白眞勲の発言 (本会議)
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○白眞勲君 立憲民主・社民の白眞勲です。
会派を代表し、ただいま議題となりました日本国とアメリカ合衆国との間の相互協力及び安全保障条約第六条に基づく施設及び区域並びに日本国における合衆国軍隊の地位に関する協定第二十四条についての新たな特別の措置に関する日本国とアメリカ合衆国との間の協定を改正する議定書、略称、在日米軍駐留経費負担に係る特別協定改正議定書に関し質問いたします。
東日本大震災から十年の節目を迎えました。改めて犠牲となられた方々に心より哀悼の意を表するとともに、被災された全ての皆様にお見舞いを申し上げます。
また、日本が最も助けを必要としたとき、覚悟を持って駆け付けたアメリカ軍は、トモダチ作戦と名付け被災地へ部隊を派遣し、人命の救助や物資の輸送などの支援を大規模に展開していただきました。この場を借りて改めて心より感謝を申し上げます。
さて、冒頭、武田総務大臣に答弁を求めます。
放送や通信事業の許認可権を握る総務省の接待問題が底なしの様相を呈しています。特に、今回、東北新社が放送法の外資規制を超えている違反行為を犯していたと我が党の小西議員が明らかにいたしました。
東北新社側は、この問題に関し、当時の鈴木総務課長に口頭で伝えたとのことでした。ところが、総務省側で鈴木課長に確認したところ、そのような報告は受けた覚えはない、そういう重大な話なら覚えているはずだとのことでした。これは、東北新社側の主張とは全く正反対であります。
さらに、東北新社が地位の承継に関し、僅か半月余りの間に全く正反対の、行政で一番重い大臣の許可を得ることを公表したとすることについても、当時の鈴木課長、官房審議官までも、省内でいつ、誰から説明を受け了承したのか具体的には覚えていないとのことでした。とっても不思議です。これほどの重大な問題について、決裁した総務省の幹部がこぞって記憶がないと言っているわけで、鈴木課長は、先ほどの東北新社側の報告について、重大な話なら覚えているはずだと言っておいて、これほどの重大な問題も忘れちゃう。
総務大臣にお聞きいたします。
この問題は重大な問題なのですか、それともすぐに忘れる問題なのでしょうか、お答えください。
さらには、この問題を取り上げているさなか、委員会室で鈴木当時の課長が武田大臣の前を通った際に出た発言です。記憶がないと総務大臣が言ったわけで、一番先頭に立ってこの疑惑を解明しなければならない責任者が、無意識に口に出したとはいえ、極めて不適切だと指摘せざるを得ません。
ましてや、東北新社の総務省幹部への接待の多くに菅総理の息子さんが出ていたわけで、事は重大です。
さらに、通信業者等からの総務省幹部への接待についても深刻です。十一人に及ぶ処分、さらに、武田大臣は、国民の疑念を招くような会食や会合に応じたことはないなどと二十九回程度も繰り返し答弁をしていましたが、結果的に御自身もNTTとの会食を認めたわけで、これに対し武田大臣は、JR東海の葛西名誉会長のお声掛けで、たまたまNTTやドコモの幹部がいただけで、国民に疑念を招く会食ではないということを強調されてはいますが、どう考えても、そう考えても疑問が尽きないので質問をいたします。
まず、武田大臣は、その席で滞在は一時間以内で、ビールを少々飲んで退席し、費用として一万円を支払ったとのことですが、JR東海の葛西名誉会長が短時間、ビール少々で一万円受け取りますか。普通なら、要らないですよ大臣、と言うのではないでしょうか。
武田大臣はきっぷがいい方であることは私も存じ上げております。ただ、学生の飲み会で先輩が先に帰るとして一万円を置いていくのとは訳が違います。短時間でビール少々で一万円、まるでぼったくりバーかと疑いたくなります。葛西名誉会長の名誉のためにも考えられません。
そもそも、総務省では、豪華な接待を受けても一万円ぽっきり、一万円出せば割り勘になってしまうんでしょうか。さらに、短時間だとしても、少しは料理を出して、召し上がってくださいとはならなかったんでしょうか。
また、ほかのメンバーがいることも当日まで報告がなかったというのも不自然です。二人きりの会合ならば、大臣が帰っちゃったら、葛西名誉会長、独りぼっちになっちゃうじゃありませんか。そもそも、秘書同士が連絡し、当日の出席者を確認し合うのが当たり前で、途中で中座する大臣が行く少人数の会食のメンバーを確認してないとなったら、それも大問題だと思いませんか。
以上、納得いく答弁を総務大臣に求めます。
日米両政府は、二〇二〇年十一月に在日米軍駐留経費に関する正式交渉を開始しましたが、トランプ政権との間では交渉妥結に至らず、二〇二一年二月にバイデン新政権との間で現行特別協定の有効期間を一年間延長する改正議定書の署名がなされたものと承知しています。
そこで伺いますが、なぜ一年間の延長なのでしょうか。米国が政権交代期で腰を据えて交渉できず、三月末に現行特別協定が有効期限を迎えることから、取りあえず二〇二一年度分は現行の負担水準としておこうということなのでしょうか。二〇二二年度以降の駐留経費負担についてはどのように交渉していくのでしょうか。茂木外務大臣の説明を求めます。
我が国が負担する米軍駐留経費をめぐっては、これまでに米国から四倍の負担を要求されたといった報道が相次ぎました。こうした報道に対し、政府はそのような事実はないと繰り返していましたが、こうした報道が出ること自体がおかしな話です。そもそも、米軍駐留経費の約七五%を負担しているともされる我が国が、どのようにして四倍もの額を負担できるんでしょうか。逆立ちしたって負担しようがありません。例えば、合計十万円掛かるとして、最初はちょっとだけ払いましょうといったことが、一万円どころか既にこちらが七万五千円負担しているわけです。一方がもっと負担しろとしてもその四倍の三十万円負担しようがありません。報道が出た時点で、政府はお決まりの、そのような報道は承知しているがという文言ではなく、負担のしようがないということを報道各社や国民に明確に説明すべきではないですか。茂木外務大臣の答弁を求めます。
次に、在日米軍の活動を支える上で大きな役割を果たしている駐留軍等労働者の労働条件等について伺います。
現在、駐留軍等労働者に本来適用されるべき日本の労働法令が一部適用されていないなど、駐留軍等労働者を取り巻く労働環境に様々な問題があるとの指摘がありますが、労働法令を所管する田村厚生労働大臣は現状をどのように認識していますか。
また、雇用主である岸防衛大臣は、米国との間でこうした問題を解決するための交渉を行う義務があるのではありませんか。両大臣の明確な答弁を求めます。
在日米軍駐留関連経費の総務省負担分についてお伺いいたします。
米軍基地等には固定資産税が課されていないこと等を踏まえ、総務省から米軍基地の所在する市町村に対し、基地交付金、調整交付金が交付されており、二〇二〇年度の基地交付金等は四百億円程度とされています。昨年八月、米軍基地の所在する都府県の知事で構成される渉外知事会は、総務省等に対し、基地交付金等の増額を図るよう要望していますが、武田総務大臣はどのように対応されましたか。
また、コロナ禍や景気の動向により、土地の評価額等にも影響が及び変動が激しくなる可能性もあると思われますが、二〇二一年度の基地交付金等はどのような見込みとなるのでしょうか。武田総務大臣の答弁を求めます。
辺野古新基地建設をめぐっても様々な問題が明らかになっています。
第一は、日米の制服組同士が辺野古新基地の日米共同使用について合意していた問題です。
岸防衛大臣は、一月二十七日の予算委員会で、私の指摘に対し、辺野古に陸上自衛隊の施設を設ける計画図があることを事実上認めました。基地の共同使用は、軍事専門的見地のみならず、政策的見地からの判断が求められる案件であるはずです。岸防衛大臣は、制服組がこのような重要案件について計画図を作成し勝手に話を進めていたことについて、文民統制上極めて問題だとは考えないのでしょうか。明確な答弁を求めます。
辺野古に関しては、もう一つ重大な問題があります。
辺野古新基地建設に関連する工事に、米軍専用のプールやジムといった厚生施設に加え、ボウリング場やダンスホールといった娯楽施設が含まれていることが報道されていますが、これは事実でしょうか。
過去、米軍の娯楽施設等を日本側が負担する提供施設整備により建設したことが問題となり、二〇〇〇年十月以降は、娯楽施設等の建設は提供施設整備の案件として採択しないこととされています。沖縄防衛局は、辺野古については米軍再編事業であることから支出に問題はないと述べているようですが、これで国民が納得すると思っているんでしょうか。提供施設整備費も、米軍再編関連経費も、共に出所は国民の税金です。米軍基地内の娯楽施設等は米国負担で建設すべきではありませんか。岸防衛大臣の答弁を求めます。
さらに、辺野古をめぐっては、防衛省が埋立工事の契約変更を繰り返し、発注から二年半で工事費が当初の約一・六倍に増えていること、土砂単価が市場価格の一・五倍を超えていること、埋立工事費の約三割を警備費が占めていることなどが指摘されています。こうした調達の観点から問題があると思われている点について、国民が納得する明確な説明を岸防衛大臣に求めます。
沖縄県南部地区は、沖縄戦で軍人はもちろん女学校の生徒たちが戦場に駆り出され、さらには、老人から子供、赤ちゃんまでアメリカ軍の砲弾で数多くの命が失われた場所です。そこには多くの遺骨が残され、収集は今も続けられています。政府は、辺野古の埋立てに沖縄戦で激戦地となったこの本島南部からの土砂調達を計画しています。よりによってこの場所の土をアメリカ軍の新基地建設の土台にすることは絶対にあってはならないのです。先日、自民党、公明党の沖縄県連、県本部も、沖縄防衛局に県民に配慮を要請したとのことです。
ここで、議場の皆さんにあえて訴えたい。私は、ここで辺野古の是非はあえて申し上げません。政府は遺骨に配慮した上でと言いますが、配慮というのであるならば、南部地区からの土砂の搬入はしないというのが本当の配慮なんではないんでしょうか。その土地は、遺骨だけではなく、祖国のために心ならずも命を落とされた多くの方々の血が染み込んでいるんです。現在我々が享受している平和と繁栄が戦没者の方々の尊い犠牲の上に築かれていることに思いを致し、防衛大臣、今、この場で南部地区からの土砂の調達をしないと是非約束してください。本当にお願いいたします。
次に、尖閣諸島をめぐる件についてお伺いいたします。
二月一日に施行された中国海警法は、中国の海上法執行機関である海警局の権限を定めるものであり、武器使用に関する条項等は国際法違反の可能性が指摘されています。中国の王毅外相は、三月七日の記者会見において、海警法は特定の国を対象としておらず、国際法違反ではないと主張していますが、同法は、尖閣諸島をめぐる日中の対立を一層悪化させるものとなりかねません。
そもそも、昨年の十一月二十四日の日中外相会談の記者発表の場で、王毅外相が正体不明の日本漁船が頻繁に尖閣周辺の敏感な海域に入っているなどと述べたことについて、茂木外務大臣がその場で反論しなかったのは記憶に新しいところです。
茂木大臣は、その後、十二月一日の外交防衛委員会の質疑において、あの記者発表は外相会談の途中で行ったものであり、記者発表の前後において特に時間を使って我が国の強い懸念を伝え、強く申入れを行った旨反論されています。でも、見られていないところで反論したってしようがないじゃありませんか。実際、先日の米中のアンカレジにおける会談を見れば、カメラが回っているその場でアメリカ側がしっかりと反論しているんじゃないんでしょうか。
海上保安庁のホームページによりますと、茂木外務大臣がこのように中国側に申入れをしたにもかかわらず、日中外相会談以降も日本の接続水域に入った中国海警局の船舶の数は一向に減らず、領海侵入に関していえば、今年二月のデータでは、六日間、延べ十四隻と四年半ぶりの高水準となりました。外相会談、意味なかったんじゃないんですか。この点、茂木大臣には答弁を求めません。
海警法の解釈や尖閣諸島については、中国との対話の場をつくることが何より重要ではないでしょうか。ところが、日中防衛当局間で二〇一八年六月から運用されている海空連絡メカニズムの枠組みにおいて、緊急時に相互に意図を確認するためのホットラインの開設が積み残されています。昨年十二月の日中防衛相会談においても合意はされませんでしたが、一刻も早くホットラインを開設すべきなんじゃないんでしょうか。岸防衛大臣の答弁を求めます。
以上、在日米軍経費負担についてお聞きいたしました。
日米同盟は、日本にとって外交・安全保障政策の基軸として極めて重要であります。そのためにも、この議定書が国民の皆様の理解を十分に得ることが最も重要であることを強調しまして、質問を終わります。
御清聴ありがとうございました。(拍手)
〔国務大臣茂木敏充君登壇、拍手〕