大沢真知子の発言 (国民生活・経済に関する調査会)
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○参考人(大沢真知子君) まず最初に、リカレント教育課程を通じて何が変わるのかということですけれど、やはり、働くことに対する覚悟と、それから自信が身に付くということだと思います。
先ほどの繰り返しになりますが、やはり長い間働いていないと、昔どれだけ活躍していたとしてもやはりそのイメージがなかなか戻し難いというか、どうしても家庭に入ってしまうという、そういうところからもう一度自分自身を見詰め直して、学び直しながら自分が活躍できる姿を目に描くという、それが多分リカレントの一つの重要な目的だと思いますし、実際にインタビューをしましたリカレントの受講生も、そういった自分自身を見詰められたというのが一番大きかったと、そこに仲間ができた、それによってやっぱりセカンドチャンスを得たというふうに答えておりますので、そういう六か月あるいは一年間の中でやっぱりもう一度自分自身を見詰め直す機会、これはもしかしたら男性にも必要な機会かも、私たち自身がやっぱりそういうことをやっていかなければいけない。そういう中で、そういったリカレント生は自分自身を見詰める中で、これだけでは終われない、いつまで家事だけで、育児だけでは終われない、これから自分自身を本当に生かした社会に活躍したいという、そういう思いを非常に強く持つ、そういう変化を見てまいりました。そういう面では意義があると思います。
他方、非正規が非常に増えておりまして、女性活躍推進法ができたにもかかわらず実際に増えたのは非正規の女性だったという現実もございまして、活躍できる女性も増えておりますが、一方で、非正規労働問題をどういうふうに解決するのかというのは本当に国にとって一番重要な問題というふうに個人的には感じております。
私、その非正規の問題からやはり韓国にも行って調査をいたしまして、同じようなグローバル化の中で、柔軟な働き方というとどうしても非正規労働が増えてしまうという、そういう現状の中で、どう日本と韓国が違うのかという研究をいたしましたが、韓国ではパートタイムはそれほど増えていないんですね。日本は、日本のみ、欧米ももちろんパートタイムという働き方は女性が活躍すると増えていくのですが、それは基本、正社員のパートタイム労働であって、日本の場合にはパートタイムを選ぶともう本当に賃金が上がらない。先ほどデータで見ていただいたように、キャリアが形成できない、このコロナ禍では真っ先に仕事を失ってしまうという、そういう働き方というのは少ないです。やはり、そういう働き方をなるべく生み出さないように、社会保障制度あるいは労働市場の中で工夫をしている。
だけれど、日本の場合には、非正規労働を雇うと社会保険料の面でも事業主の負担が減るというようなことがございますし、長時間労働がやはり正社員の中で義務化されてしまっている中で、正社員の短時間勤務制度というのが日本の中に根付いていないんですね。これをどう根付かせていくのかということが今後の日本の経済発展というか女性活躍の要になっていくのかなというふうに考えています。
そこさえできれば、もうリカレント教育というのは非常に効果を持つと思いますし、企業においても、そういう中で活躍してくれる女性がどんどん増えていくし、今までの考え方を百八十度転換することができるんですね。例えばドイツでも、今回あのリーマン・ショックからいち早く回復できた、これコロナの前ですけれど、それはやっぱり労働時間調整がうまくいったということで、特に地位の高いレベルで短時間労働が根付いたということがあります。
ですので、なぜ長時間労働しないと正社員でないのかという、そういう根本的な問題が日本の中にあると思います。それはやっぱり誤解で、長時間労働しなくても十分残業しないでもいけるんだけれど、パートタイマーと正社員の定義付けをするときに、拘束的な働き方をすれば正社員で、そうじゃない働き方をする人は非正社員という、これ多分、パート労働法を改正したときに、パート労働者の定義をしなければいけない、で、日本のみが労働時間ではなくて職場で何と呼ばれているかによって非正規か正規かということが決められているんですね。この定義が世界的に見てやっぱりおかしいんだと思います。
それは、正社員はやっぱり世帯主で、非正社員は子育てしている女性だということがやっぱり根本にあると思うんですね。それをやっぱりもう一度、それはもう時代遅れで、今、棚村先生のお話にもあったように、家族がこれだけ多様化しているので、シングルマザーが子供を育てて、かつ子供の経済的な支援をしていると、だけど非正規でしか働けないので貧困になってしまうと。その貧困の、生活保護で結局もし維持するとすると、それは国民全体の負担になっていくわけですけれど、働き方がもっと選べるようになっていけば、シングルマザーのお母さんももっと所得が増えて子供も貧困から抜け出すことができるというふうに考えると、やはり、労働市場、私たちが働いている労働市場の根本的な考え方の中に、男性とか、男性は世帯主、世帯主は長時間労働、子育てしている人たちは、ケア労働している人たちは非正規、労働時間は自由に選べるけれど賃金が低い、この考え方を変えない限りこの問題は解決できないと思います。それを今日お伝えしたい。
で、時間がもうないかしら。そういうのを一番今日お伝えしたかったことです。
で、リカレント教育、三つ目、大丈夫ですか。