菅義偉の発言 (本会議)
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○内閣総理大臣(菅義偉君) 田村智子議員にお答えをいたします。
法案の検討経緯などについてお尋ねがありました。
昨年の秋以降、学識経験者、地方団体関係者、消費者団体の代表者、産業界の代表者など、幅広い分野の有識者により構成をされた有識者会合において議論を行い、その結果を踏まえて取りまとめた基本方針に基づき、今回の法案を立案したものであります。
今回の感染症では、行政サービスや民間におけるデジタル化の遅れなど、様々な課題が浮き彫りになりました。そのため、自治体のシステムの標準化、マイナンバーカードの普及や利便性向上などは自治体と協力をして速やかに進めるべき必要な改革と考えております。
デジタル社会やマイナンバーカードについてお尋ねがありました。
今回の法案では、個人情報の一元管理を図るものではなく、国や地方自治体において引き続きそれぞれ個人情報を保有することを前提に、システムやルールを標準化、共通化し、データも利活用しようとするものです。
また、マイナンバーカードを保険証として利用できる仕組みについては、患者の利便性の向上と医療保険事務の効率化を図るものであり、遅くとも本年十月までに本格運用を開始します。当該システムは、公的個人認証などの既存インフラを最大限活用するなど、安全かつ効率的な仕組みとなっております。
個人情報保護法の改正と、いわゆる自己情報コントロール権等についてお尋ねがありました。
今回の法案においては、いわゆる自己情報コントロール権等を権利として規定はしておりませんが、本人による個人情報の開示、訂正、利用停止などを可能とする規定を設けております。今回の法案は、これらの規定により、個人の権利利益を実効的に保護するものとなっていると認識をしております。
住宅資金に関する個人情報の利活用についてお尋ねがありました。
御指摘の住宅資金の個人情報の利用については、特定の個人を識別できる情報を削除することなどにより、特定の個人を識別できないようにしたものと承知をしています。
デジタル化による民間投資を促し、新たなサービスを生み出すことで国民の利便性を高めるためにも、法律の規定に基づきデータを匿名化することで、個人情報やプライバシー権の保護にも配慮しつつ、デジタルデータを利活用していくことは必要であると考えます。
防衛省での個人情報の取扱いについてお尋ねがありました。
個人情報ファイルの利活用の提案募集に際しては、基となる個人情報の開示、不開示の検討を厳格に行い、個人の権利利益の保護を図ることが大前提となります。
防衛省では、令和三年度において、御指摘の個人情報ファイルについて、開示できる箇所が非常に限られていること等を総合的に勘案をし、提案募集を行わないこととしたものであります。
プロファイリングの禁止についてお尋ねがありました。
個人に関する行動、関心等の情報を分析する、いわゆるプロファイリングについては、例えばケンブリッジ・アナリティカ事件におけるフェイクニュースの情報発信のように、個人の権利利益を侵害する場合には問題となり得ると考えます。
こうした新たな事態に対応し、個人情報保護制度を見直していくことは重要であると考えます。昨年の個人情報保護法改正においても、民間事業者に不適正利用の禁止の規律を導入するなど、プロファイリングの懸念に対応する改正を行ったところであります。
政府としては、こうした個人情報保護法の規定に従い、引き続き個人情報の適正な取扱いの確保に努めてまいります。
プロファイリング規制の検討についてお尋ねがありました。
昨年の個人情報保護法改正においても、プロファイリングの懸念に対応する改正を行ったところです。今回の法案においても、昨年の法改正を踏まえ、不適正な利用の禁止等の規律を公的機関にも導入することとしております。
政府としては、こうした個人情報保護法の規定に従い、引き続き個人情報の適正な取扱いの確保に努めてまいります。
自治体独自の個人情報の保護についてお尋ねがありました。
今回の改正は、全ての地方自治体に適用される全国的な共通ルールを法律で規定するものですが、今回の改正後も、法律の範囲内で、条例により必要最小限の独自の保護措置を講じることは可能としております。
自治体のシステムの統一についてお尋ねがありました。
地方自治体のシステムの標準化は、これまでばらばらに行われてきたシステムの整備と関連業務の効率化を目的とするものであり、一方、自治体が管理する個人情報について、法令の範囲を超えて利活用を推進するものではありません。
また、自治体の独自施策も含めた各種施策については、行政運営上支障が生じないように適切に財政措置を講じてまいります。
これからも、これらも含め、自治体の意見を丁寧に聞きながら、システム統一に向けた取組を適切に進めてまいります。(拍手)