしまった。とりわけ、コロナ禍でいろんな不安や悩みを抱えている人たちが、そうした自殺報道を浴びて、最後、背中を悪い意味で押されてしまったということだろうというふうに思っています。
この対策としましては、大分、大手のマスコミに関しては自殺報道の在り方が大きく変わってきていまして、WHOが自殺報道のガイドラインというものを定めているんですけれども、多くはそのガイドラインに沿った今報道になってきています。
具体的に言いますと、自殺の手段を報じない、報道しないとか、あるいは自殺の報道をするときにはどこに相談すればいいのかという窓口の情報を必ず伝えるようにするとか、そうしたやるべきこととやってはいけないことということを明確にそのガイドラインにおいては定められているんですけれども、それに沿った報道になってきていると思います。
ただ、これは、かつて情報源が大手マスコミ、ほぼ大手マスコミが独占していたというような状況においてはそれで改善されたんだと思うんですけど、今は決してそうではなくて、例えばマスコミが十社あったとして、そのうちの一社だけが自殺報道ガイドラインに反した、例えば具体的な情報、その手段を克明に書いた記事を例えば出しましたといったら、今度それがSNSで拡散されていくんですよね。ですので、結果として多くの人たちがSNSを通じてその自殺報道ガイドラインに反した情報に触れるようになる。しかも、触れた中で、それが今度まとめサイトみたいなことで同じような関連の記事が一気に合わせて表示されると、そっちも一緒に見てしまう。
結果として、読み手としては、自殺報道を、かなりセンセーショナルなものを一気に浴びたような、そういう結果になってしまうという現状がありますので、ですので、マスコミに対する働きかけ、これ継続してやっていくことはもちろんなんですけど、あわせて、SNSとかインターネット事業者を巻き込んでこの自殺報道の対応、対策を進めていく必要があると思っています。