石井苗子の発言 (本会議)

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○石井苗子君 日本維新の会の石井苗子です。
 私は、党を代表して、令和二年度第三次補正予算案について、賛成の立場から討論いたします。
 今回の第三次補正予算は、鎮まるところを知らない新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、国民の命と暮らしを守るために、政府が一丸となって、緊急かつ集中的に編成することが最大目的であるべきです。
 しかしながら、本補正予算案に盛り込まれている総額十九兆円を超える経済対策予算のうち、新型コロナウイルスの感染拡大防止に振り向けられたのは、その四分の一に満たない約四兆四千億円です。一方で、コロナ収束後を見据えた経済の再生、成長分野には、およそ六割に当たる約十一兆七千億円が計上されています。
 財政法二十九条は、法律上又は契約上国の義務に属する経費の不足を補うほか、予算作成後に生じた事由に基づき特に緊要となっている経費の支出など、増額補正ができる場合を限定しています。
 政府は、ここ数年、十五か月予算という言葉を使っていますが、本案と令和三年度予算案もしかりです。十五か月予算ということで、国民の命と暮らしを守るために緊急であるかどうか疑問符が付く項目を巧妙に補正予算に入れ込んでいると言わざるを得ません。将来投資のための予算は、日本の将来を左右する大事な政策のための予算であって、堂々と本予算に計上すべきではないでしょうか。国土強靱化推進や大学ファンドの創設、脱炭素に向けた基金創設などは、本来、来年度の当初予算に回すべき予算であったかと思われます。
 本補正予算案が昨年十二月十五日に閣議決定された後、感染の第三波が都市部を中心に急速に広がり、年明けて十三日までに十一都府県に緊急事態宣言が再発令されるに至りました。年末年始の感染急拡大を想定していなかったという政府の甘さはあったでしょうが、今となっては後ろを振り向いて責任追及に時間を費やしてはいられません。
 今、受け入れてもらえる病床がなく、自宅療養を余儀なくされている感染者の方々がお亡くなりになる事例が後を絶ちません。感染力が強いと言われる新型コロナウイルスの変異種の市中感染が疑われる事例も確認されつつあります。あえなく事業を廃業されたり、職を失ったりされている国民の皆様も日々増えているのが現状です。コロナ禍での女性の自殺者の増加もまた増えております。
 地方公共団体が自由に使える予算で、新型コロナウイルス感染症拡大防止のため休業に応じた事業者への支援金に活用される地方創生臨時交付金は、本補正予算案に一兆五千億円計上されています。休業した事業者に対する支援金は、一律六万円の定額で支払われていますけれども、事業者によっては損失額は様々であり、休業損失を穴埋めするには到底足りないと悲鳴を上げられている事業者も多いのが実情です。
 政府は、施設などの休業や時短を要求したとしても憲法二十九条三項の損失補償の対象にはならないというお考えのようですが、国民の皆様に対して、憲法の趣旨に沿って、可能な限り、営業の損失を補填する措置を講じるぐらいの意思表示を示してもよいのではないかと考えております。
 政府・与党に申し上げたいことは、閣議決定後の感染急拡大に伴う危機に目を伏せたまま、本補正予算案の明らかな不備や瑕疵を正さないでいて、国民の命と暮らしを守ると胸を張って言えるのでしょうかということなんです。急場はそのために確保しておいた予備費でしのぐことができるという発想も余りにも安易で、財政民主主義の観点からも容認できるものではないかもしれません。
 しかし、日本維新の会は、年度内に明らかに執行できない、しない項目は外して、崩壊の危機に直面する医療体制の強化や、経営にあえぐ事業者支援の拡充、ウイルスを水際で阻止する対策の確立など、コロナ対策に適切かつ有効に集中投資すべきだと訴えて、衆議院に独自の組替え案を提出しましたが、あっさり否決されました。
 我が党は、本補正予算案の審議に先立って新型インフル等特措法、感染症法等の改正を速やかに行い、補正予算案はそれら改正法に基づいて組み直してしかるべきだと主張もしてきましたが、聞き入れてもらえませんでした。
 このように問題は多々ありますが、今計上されているコロナ対策の予算を国民の皆様を救うために一刻も早く執行することを妨げることはできません。
 責任政党として、日本維新の会は、党内で議論を重ね、熟慮に熟慮を重ねた結果、令和二年度第三次補正予算に賛成することといたしました。
 最後に、最後に、これから本格審議に入ります新型インフルエンザ等対策特別措置法等の一部を改正する法律案につきまして、強く訴えたいことがございます。
 この法律案について、日本維新の会は、特に罰則と補償の関係の明確化、医療提供体制の非常事態対応、政府と知事の役割分担の明確化、この三つについて必要な措置を講じるよう、政府・与党に強く求めております。是非、私たちの考えを真摯に受け止めていただきますことを強く強く訴え、私の賛成討論といたします。
 御清聴ありがとうございました。(拍手)

発言情報

speech_id: 120415254X00420210128_010

発言者: 石井苗子

speaker_id: 27322

日付: 2021-01-28

院: 参議院

会議名: 本会議