浅田均の発言 (本会議)

⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。 詳細は利用規約をご確認ください。

○浅田均君 日本維新の会、浅田均でございます。
 私は、会派を代表して、ただいま議題となりました米国訪問に関する報告について、菅総理に質問します。
 我が党は、外交・安全保障で日米同盟を基軸としつつ、我が国の防衛力と政策を強化し、主権と領土を自力で守る国家の自立という理念を掲げております。
 総理の米国訪問に関する報告についてお尋ねする前に、総理が国家の独立、主権、自由に関しどのような考えをお持ちなのか、お尋ねします。
 独立と平和を守ることが国の目的です。国家は独立したものであり、だからこそ主権を有し、その自国の主権を維持し、他国に依存せず、他国と対等であり、世界に対しては自由な立場です。自衛隊法には、自衛隊は、我が国の平和と独立を守り、国の安全を保つため、我が国を防衛することを主任務とし、必要に応じ、公共の秩序の維持に当たるものとすると明確に書かれてあります。
 ところが、現行憲法には独立という言葉がありません。主権という言葉は前文に二回使用されておりますが、いずれも国の独立とは関係のない文脈で使われています。自由という言葉も第十二条以下に多数見られますが、全て個人の自由であり、国家の独立を意味する国家の自由ではありません。
 第九条に問題があることは事実ですが、その前提となる国家の独立、主権、自由が書かれていないことが現行憲法の問題点であると考えますが、総理はどうお考えですか。
 日本の独立と平和を目指すためには、一極秩序、二極秩序、多極秩序、あるいは無極混沌のいずれが望ましいと考えるのか。
 一般的に言うと、一極を中心にまとまった秩序が平和のためには望ましい。しかし、一極はその極の独占を許し、それが各極の独立を脅かすことになりかねません。無極となれば、各国は完全に独立することになりますが、世界秩序は混沌となり、各国は戦い続けざるを得ず、世界の平和も各国の平和もなくなります。
 日本が米国一極を望んでも、米中二極となる可能性は否定できません。そうなるとき、我が国は日米同盟を維持しつつ、中国とどのような関係を構築すべきと考えるのか、総理のお考えをお聞かせください。
 日米で自由で開かれたインド太平洋の具体化を主導するとあります。日本が主導した理念が日米で共有されることは高く評価したいと思いますが、その自由で開かれたインド太平洋の具体化とは何を意味するのか、ASEAN、豪州、インドを始めとする他の国々・地域とも具体的に何をどうするのか、御説明ください。
 習近平主席は、二〇一二年に中国共産党中央委員会総書記に選出されたときから、中華民族の偉大な復興の実現が中華民族の夢であると繰り返し述べております。二〇一九年の演説では、一国二制度は国家統一にとって最良の方法であると述べる一方、武力行使の放棄を承諾しない、全ての措置を選択肢として保留するとも述べています。
 日米首脳共同声明でも、台湾海峡の平和と安定の重要性を強調するとともに、両岸問題の平和的解決を促すと書かれましたが、香港で起きていることを知る台湾がこれに同意するわけがありません。そうすると、中国は台湾を武力併合するしかありません。この点に関する総理の見解を伺います。
 中国が狙う沖縄県の尖閣諸島は、台湾と一蓮託生の関係にあります。中国にとって台湾と尖閣は太平洋に進出するために必ず確保すべき戦略的要衝であり、尖閣侵略と台湾侵攻は一連のものと見られております。中国が海警局に武器使用を認める国際法違反の海警法を制定したのはその布石であることは間違いありません。
 しかし、それと同時に、尖閣は一九六〇年日米安保条約の下で射爆場として使われていたという事実も忘れてはなりません。尖閣はアメリカにとっても間違いなく日本の領土なのです。
 バイデン大統領から日米安保条約第五条の尖閣諸島への適用を含む米国による日本の防衛へのコミットメントが改めて示されたということは、尖閣が日本の領土であるとアメリカが認めているという理解で間違いないのか、総理の認識をお示しください。
 中国が台湾を取りに行ったらどうなるのか。アメリカは台湾防衛に動くでしょう。それは、台湾海峡で中国軍を阻止することを意味します。つまり、台湾がまだ中国に取られていないときにアメリカが助けに行くということです。
 ところが、アメリカが行く前に中国が台湾を取っていたら、アメリカは数万人の兵隊の流血を覚悟してまで取り返しに行くでしょうか。多分行かないでしょう。
 中国もアメリカとは戦争をしたくない。核戦争になるでしょうから。したがって、中国の狙いは、短時間で台湾を降伏させて、自分たちの支配下に置いてしまうことだと思われます。ミサイルの飽和攻撃で台湾の戦意をなくし、降伏させる。中国にとって、そのときの台湾政府が中国寄りであることは重要なことなのです。
 その場合、日本と中国の軍事衝突の可能性があります。だから、日本の外交目標は何かというと、中国をその気にさせないことです。そのためには対話が必要です。ただし、それだけでは十分ではない。軍事的な対応も必要です。それが抑止力です。そこで、日中対話と抑止力に関し、以下七点質問いたします。
 一、日米首脳共同声明で、中国との率直な対話の必要性を確認したとありますが、日米両国はそれぞれ中国との率直な対話をどのように始めるのですか。
 二、抑止力を高めるため、海上保安庁法の二条に海上における主権侵害行為の鎮圧を加える考えはありませんか。
 三、有害通航に対する危害射撃の可能性を法律、海上保安庁法、領海法に明記すべきではありませんか。
 四、今述べた二、三等により、海上保安庁を更に強化すべきではありませんか。
 五、日中漁業協定の暫定措置水域等の設定が有効なら、尖閣諸島の周辺十二海里も日中漁業協定の適用対象とすべきではありませんか。
 六、中国は、自国の領海法が国連海洋法条約に拘束されない旨を付記しています。我が国も同様の領海法の改正が必要ではありませんか。
 七、日米首脳共同声明で、日本の防衛力の強化への決意を述べとありますが、同盟及び地域の安全保障を強化するための防衛力とは何を指しますか。
 次に、日米競争力・強靱性パートナーシップについて質問します。
 競争力・イノベーション分野だけを見ても、安全でオープンな5Gネットワークから始まって先端的なICT研究、実証、普及に対する投資、日米両国のパートナーのサイバーセキュリティー能力の構築、半導体を含むサプライチェーン、デジタル経済の推進、国際標準策定、ゲノム解析、量子科学技術等まで多岐にわたります。これらの分野のパートナーシップをどのような段取り、枠組みで推進していくのか、お答えください。
 次に、日米気候パートナーシップについてお尋ねします。
 パリ協定の国際的な実施に向けて、日米気候パートナーシップはどのように協働していくのか。また、二〇五〇年のカーボンニュートラル実現に向け、二〇三〇年までに確固たる行動を取ることにコミットするならば、二〇三〇年目標NDC、国が決める目標達成のために直ちにコミットする必要がありますが、二〇三〇年目標NDCをどうするのか、お答えください。
 最後に、東京オリンピック・パラリンピックについて、世界の団結の象徴として開催を実現する決意を述べられたのに対し、バイデン大統領が支持表明したということは、アメリカの参加は確実という理解でよいのか総理にお尋ねして、質問を終わります。
 御清聴ありがとうございました。(拍手)
   〔内閣総理大臣菅義偉君登壇、拍手〕

発言情報

speech_id: 120415254X01720210421_015

発言者: 浅田均

speaker_id: 29554

日付: 2021-04-21

院: 参議院

会議名: 本会議