有村治子の発言 (文教科学委員会)
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○有村治子君 是非よろしくお願いいたします。
続けて、我が国の高等教育機関における健全性を確保するために各国の大学が直面している課題について質問を続けます。
孔子学院についてです。
今年三月、防衛省の防衛研究所が東アジア戦略概観二〇二一を発表しました。これは、日本を取り巻く東アジアの安全保障環境を学術的に研究をし、日本語と英語で毎年公表されているものです。驚くべきことに、ここに孔子学院が取り上げられています。教育部門であるはずの孔子学院が米国の安全保障の章において詳細に分析されており、アメリカが国家安全保障上の重要課題として孔子学院を警戒している近年の状況を日本の防衛省防衛研究所がレポートしているという点に深いメッセージがあるのではないでしょうか。
孔子学院は、二〇〇四年、外国における中国語と中国文化の普及を図る目的で、中国政府肝煎りの国家戦略として設置されました。NGO、非政府組織の形を取っていますが、実態は中国共産党、中国政府教育部を中心とした各省機能を結集させた国家プロジェクトであり、中国国内の大学と受入れ国の大学を提携させて、中国から教員や教材を各国に派遣して、世界的な規模で影響力拡大が図られてきました。
そもそも、孔子学院という名前は、約二千五百年前の中国の思想家、孔子の名前を冠していますが、論語や儒教とは直接の関係はありません。文化大革命では迫害の対象となった孔子も、現在においては世界に冠たるブランドネームとして中国共産党に重用されており、胡錦濤政権に続く習近平国家主席もソフトイメージを使ったこの海外工作を殊のほか重視しており、外遊先では積極的に孔子学院を訪問しています。
資料の一と二を御覧ください。二〇一九年現在、世界の百六十二の国々や地域において、大学レベルに設置された五百五十の孔子学院と小中高校などに設置された千百七十二の孔子学級が存在しています。日本においては、現在、少なくとも十四の大学に孔子学院が設置、確認されています。
この十五年ほどの間に孔子学院は破竹の勢いで世界的な拡大を図ってきましたが、資料四、読売新聞いわく、中国のスパイ拠点警戒、米国、孔子学院閉鎖次々という記事で読売が報じているとおり、近年、むしろ各国で警戒感が増し、孔子学院の閉鎖も相次いでいます。我が国においても拠点を閉鎖したところがあります。
そこで、外務省にお伺いします。
中国が戦略的にターゲットにし、世界最多、百十以上の孔子学院を設置されてしまった米国では様々な摩擦が起きています。アメリカの大学で教えている教授陣、教職員によって構成される米国大学教授協会及び全米学術協会は、近年、孔子学院に対し警告の声明を出しています。どのようなものでしょうか。