茂木敏充の発言 (本会議)
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○国務大臣(茂木敏充君) 井上議員から、協定が一年延長された理由及び今後の交渉について、そして、日本側負担の水準及び日本の財政状況の中で協定を維持する理由についてお尋ねがありました。
今回は、交渉に割くことのできる時間が大きく制約されたこともあり、交渉の早期妥結を目指して米側と協議を行った結果、現行の特別協定を改正し、その有効期限を一年間延長することにつき、米国政府との間で意見の一致を見ました。
バイデン政権発足後のこの早いタイミングで必要な合意に至ることができたことは、日米同盟の結束に対する両国の強いコミットメントを示すとともに、日米同盟の信頼性を高め、それを国際社会に発信するものだと高く評価しています。
その上で、日米の負担割合を論じる前に、まずは、我が国の平和と安全を確保する上で、日米でいかなる役割、任務の分担をしていくか、また、その下で我が国の負担規模が適切か否かを考えることが大事だと考えています。
そして、我が国のホスト・ネーション・サポートの負担規模については、在日米軍の円滑かつ効果的な運用を支えるホスト・ネーション・サポートは引き続き重要である点を踏まえた上で、御指摘の我が国の厳しい財政状況や我が国を取り巻く安全保障環境等の各種要素を総合的に考慮し、主体的に判断し、今後もHNSが適切な内容、水準となるよう対応していく考えであります。
次に、中国の海警法についてお尋ねがありました。
中国海警船舶が累次にわたり尖閣諸島周辺の我が国領海に侵入し、日本漁船に接近しようとする動きを見せていることは誠に遺憾であり、断じて容認できません。尖閣諸島周辺の我が国領海内で独自の主張をする海警船舶の活動は、そもそも国際法違反であり、中国側に厳重に抗議しています。
力による一方的な現状変更の試みは断じて認められません。特に、中国が東シナ海、南シナ海において一方的な現状変更の試みを継続する中、先般施行された海警法については、国際法との整合性の観点から問題がある規定を含んでおり、我が国を含む関係国の正当な権益を損なうことがあってはならないと考えています。こうした我が国の深刻な懸念を中国側に対し、引き続きしっかりと伝えていきます。
また、同盟国である米国及び有志国との連携強化は重要であり、米国を始めとするG7やASEAN諸国を含む国際社会と連携して、力による現状変更の試みに強く反対していきます。
我が国の領土、領海、領空を断固として守り抜くとの決意の下、主張すべきは主張し、今後とも冷静かつ毅然と対処してまいります。
日米2プラス2の成果を踏まえた米中関係と今後の日本外交についてお尋ねがありました。
今回の日米2プラス2では、中国を始めとする地域の戦略環境や日米同盟の抑止力、対処力の強化に向けた方針につき、日米の外務・防衛閣僚がじっくりと意見交換を行いました。共同発表、注目をしていただいたと思いますが、会合の成果を文書としてまとめたものであります。我が国は、こうした取組を通じて強固な日米同盟を内外に発信しつつ、自らの国益に照らして外交活動を展開してまいります。
新型コロナの世界的な感染拡大により、国際協調の重要性は高まっており、世界第一位、第二位の経済大国である米中両国の関係の安定は、国際社会にとっても重要であります。米中間では様々な分野で意見の対立が見られますが、ポストコロナの世界を見据え、多国間主義を尊重し、安全保障面でも経済面でも、自由で公正な秩序、ルールの構築に向けて日本がより一層主導的な役割を果たすことこそ、日本外交の目指す確かな方向であると考えます。
今後とも、我が国としては、同盟国たる米国との強固な信頼関係の下、自由で開かれたインド太平洋の実現に向けた取組を含め、様々な協力を進めつつ、中国に対しても、大国としての責任を果たしていくよう引き続き働きかけてまいります。
最後に、英国による保有核弾頭数の上限引上げの件についてお尋ねがありました。
英国は、今回の変更の背景として、一部の国において核兵器の著しい増強、多様化が進められ、新たな技術の開発や核ドクトリンの脅威が高まっていることなど、安全保障環境が変化しているとの認識を示しています。
また、自国及びNATO同盟国のために最小限必要な核抑止力を確保するためにも保有核弾頭数の上限を引き上げる方針となったと説明しており、今後も、国際安全保障環境や潜在的な敵対国の活動を踏まえ、核態勢を継続的に見直すとも表明しております。
同時に、英国は、核兵器のない世界という長期的な目標に引き続きコミットしている旨明らかにしています。また、核軍縮を含むあらゆる側面においてNPTの完全な履行に強くコミットし、核兵器国としての責任を真剣に受け止めている旨述べております。
我が国としては、これまで述べているとおり、NPTの規定に従って、関係国に対して一層の核軍縮努力を促してまいります。(拍手)
〔国務大臣岸信夫君登壇、拍手〕