柴田巧の発言 (本会議)

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○柴田巧君 日本維新の会の柴田巧です。
 私は、党を代表して、ただいま議題となりました新型インフルエンザ等対策特別措置法等の一部を改正する法律案について、賛成の立場から討論をいたします。
 まず冒頭、新型コロナウイルス感染症によりお亡くなりになった方々の御冥福をお祈りするとともに、御遺族の皆様には心からお悔やみを申し上げます。また、今まさに入院、療養されている方々にはお見舞いを申し上げます。
 さて、私たち日本維新の会は、昨年の一月二十三日という極めて早い段階で、数ある政党の中で真っ先に新型コロナ対策本部を立ち上げ、政府、与野党による緊急立法協議会の設置と、新型インフル特措法の速やかな改正を求める緊急提言を取りまとめました。
 このように、我が党は、一回目の緊急事態宣言発出前から特措法の改正を強く主張してきました。というのも、この特措法には法律の不備が多々あるからです。是正しなければ、不備が踏襲をされ、感染拡大防止の効果が上がりません。したがって、本来ならば、今般の緊急事態宣言を発令する前に、対策に実効性を持たせるための特措法の見直しを行うべきでありました。
 私たちの要請を受けて、昨年末にようやく政府・与党が重い腰を上げ、与野党間での修正協議を経て、審議が行われることになりました。遅きに失したとはいえ、改正に向けて歩み出したことは、感染終息に向けた確かな第一歩であります。
 また、改正案の随所に私たちの提言が盛り込まれたことも評価をしています。その上で、残された課題にも言及しつつ、今後の対策の強化を求めたいと存じます。
 今般の改正では、国と都道府県の役割分担の明確化が図られました。
 コロナ対策の肝は、現場の指揮官である知事に大幅な権限をまず与えることです。何といっても地域の実情や感染状況、医療体制の逼迫状況を最も分かっているのは知事です。それゆえ、私たちは繰り返し知事権限強化を要望してきたわけですが、改正案にはそれが反映をされています。
 まずは、まん延防止等重点措置です。
 私どもは、政府に対し、緊急事態宣言前の段階でも知事が実効的なクラスター対策を講じるため、立入検査の規定、営業停止命令違反等に対する罰則規定、さらには営業停止命令等を受けた事業者に相当額の補償金を交付する旨の規定を設けるべきと提言をしてきました。やはり、より速やかに現場の判断でこのような措置をとることが感染状況の深刻化を防ぎ、全国的な蔓延を防ぐことになるのは間違いありません。
 改正案では、緊急事態宣言の前段階として、総理が対象地域を指定し、知事に事業者らへの休業や営業時間短縮の命令を認めるまん延防止等重点措置が新たに設けられました。これにより、対象地域の知事に感染対策の権限が幅広く与えられ、より迅速かつ効果的に感染抑制を図ることができます。
 私どもは、引き続き地域の実情に応じて知事がより効果的な感染防止対策が展開できるようにすべく、政府に対して提言、提案をし続けていきたいと存じます。
 また、私たちは、今般の改正に当たり、医療提供体制に係る知事権限の強化に資するよう、感染症法十六条の二に医療機関を追加する条文修正を提案し、政府・与党と合意をいたしました。
 諸外国に比較してベッド数はあるものの、病床が逼迫し、入院待機中に自宅で亡くなる方が増えています。このようなことが起こるのは、緊急時、非常時に分散している医療資源を適切な形で再配置できないところにあります。
 我が国には、コロナ対応をしていない医療機関や医療従事者がたくさんいます。その人たちにいかに協力してもらうかが重要なポイントです。そのためには、医療機関を対象として、コロナ患者の受入れや医療従事者の派遣といった医療等実施を知事が要請、指示、さらには命令ができるようにすべきです。
 このような私たちの提言を受け、さきに述べたように、感染症法十六条の二に医療機関を追加することができました。このことによって、コロナ患者の病床が確保され、救われる命が増えることにつながることを期待をしたいと思います。
 なお、コロナ患者の入院確保を図るには、医療機関が受け入れる環境を整えることも肝要です。そのためには、コロナ感染患者に対する医療提供に係る損失補償の規定、特措法六十二条の二項、損害補償の規定、同じく特措法の六十三条の一項を抜本的に拡充し、医療機関が要請、指示、命令に応じてコロナ感染患者に医療を提供する場合には、医療機関に対して赤字補填、金融モラトリアムなどの十分な経営保障を行う必要があると考えています。
 政府は、医療機関の経営保障に踏み込むことを現段階ではちゅうちょしていますが、緊急時、非常時には不可欠な支援策であると、このことを指摘をしておきたいと思います。
 さて、私どもは、感染防止には要請、指示、命令と補償はセットであるべきと常々申し上げてきました。
 当初の政府案では、国や地方自治体は、要請に応じ休業した事業者への支援は努力規定でしたが、与野党協議を経て、必要な財政上の措置を講ずると義務規定に修正をされました。やはり、要請、指示、命令と補償がそろってこそ実効性が上がることは間違いありません。
 ただ、今般の緊急事態宣言を受けて示された時短協力金は一日当たり六万円、三十日で百八十万円ということに対しては、収益などを考慮せず一律の金額を給付する仕組みに不公平感が出ています。一日六万円は、確かに小さな飲食店は救済可能かもしれませんが、大きな店舗は不可能です。当面、一律補償はやむを得ないとは考えますが、緊急事態宣言が延長されるならば、早晩、前年の売上げや利益の規模に応じた金額を交付する仕組みを構築する必要があります。デジタル技術を活用し、税務情報等と連携をすれば不可能ではないはずです。早急に取り組むことを求めます。
 ところで、補償の必要性をめぐっては、憲法に定める公共の福祉の範囲内の制約であって、事業者側からいえば受忍限度の範囲内と捉えるべきとの指摘が政府・与党内にあります。
 しかし、施設使用の制限等の要請が、これに応じた事業者に大きな負担を生じさせるものであることに加え、感染拡大防止のためには、多くの事業者にこうした要請を行わざるを得ないことを考慮すれば、要請に応じた事業者に十分な補償を行うことが極めて重要であります。このことを我が党は強く申し上げておきます。
 なお、改正案の成立後は、現下の第三波の終息に全力を挙げるとともに、次なる有事への対応と準備に万全を期していかなければなりません。
 これまで述べてきた課題に加え、新型コロナの感染症法上の位置付けの見直し、ワクチン接種実施とマイナンバーの活用、有事にあっても国民生活を保障できる頑強なセーフティーネットの在り方などがそうです。改めて政府に求めておきます。
 最後に、私たち日本維新の会は、これからも引き続き前例にとらわれない大胆な政策を積極果敢に打ち出し、この未曽有の国難を未来に向けた大いなるチャンスに変える先頭に立っていくことを申し上げて、私の賛成討論を終わります。
 ありがとうございました。(拍手)

発言情報

speech_id: 120415254X00620210203_017

発言者: 柴田巧

speaker_id: 1171

日付: 2021-02-03

院: 参議院

会議名: 本会議