浅田均の発言 (本会議)

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○浅田均君 日本維新の会、浅田均です。
 私は、党を代表して、ただいま議題となりました在日米軍駐留経費負担に係る特別協定について質問いたします。
 外交・安全保障で、我が党は、日米同盟を基軸としつつ、我が国の防衛力と政策を強化し、主権と領土を自力で守る体制を整備していくことで世界の平和と繁栄に貢献する国家の自立という理念を掲げています。
 現行の日米安保条約の署名から六十年余り。東西冷戦時代を含め、日米同盟がアジア太平洋地域の平和と安定の礎となってきたことは言をまちません。しかし、昨今、インド太平洋地域の安全保障環境は大きく変貌し、日米同盟が支える平和と安定が揺るがされかねない危機に直面しています。
 最大の要因は、力を盾に国際法違反もいとわず一方的に東シナ海、南シナ海などで現状変更に動く中国の存在です。独善的に自国の利益を追求する共産党独裁の覇権主義国には、法の支配、民主主義、自由、基本的人権の尊重といった私たちに共通の普遍的価値は通用しません。
 今や、日米同盟の真価が問われる新たな段階に入ったと言っても過言ではありません。特に、日本側には従来と次元の違う役割と貢献が求められています。自ら主体的に対処力を高めていくことも不可欠です。
 茂木大臣に伺います。
 政府・与党内には経済関係重視の立場から中国に対して寛大な空気もあるようですが、日本の領土を容赦なく脅かし、インド太平洋地域の平和と安定を破壊しようとする相手に気兼ねは無用です。今こそ、日本政府には覚悟を示す必要があると考えます。その決意をお示しください。
 去る十六日、バイデン政権発足から二か月という史上最速で日米安全保障協議委員会、2プラス2が東京で開催されました。米国に日本との結束強化を急がせているのは、西太平洋で強引に現状変更に挑む中国に対する強い危機感にほかなりません。
 米国にとって焦眉の急は台湾有事であると考えます。2プラス2でも台湾情勢をめぐる議論に時間が大きく割かれました。中国は昨年から空軍機を台湾の防空識別圏に繰り返し侵入させ、停戦ラインの中台中間線を越えさせています。
 茂木大臣にお尋ねします。
 米政府・軍内では台湾有事が現実味を帯びて語られ、中国軍創設百年に当たる二〇二七年までに確実に台湾侵攻があり得るという見方も出ています。台湾有事の可能性について、日本政府はどのように認識していますか。米国と一致しているのですか。
 岸防衛大臣に伺います。
 2プラス2の共同文書には、自衛隊と米軍による実践的な共同訓練の充実なども明記されましたが、更にその先の段階に向けて早急に取り組む必要があります。中国の脅威の影響を直接受ける日本が生半可に対応するわけにはいきません。抑止力、対処力の強化に向けて具体的に何にどう取り組んでいく考えですか。
 中国が狙う沖縄県の尖閣諸島は、台湾と一蓮託生の関係にあります。中国にとって尖閣と台湾は太平洋に進出するために必ず確保すべき戦略的要衝であり、尖閣侵略と台湾侵攻は一連のものと見られています。中国が海警局に武器使用を認める国際法違反の海警法を制定したのは、その布石であることは間違いありません。
 日本維新の会は、これまで領域警備法案を国会に提出するなど、尖閣防衛の強化に取り組んできました。現在、中国海警法施行を受けて内容を更に煮詰め、今国会への法案提出の準備を進めているところであります。
 政府も、現行法の運用で事足りるなどと悠長に構えず、海上保安庁法二十五条の改正で海保に自衛隊に準じた行動が取れるようにしたり、自衛隊法改正により自衛隊が柔軟かつ迅速に海警船を迎え撃てる体制を構築したりすることを検討すべきだと考えますが、赤羽国土交通大臣並びに岸防衛大臣の見解をそれぞれ求めます。
 茂木大臣に伺います。
 香港や新疆ウイグル自治区などでの人権弾圧をめぐり、中国を厳しく糾弾する米国や欧州諸国と比べ、日本の反応は緩く、認識が曖昧であることは否めません。中国の人権問題に対する日米間のギャップが埋まらない理由を説明してください。
 また、日本が主導して国際社会で人権問題をめぐる対中包囲網を広げ、尖閣、台湾を攻略しようとする中国の暴挙を阻止するための国際世論の醸成につなげていくべきではないですか。尖閣防衛で自衛隊が姿を現し、日本が事態をエスカレートさせたと喧伝するであろう中国の世論工作に対抗するためにも必要だと考えますが、見解をお示しください。
 日米両政府は、四月一日以降に米軍駐留経費の新たな特別協定の合意に向けて交渉を継続する方針と承知していますが、バイデン政権は資金面での負担より抑止力強化に向けた日本の貢献、協力を求めてくることは不可避と考えます。
 宇宙、サイバーといった新たな領域や総合ミサイル防空を含む諸領域、分野における日米防衛協力の強化が新たな特別協定交渉にどのような影響を与え得ると認識していますか。米国側が中距離ミサイルの日本配備を求めてきた場合、どのように対処する方針ですか。岸大臣の答弁を求めます。
 来る二十九日には、安保法制施行五年の節目を迎えます。この間、自衛隊の役割、責任は大きくなり、片務的とされていた日米同盟は双務性に一歩近づきました。海外での自衛隊の平和貢献の幅も広がりました。しかし、在日米軍駐留経費の負担は応分が原則です。
 茂木大臣にお尋ねします。
 日本側が負う責任の拡大に並行し、米軍駐留経費という財政上の負担を削減してしかるべきではないですか。また、我が国の負担額をこれ以上増額する余地があると考えていますか。
 認識すべきは、地理的に米国がアジアに前方展開する上で、戦略上最も重要なのは日本であり、米軍の日本におけるプレゼンスは米国自身の国益にかなうものだということです。トランプ前大統領が日本を守ってやっていると駐留経費の全額負担を持ち出したのは論外ですが、世界の米軍駐留各国と比較して、米軍駐留経費全体における日本の負担割合が突出して大きいことは不合理です。
 米軍が駐留する各国を取り巻く安保環境や駐留目的の違いなど諸事情はあるでしょうが、国際的に不均衡と言える日本の負担割合について、どのように国民に説明されますか。二〇〇四年を最後に米国は各国の駐留経費負担率を公式発表していませんが、日本政府は米軍が駐留する他国とのバランスをどのように捉え、適正な負担額を判断、算出しているのですか。
 一方、日本の米軍駐留経費には、光熱水料など他の米軍駐留国が必ずしも負担していない経費も含まれています。その理由は何ですか。こうした我が国の負担状況を、米国の政府、議会のみならず米国市民にもしっかりと知ってもらう努力をすべきではないですか。また、現行の特別協定第四条には、米国が経費節約に一層努める旨規定されていますが、これまでどのような経費節減に係る取組がなされてきたのですか。
 一九八七年に特別協定に基づく在日米軍経費負担が始まり、三十年以上経過しました。特別協定は、米国の財政悪化や労働費が急増したことを受け、従業員の雇用の安定が損なわれるおそれが生じたため、日米地位協定第二十四条が規定する日米の経費負担原則の暫定的、限定的、特例的な措置として締結されたものです。この暫定的措置である特別協定が三十年以上にわたり二から五年を有効期間として締結され続け、事実上恒久化しています。この是非についてどう考えていますか。
 以上、茂木大臣に答弁を求め、私の質問を終わります。
 御清聴ありがとうございました。(拍手)
   〔国務大臣茂木敏充君登壇、拍手〕

発言情報

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発言者: 浅田均

speaker_id: 29554

日付: 2021-03-24

院: 参議院

会議名: 本会議