菅義偉の発言 (本会議)

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○内閣総理大臣(菅義偉君) ワクチン接種の体制整備についてお尋ねがありました。
 現在、できる限り、二月下旬までには接種を開始できるよう準備しております。さらに、一日でも早く開始できるようにあらゆる努力を尽くしているところであります。
 市町村に必要な情報提供を行い、体制整備を支援をするとともに、接種状況等を管理するシステムを構築してまいります。
 河野大臣に全体の調整とともに国民への分かりやすい情報発信を指示したところであり、自治体とも連携をし、手順や優先順位なども国民に対して分かりやすく説明しながら準備を進めてまいります。
 医療提供体制と水際対策の強化等についてお尋ねがありました。
 新型コロナへの対応が長引く中、国民の命と健康を守るため、地域の医療提供体制を確保し、現場で闘う医療従事者の方々に支援が行き届くことが重要であります。
 このため、これまでにも三・二兆円の医療機関支援を行うとともに、今回の補正予算で一・四兆円の追加支援を計上するなど、現場のニーズを酌み取りながら支援を行っております。
 自宅療養や宿泊療養については、患者の症状の変化を速やかに把握するためにパルスオキシメーターの購入費用を支援するなど、その活用を促進をしております。
 また、変異株が確認された国・地域からの入国に対する水際対策を速やかに強化をしてきました。変異株の国内感染者が確認された静岡県では、現状では感染の拡大は確認されていませんが、引き続き県内感染者の遺伝子解析を進めてまいります。
 特措法や感染症法等の改正についてお尋ねがありました。
 この一年間に得られた知見や経験を踏まえ、対策をより実効的なものとし、何としても感染を抑えていかなければなりません。
 このため、特措法や感染症法については、個人の自由と権利に配慮して必要最小限の私権の制限とした上で、支援や罰則の規定を設けるなど、感染症対策として必要な見直しを検討をしてまいりました。
 本日の閣議において、与野党の御意見も踏まえた上で法案を決定したところであり、今後、国会で速やかに御審議いただきますようお願い申し上げます。
 子育て支援等についてお尋ねがありました。
 長年にわたり我が国の最大の課題と言われてきたのが少子化の問題であります。不妊治療の保険適用や待機児童の解消、男性の育児参加の促進など、私の政権では思い切って前に進めています。
 御指摘の未就学児の均等割保険料については、子育て世代の負担軽減を図る観点から、来年四月から半額の経費で実施したいと考えております。
 また、御党から御提言をいただきました不妊治療の助成については、来年四月の保険適用までの間、二回目以降の助成額を倍にするなど大幅に拡充することといたしました。
 また、全ての企業に対し男性が育休取得しやすい職場環境を整備することを義務付けるとともに、希望に応じて一か月以上の休業を取得できるようにし、育休の取得に積極的な中小企業に対しては新たな助成制度を創設をいたします。
 今後も、結婚や出産、子育てを希望する方々の声に丁寧に耳を傾け、一つ一つの望みを実現していきます。
 教育の質の確保を含めた少人数学級の実現に向けた取組についてお尋ねがありました。
 今回、公立小学校について四十年ぶりの学級人数の大改正を行い、三十五人学級を実現することとしました。これによってICTも活用しながら学校現場で子供の状況を把握し、一人一人にきめ細かい教育を実現をしてまいります。
 その際、外部の人材の活用、社会人の採用、教師の計画的な採用などにより、教員の質の確保を図り、引き続き指導体制の効果的な強化充実に取り組んでまいります。
 東京大会と真の共生社会の実現についてお尋ねがありました。
 東京大会については、人類が新型コロナウイルスに打ち勝ったあかしとして、また東日本大震災からの復興を世界に発信する機会とし、感染対策を万全なものとし、東京都、大会組織委員会、IOCと緊密に連携しつつ、安全、安心な大会を実現する決意であります。
 また、東京大会を契機として共生社会の実現を図るために、改正バリアフリー法を踏まえ公共交通機関のバリアフリー化を進めるとともに、今国会において障害者差別解消法の改正に取り組み、事業者に対し障害者への合理的な配慮を義務付けます。これらにより、世界に誇れる共生社会というレガシーが残る大会が実現されるよう取り組んでまいります。
 デジタル社会の構築についてお尋ねがありました。
 役所に行かずともあらゆる手続ができる、地方にいながら都会と同じような仕事や生活ができる、デジタル庁が司令塔になり、世界に遜色のないデジタル社会を実現します。
 デジタル庁は、改革の象徴として本年九月に創設することとし、準備を加速してまいります。組織の縦割りを排し、強力な権能と初年度三千億円の予算を持った強力な組織として、国全体のデジタル化を主導していきます。一兆円規模の緊急対策として改革に着手し、全国規模のクラウド移行に向け、今後五年間で自治体のシステムも統一・標準化を進め、業務の効率化と住民サービスの向上を徹底してまいります。
 マイナンバーカードの普及のため、マイナポイントの期限も半年間延長します。この三月には健康保険証との一体化をスタートし、四年後には運転免許証との一体化を開始をします。
 5Gの速やかな全国展開を進めるほか、来年度までに五百億円の予算で離島を含めた全国津々浦々に光ファイバーを張り巡らせ、通信インフラの整備を進めます。
 さらに、情報通信インフラの海外展開を積極的に進めるほか、ビヨンド5Gの実現に向けた官民が連携した研究開発などを強力に推進をしてまいります。
 脱炭素社会の構築についてお尋ねがありました。
 二〇五〇年カーボンニュートラルの実現に向け、昨年末のグリーン成長戦略において、洋上風力や水素など十四の重要分野ごとに高い目標を掲げています。その目標の達成に向け、御指摘の二兆円の基金や税制措置を始め規制改革、標準化、国際連携など、まさにあらゆる施策を総動員をして、民間企業の大胆な投資とイノベーションを促し、産業構造の転換と力強い成長を生み出します。
 特に、高い技術力を持つ中小・ベンチャー企業は、大企業と協力することで新産業をつくり出していく可能性を秘めています。こうした低コストな蓄電池や次世代太陽光発電などの革新的な技術開発を二兆円の基金を始めとするあらゆる措置で支援をしてまいります。
 COP26に向けた具体案と自治体支援についてお尋ねがありました。
 脱炭素社会の構築に向けて、水素や洋上風力などの再エネの最大限の導入を始めあらゆる選択肢を追求をし、社会経済の変革について議論を進めます。COP26までには詳細を詰め、二〇三〇年の排出削減目標を設定をし、それまでの道行きと併せて世界に表明をしていきます。
 脱炭素社会の実現には、国と地方が協力をし、それぞれの地域における温室効果ガスを大幅削減することが重要です。昨年末に設置した国・地方脱炭素実現会議で具体的なロードマップについて議論を進め、自治体の計画立案から設備導入までを支援し、先行的な脱炭素地域を創出し、全国展開にしていきます。
 農林水産物・食品の物流基盤についてお尋ねがありました。
 地方の所得を引き上げるために、農産品の輸出拡大に大胆に取り組んでいきます。
 国内の余剰を輸出するという発想を転換をして、マーケットが求めるものを作るという発想に立った改革が必要です。御指摘のとおり、産地の育成と併せ、集積拠点や効率的な輸送ルートの構築といった物流基盤の強化が重要であると考えています。このため、輸出対応型の集荷施設を整備するとともに、地方空港の活用を進め、輸出に取り組む産地や事業者を支援をしてまいります。
 バイデン新政権との関係強化についてお尋ねがありました。
 政府としては、自由で開かれたインド太平洋の実現や新型コロナ、気候変動問題などの共通課題、御指摘のイランを含む地域情勢など幅広い分野においてバイデン新政権と緊密に連携をし、課題解決に取り組み、また、同盟関係をより一層強化をしていく覚悟であります。
 核兵器のない世界の実現に向けた決意についてお尋ねがありました。
 我が国は、唯一の戦争被爆国として、核兵器のない世界の実現に向けた国際社会の取組をリードする使命を有しており、これは我が国の確固たる方針です。
 核兵器禁止条約については、核兵器のない世界を実現するためには、現に核兵器を保有している国を巻き込んで核軍縮を進めていくことが不可欠ですが、核兵器国のみならず、多くの非核兵器国からも支持を得られていません。緻密に現実的に核軍縮を進めさせる道筋を追求していくことが適切であるとの我が国の立場に照らし、同条約に署名する考えはなく、また、オブザーバー参加を含め、締約国会議への関与については慎重に見極める必要があると考えています。
 その上で、政府としては、引き続き核軍縮の進展に向け、国連総会への核兵器廃絶決議の提出や、広島、長崎における被爆の実相を伝える取組などを通じて立場の異なる国々の橋渡しに努めていく決意です。本年八月に開催が見込まれる核兵器不拡散条約運用検討会議についても、意義ある成果が上がるよう、引き続き国際的な議論に積極的に貢献していきます。
 要配慮者を含めた広域避難対策等についてのお尋ねがありました。
 毎年のように甚大な被害をもたらす豪雨災害に対応するため、高齢者や障害者の方などの避難計画の策定促進や海抜ゼロメートル地域などの広域避難を円滑に進めるための仕組みの創設、避難勧告と避難指示の一本化といった災害対策基本法の改正案を今国会に提出することを検討しています。
 また、浸水想定区域内にある高齢者福祉施設の避難確保計画の緊急点検や新型コロナ対策も踏まえた避難所の確保などにも取り組んでまいります。
 引き続き、高齢者などに配慮したきめ細かい災害対応に万全を期します。
 気象防災アドバイザーについてお尋ねがありました。
 災害が激甚する中で、個々の自治体の防災力を向上することは、地域の住民の安全を守るために重要です。地域の気象に精通する気象防止アドバイザーを十分に活用してもらうこととし、関係省庁が連携して自治体トップに直接働きかけるなどし、自治体への周知、普及に、復旧に一層取り組んでまいります。
 また、内閣府など関係省庁による多様な研修や訓練を通じ、引き続き防災業務に精通した自治体職員の育成をしっかり後押ししてまいります。
 残余の質問については、関係大臣から答弁させます。(拍手)
   〔国務大臣赤羽一嘉君登壇、拍手〕

発言情報

speech_id: 120415254X00320210122_003

発言者: 菅義偉

speaker_id: 8901

日付: 2021-01-22

院: 参議院

会議名: 本会議