牧山ひろえの発言 (国民生活・経済に関する調査会)
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○牧山ひろえ君 立憲民主・社民の牧山ひろえです。
本年度の国民生活・経済調査会におきましては、「誰もが安心できる社会の実現」という三年越しの大テーマの二年目として、「困難を抱える人々への対応」という中テーマの調査に取り組んでまいりました。
子供や外国人をめぐる課題のように対象に着目した小テーマ、社会的孤立や生活基盤の不安定さなど状況に着目した小テーマを設定し、調査を行っています。また、猛威を振るい続けるコロナ禍が社会の弱い部分を直撃し、今まで隠されがちだった問題点を顕在化させた点にも着目しました。
中テーマを構成するものとしての小テーマの立て方、それぞれの小テーマごとの参考人の選定なども含めて、幅広過ぎる傾向がありましたが、その分、様々な角度から、大テーマである「誰もが安心できる社会の実現」、逆の表現を用いると、安心の阻害事由となるような日本社会の問題点を探求できたのではないかと評価しております。
ただ、重要なのは、今回も含めた調査結果をいかに有効に活用していくかということです。もちろん、今回の参考人質疑で見聞した内容は、それぞれの関連する委員会等で各々の質疑に反映する等はしていることと思います。私も質問主意書なども含めて自分の政策活動に取り入れています。
ただし、本来的に言えば、院としても今期の調査活動を国民のために有効に活用していくようにしていくべきではないかと思うのです。社会の弱い部分を多角的に取り上げるという貴重な調査の機会なのですから、一過性の取組で終わらせてしまっては余りにももったいないのではないかと思います。
とりわけ、今期の中テーマは、困難を抱えるということです。社会で困難を抱えているということは、社会のメーンストリームにいない、正面から問題とされていない、どちらかといえば後回しにされているということです。今回の参考人質疑でも、参考人の陳述で初めて実態を生々しく聞いたケースも間々ありました。
このように、行政が優先的に取り扱わない分野について、行政監視を重視する参議院として、社会の諸課題に対する定点観測と取組の推奨を仕組みとして行うことができないかということを考えております。イメージ的には、例えばSDGsの国内版です。御存じのように、SDGsは持続可能な開発のために国連が定める国際目標で、十七の世界的目標、百六十九の達成基準、二百三十二の指標がございます。
今回の件を始めとして、日本社会の問題点を明確に項目立てし、現状を把握し、改善の指標を策定し、年限を区切った改善達成への動機付けとする。この仕組みを参議院主導で動かし、行政の取組を促す。もちろん、これはあくまでも一例で、こうでなければならないというわけではありません。大事なのは、今回の調査を一過性のものに終わらせず、参議院が関与する形で解決への道筋を付ける仕組みづくりを意識すべきではないかということです。
来年の中テーマは、今期の調査を前提とした活力ある未来の実現とされています。持続的な改善に向けての仕組みづくりという視点を来年度の調査に取り入れていただければ幸いです。
今期のテーマに関連して、幾つか具体的なコメントをさせていただきます。
外国人技能実習制度をテーマとした際の、契約内容も含む来日時の契約に既に人権侵害の芽が埋め込まれているという指摘、それも含めた悪質ブローカーの実態把握や規制が重要であること、また、ヤングケアラーをテーマとした際の、ヤングケアラー自身にその概念や支援策を認識してもらう必要性、ヤングケアラーを担当する省庁にヤングケアラー問題を担当する独立した部局を設置するべきだなどの提案は、出席されていた参考人の諸先生からも強い賛同を得た内容ですので、是非、中間報告にも反映していただきたいと思います。
以上でございます。