茂木敏充の発言 (本会議)
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○国務大臣(茂木敏充君) 浅田議員より、対中認識及び対中政策についてお尋ねがありました。
尖閣諸島は、歴史的にも国際法上も疑いのない我が国固有の領土であり、現に我が国はこれを有効に支配しています。尖閣諸島をめぐり解決すべき領有権の問題はそもそも存在しません。
こうした中、中国海警船舶が累次にわたり尖閣諸島周辺の我が国領海に侵入し、日本漁船に接近しようとする動きを見せていることは誠に遺憾であり、断じて容認できません。尖閣諸島周辺の我が国領海で独自の主張をするといった海警船舶の活動は、そもそも国際法違反であり、中国側に厳重に抗議していきます。東シナ海、南シナ海を始め中国による力による一方的な現状変更の試みは断じて認められません。その決意は全く変わりません。
また、香港や新疆ウイグル自治区における人権状況についても、我が国として深刻な懸念を持っています。こうした我が国の深刻な懸念を中国側に対し、引き続きしっかり伝えていきます。
次に、台湾有事の可能性についてお尋ねがありました。
台湾をめぐる問題について、仮定の質問にお答えすることは差し控えますが、我が国としては、台湾をめぐる問題が当事者間の直接の対話により平和的に解決されることを期待するというのが従来からの一貫した立場です。この点、先日行われた日米2プラス2においても、日米で台湾海峡の平和と安定の重要性について一致しています。引き続き両岸関係の推移を注視してまいります。
中国の人権問題への対応及び国際世論の醸成についてお尋ねがありました。
新疆ウイグル自治区に関しては、重大な人権侵害が行われているとの報告が数多く出されており、我が国としても深刻に懸念し、先般の日米外相会談、2プラス2においても香港や新疆ウイグル自治区の人権状況について深刻な懸念を共有いたしました。日米外相会談、2プラス2についても、じっくりこの点議論を行いました。この点で日米の認識は一致をしています。
力による現状変更の試みや人権問題について我が国としても重大な懸念を有しており、米国を始めとする関係国とも緊密に連携し、国際世論の醸成を図りつつ、中国側に働きかけていくことが重要であると考えます。
次に、我が国のHNS負担や他国との比較についてでありますが、HNSについては、日米の負担割合を論じる前に、まずは我が国の平和と安全を確保する上で、日米でいかなる役割、任務の分担をしていくか、また、その上で我が国の負担規模が適切か否かを考えることが大事です。
一方、各国が負担している米軍駐留経費の内容や規模については、各国を取り巻く安全保障環境や当該国が米国と結んでいる安全保障条約、また、その中で駐留米軍がどのような役割を担っているか等、種々の要素を総合的に勘案しているものでありまして、また、国によって経費の範囲をどのように捉えるか違いがあることから、単純な比較及び評価は困難であります。
その上で、我が国のHNSの負担規模については、在日米軍の円滑かつ効果的な運用を支えるHNSは引き続き重要である点を踏まえた上で、我が国の厳しい財政状況や我が国を取り巻く安全保障環境等の各種要素を総合的に考慮し、主体的に判断をしてまいります。
HNSに係る我が国の負担状況についての対米広報についてでありますが、日米同盟の維持強化のためには、日米両国の政府、議会のみならず両国の国民の理解と支持が不可欠なのは言うまでもありません。政府としては、これまでも、連邦議会議員やそのスタッフ、影響力のある有識者へのブリーフ等を通じて、在日米軍駐留経費及び我が国の取組が、在日米軍の円滑かつ効果的な活動や米軍の地域への前方展開を確保する上で重要な役割を果たしてきている旨、詳細に説明をし、米国民への広報に努めてまいりました。今後もこうした努力を続けてまいります。
経費節減に係る取組についてでありますが、光熱水料等について、五年前に発効した現行特別協定の第四条において米側に一層の節約努力を求める旨を規定しており、米側において電灯のLEDへの交換、空調に係る設定温度の見直し、節約への注意喚起などの取組を行っているとの報告を受けています。また、光熱水料等の日本側負担割合を七二%から六一%に引き下げるなどの負担の削減も行われています。
最後に、暫定的措置である特別協定が事実上恒久化しているのではないかとのお尋ねでありますが、我が国を取り巻く安全保障環境が一層厳しさを増す中、日米同盟は、我が国の防衛のみならずインド太平洋の平和と安定のためにはなくてはならない存在であります。そして、米軍の駐留は日米同盟、日米安保体制の中核的要素であり、在日米軍駐留経費は、在日米軍の円滑かつ効果的な活動を確保する上で重要な役割を果たしてきているというのが基本認識です。
我が国は、このような状況及び日米両国を取り巻く諸情勢、雇用の安定等を総合的に勘案した上で、日米地位協定二十四条に定める経費負担の原則は原則として維持しつつ、あくまで暫定的、限定的、特例的な措置としてこれまで特別協定を米国との間で結んできました。
特別協定の将来の在り方については、我が国の厳しい財政状況や我が国を取り巻く安全保障環境、雇用の安定等の各種要素を考慮しつつ、真剣に協議をし、適切に対応してまいります。(拍手)
〔国務大臣岸信夫君登壇、拍手〕