浜口誠の発言 (本会議)
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○浜口誠君 国民民主党・新緑風会の浜口誠です。
会派を代表して、令和二年度第三次補正予算に対して、反対の立場で討論します。
第三次補正予算は、十一都府県に二回目の緊急事態宣言が出され、多くの国民が命と健康、雇用や暮らしに強い不安を抱える中で政府が打ち出す予算です。だからこそ、今は足下のコロナ対策に集中して取り組む政府の強い決意と覚悟を示し、国民に安心を与える力強いメッセージを伝える予算にすべきです。
しかしながら、政府の第三次補正予算は、緊急事態宣言が出される前の昨年十二月十五日の閣議決定された内容であり、感染者が一気に増加し高止まりしている、医療崩壊も起き始めている、失業や倒産も増えているなど、緊急事態宣言後の国民の命と暮らしがこれまで以上に危機的な実態にあることが反映できていません。このことは大きな問題点であり、課題のある予算と言わざるを得ません。
国民の皆さんから寄せられた意見を踏まえ、国民民主党を始め野党からも、今はコロナ対策を最優先にすべきとの観点から、第三次補正予算の組替え案を提案しました。しかしながら、政府・与党は組替え案に対してゼロ回答でした。国民の皆さんの生活、暮らしを助けてほしい、事業、医療を支援してほしい、雇用を守ってほしい、こういった切実な声は政府には届かないのでしょうか。野党からの意見、要請では国民の声、意見だと政府は受け止めないのでしょうか。
日本は最大のコロナ危機に直面しており、国民の皆さんの御協力を得ながら、国全体で一致結束してこの危機を乗り越えていかなければなりません。政府も、補正予算決定時と今では、感染状況、国民の生活、医療実態などが大きく変化している現実を直視してください。その上で、今、政府がやるべきことは、菅総理の決断で、前例にとらわれることなく、国民目線で大胆かつ柔軟に補正予算を組み替え、政府の危機感と強い覚悟を国民に示すことではないでしょうか。
不安を抱える国民に寄り添うコロナ対策に集中した補正予算を組むことによって、国民の皆さんと国、地方自治体が一体となって第三波を乗り越えようとする機運を更に高めていくべきです。しかしながら、第三次補正予算が、日本全体が心合わせをして、国民の暮らしを守り、コロナ危機打開に向けた補正予算になっていないことが極めて残念です。
それでは、具体的な反対理由を申し上げます。
一点目は、昨年から続くコロナ禍において、感染状況、医療の逼迫等が過去最大の危機に直面しているにもかかわらず、コロナ対策、暮らしと雇用、医療や事業を守る予算が不十分であるという点です。
政府の第三次補正予算は、追加歳出額約十九兆円ですが、コロナ感染症の拡大防止策は約四・四兆円、全体の約二三%です。全く不十分です。
国民民主党は、緊急事態宣言に合わせて意見募集を行い、二千件を超える国民の皆さんの切実な声をいただきました。いただいた意見は多岐にわたりますが、お金や住まい、働き方、医療に関する声が多くを占めました。こうした国民の声に寄り添い、コロナ禍にある国民の不安を払拭するためには、第三次補正予算では徹底したコロナ対策が不可欠と考え、予算案の組替え案で二十七・五兆円の追加歳出を提案しました。
具体的には、コロナ禍での厳しい経済状況が長期化する中で、家計支援として、二回目の現役世代に一律十万円、低所得者には更に十万円を上乗せした二十万円の追加現金給付、今でも週一万件もの申請がある総合支援資金貸付の貸付枠拡大など、国民の暮らしを守るために十・五兆円を追加すべきです。
また、事業者支援として、持続化給付金の増額や複数回の支給、家賃支援給付金の増額や要件緩和を行い、事業者の事業継続を強力に支援するために十兆円が必要です。
雇用も厳しい状況が続いています。雇用調整助成金の特例措置も、三月末までの延長は一歩前進ですが、細切れに延長するのではなく、事業者と働く人に安心感を与えるためにも、半年間延長し、対象も拡大すべきです。あわせて、休業支援金も周知徹底を図り、大企業のパート、アルバイトも対象にするなど、働く皆さんの雇用と所得の安定支援に一兆円が必要です。
また、医療機関の経営支援の増額と民間病院に対する支援金の減収補填への使途拡充、医療・介護従事者への慰労金拡充、検査体制の充実などの医療・介護支援として三・五兆円が必要です。
地方を守り、困窮する学生に寄り添う観点から、地方創生臨時交付金の一・五兆円の増額、学生支援として授業料半額や貸与型奨学金の返済免除などに一・五兆円を提案しました。
しかし、これまで述べてきた様々な提案は政府に受け入れられませんでした。大変遺憾です。政府の第三次補正予算によって、最大の危機にある国民の命と暮らし、医療や雇用、事業の安定は本当に守れるのか、国民の不安は払拭されるのか心配でなりません。今後、第三次補正予算の政府の対応、執行状況をしっかり注視していきます。
反対する理由の二点目は、令和三年度予算で計上し十分な議論を行うべき大変重要な予算が、たった二日の議論しか行わない第三次補正予算に多く組み込まれている点です。
デジタル改革やイノベーションによる企業の生産性向上等に取り組み、ポストコロナの新たな社会に向けた構造改革を行う重要性は十分に理解しています。また、コロナ収束後の観光振興策や防災・減災、国土強靱化も、今後着実に推進していくことが必要です。
今回の第三次補正予算には、ポストコロナへ向けた経済構造の転換、好循環の実現に約十一・七兆円、防災・減災、国土強靱化の推進など安全、安心の実現に約三・一兆円が計上されています。こうした予算に含まれる、財政法第二十九条に基づく緊要性の観点から課題のあるGoToトラベル等は、医療、生活支援に組み替えるべきです。
また、地方団体のデジタル基盤改革やポスト5G、ビヨンド5G研究開発支援、国土強靱化などは、将来の日本にとって極めて重要な取組に関する予算だからこそ、二日しか議論できない補正予算ではなくて、令和三年度の本予算にきちんと計上し、十分な議論時間を確保していくことが重要です。
前内閣でも、当初予算では織り込めない予算を議論のハードルが下がる補正予算編成時に計上するという手法が常態化していましたが、菅内閣においても同じ対応が続いていることは大変残念です。財政規律の観点からも、補正予算については、財政法に基づき緊要性、必要性を精査して、慎重に判断していくことを改めて政府に強く求めます。
最後に、昨年から続くコロナ禍で、多くの国民が大変苦しく厳しい暮らしが続き、医療や介護の現場も医療崩壊が起きているとの現実に直面しています。今、国民が政治に求めているのは、コロナを乗り越えるための手厚い公助です。コロナ対策に与党も野党もありません。国民の切実な声に応えていくために、立法府としての責務を共に果たしていくことを強く求め、討論を終わります。
ありがとうございました。(拍手)