平井卓也の発言 (本会議)
⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。
詳細は利用規約をご確認ください。
○国務大臣(平井卓也君) デジタル改革関連法案の参考資料の誤りの原因についてお尋ねがありました。
まず、法案の参考資料に誤りがあったことについて、改めておわび申し上げます。
デジタル改革関連法案については、政府として喫緊の課題であるデジタル化についてスピード感を持って対応するため、法案を今国会に提出する準備を進めたものです。長時間労働や過重な負担が参考資料の誤りの原因になったとは考えておらず、内閣官房IT総合戦略室において文書チェックの体制が不十分だったこと等が課題であったと考えております。先般取りまとめた当面の再発防止策を踏まえ、改善に取り組んでまいります。
なお、衆議院における法案の審議日程は、衆議院でお決めいただいたと承知しております。
法案の担当大臣として、引き続き、国民の理解を得るため、法案の意義や内容について丁寧な説明に努めてまいります。
いわゆる自己情報コントロール権についてのお尋ねがありました。
いわゆる自己情報コントロール権については、その内容、範囲及び法的性格に関し様々な見解があり、明確な概念として確立していないことや、表現の自由等との調整原理も明らかでないことから、一般的な権利として明記することは適切でないと考えております。
一方、改正案においては、事業者や行政機関等が保有する個人情報の取扱いに対する本人の関与を重要な仕組みと位置付け、本人による開示、訂正、利用停止請求等を可能とする規定を個別に設けています。今後は、衆議院での附帯決議の趣旨を踏まえ、これらの規定を適切に運用するとともに、個人情報保護をめぐる社会情勢の変化等に合わせて規定の内容についても必要な検討を行ってまいりたいと考えております。
なお、GDPR、EU一般データ保護規則も、自己情報コントロール権を具体的な権利として規定しているものではなく、個人が自己のデータの取扱いに主体的に関与するための規定を個別に設けているものと承知しております。
個人情報保護法の改正案についてのお尋ねがありました。
まず、改正案は、現行の行政機関個人情報保護法の規定を引き継いでおり、行政機関等における個人情報の目的外での利用や提供は、本人の同意がある場合のほか、相当の理由や特別の理由がある場合に限り行い得るものとしております。
ここで、相当の理由や特別の理由は、個人の権利利益の保護の必要性と個人情報の有用性を比較考量し、個人情報の有用性が上回ると考える場合に限り認められるものであり、決して個人情報の無限定な利用や提供を認めるものではありません。
相当の理由や特別の理由の有無は、第一義的には当該個人情報を保有する行政機関等が判断しますが、その判断が適正であったかどうかを個人情報保護委員会が監視することとしており、決して行政機関等による恣意的な判断を許すものではありません。
次に、改正案では、個人情報保護委員会の行政機関等に対する監督権限として、新たに報告要求、実地調査、勧告等の権限を付与するとともに、行政機関等において個人情報の漏えい等が生じた場合の個人情報保護委員会に対する報告義務を創設することとしております。
個人情報保護委員会がこのような権限を適切に行使し、行政機関等における個人情報の適切な取扱いを確保していくことが重要と考えます。
なお、改正案では、我が国の行政組織の基本的な体系との整合性を考慮し、行政機関等に対する立入検査や命令権限については規定しておりませんが、実地調査は、違反に対して罰則が科されない点を除けば立入検査と全く同じものであること、個人情報保護委員会の勧告は、独立規制機関の意見として当然に尊重され、行政機関等が勧告に従わない事態は想定されないことから、行政機関等に対する監督の実効性に欠けることはないと考えております。
最後に、今回の改正により、個人情報保護委員会の所掌事務や権限が大幅に拡大、強化されることになるため、令和四年度からの施行に向けて、個人情報保護委員会の人員や組織を十分に強化してまいりたいと考えております。
個人情報保護法の改正による地方公共団体への影響についてのお尋ねがありました。
今後の社会全体のデジタル化に対応した個人情報保護とデータ利活用の両立には、全国的に統一した個人情報保護の共通ルールの設定が不可欠であります。このような共通ルールの設定は、地方自治法上の国と地方の役割分担の観点からも、国が担うべき役割であると考えております。
現在、地方公共団体の中には、個人情報保護条例を定めていない団体や、条例を定めていても必ずしも十分な規律とはなっていない団体も見られます。今回、これらの団体も含め、法律で共通ルールを設定することで個人情報保護の全国的な最低水準が保障されるものと考えております。
また、改正後は、地方公共団体における個人情報の取扱いを独立規制機関である個人情報保護委員会が中立的、客観的な立場から監督することになるため、地方公共団体における個人情報保護の水準は全体として向上するものと考えております。
その一方、今回の改正後も、地方公共団体は、地域の特性に照らし必要がある場合には法律の範囲内で条例により独自の保護措置を講じることが可能であり、今回の改正によって個人情報保護委員会に与えられる地方公共団体に対する勧告等の権限は、国の関与に関する地方自治法上の一般原則の枠内にとどまるものであります。このため、今回の改正案は地方公共団体の自治権を侵害するものではありません。
なお、今回の改正案の取りまとめに当たっては、地方公共団体の意見を丁寧に聴取してきたところですが、今後も、改正法の円滑な施行に向けて地方公共団体との十分なコミュニケーションに努めてまいりたいと考えております。
デジタル庁で採用される民間のIT人材に関する秘密保持義務の徹底の方法についてのお尋ねがありました。
デジタル庁においては、能力と志を併せ持つ優秀な人材を世間から広く集めるべく、順次民間人材の採用を進めていくこととしており、先般の募集においては、兼業も可能な非常勤職員の採用を実施したところであります。
こうした人材については、常勤、非常勤の別を問わず、国家公務員法の秘密保持義務が課されることは当然として、これに加えて、デジタル庁として、職員が情報管理に当たって遵守すべき規程を設け、適切に整備、運用することとし、機密性の高い情報についてアクセスできる職員を必要最低限に限定すること等の取組を通じ、情報管理の徹底に努めてまいります。
デジタルデバイド対策についてのお尋ねがありました。
デジタル社会形成基本法案が目指すデジタル社会では、全ての国民が情報通信ネットワークの利用や自由かつ安全な情報の活用を通じてデジタル社会の様々な活動に積極的に参加し、能力を最大限に発揮できることが重要と考えています。
このため、デジタル社会形成基本法案では、地理的な制約、年齢、障害の有無等の心身の状態、経済的な状況その他による情報の活用等の機会の格差是正が必要とされており、情報の活用等の機会の格差が生じないよう必要な措置が講じられるべき旨定めることとしており、デジタルデバイドの対策にしっかりと取り組んでまいります。
具体的には、関係省庁と連携して、高齢者や障害者等に対して、身近な場所でデジタル機器やサービスの利用法等に関する助言や相談を行うデジタル活用支援員といったリテラシー向上に関する取組を充実すること、言葉の壁を克服するため多言語音声翻訳システムの一層の利用拡大に向けた取組を推進すること、地方にいても都会と同じような仕事や生活ができるよう情報通信ネットワークの全国的な整備を推進することなど、デジタル社会の実現に向けた対応をきめ細かく行ってまいります。(拍手)
─────────────