高木かおりの発言 (本会議)

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○高木かおり君 日本維新の会の高木かおりです。
 私は、党を代表して、ただいま議題となりました子ども・子育て支援法及び児童手当法の一部を改正する法律案について、関係大臣に質問いたします。
 今回の児童手当法の一部を改正する法律案では、世帯の中で夫婦どちらか一方の年収が一千二百万円以上の場合、児童手当の特例給付の一部が廃止されるとのことです。新型コロナウイルスの流行が長期化する中で、過酷な環境に耐えながら子育てしている全ての子育て世帯にとって余りに不条理で、子育て支援に対し、誤った政府からのメッセージと受け取られても仕方ありません。これだけ新型コロナウイルスが蔓延し、国民の生活に大きな影響を与えているときに、今、児童手当の特例給付を廃止するべきタイミングなのでしょうか。
 憲法第九十条の規定により、会計検査院は決算検査報告を作成して内閣に送付しますが、国費の無駄遣いや不適切な経理などの総額が、何と平成三十年度は一千二億三千五十八万円、令和元年度は二百九十七億二千百九十三万円であったと報告書に記載されています。苦しい現状の子育て世帯へこれ以上負担を強いることに対して、国民の理解を得られるとは到底思えません。
 そこで、少子化担当大臣に伺います。これだけの無駄と不適切な処理がありながら、財源確保の努力もせず、今回、所得制限を設けて特例給付を廃止するのでしょうか。見解を伺います。
 共働き世帯が専業主婦世帯を上回ってから二十数年が経過しています。しかしながら、市場はまだまだ共働き仕様になっていないため、多岐にわたる環境整備が必要です。今回の特例給付廃止によって生み出される財源は、結局のところ、子育て関係の予算を待機児童解消に回して使うだけで、子育て世帯への支援は増えていないと考えます。
 子ども・子育て支援対策として消費税を増税したときに、当初約一兆円の財源を見込んでいました。しかし、確保できたのは七千億円で、残りの三千億円については確保されていません。
 少子化担当大臣に伺います。新子育て安心プランによって四年間で約十四万人の保育の受皿整備が叫ばれていることは承知しておりますが、そもそも、子育てに係る財源確保は予算全体の額を増やすべきではないでしょうか。政府の見解をお示しください。
 ユネスコによる統計によれば、二〇一八年における世界の公的教育支出・教育費の対GDP比率国際比較統計ランキングで、日本は百五十か国中百十三位であることは知られています。
 少子化担当大臣に伺います。特例給付を廃止ではなく、せめて減額という発想はなかったんでしょうか。見解を伺います。
 次のような不合理なケースも考えられます。例えば、夫が一千百万円、妻は一千万円の収入で子供二人の家庭の場合、所得の高い方を見たとき、一千二百万円に満たないので、この場合、特例給付の対象になります。
 少子化担当大臣、年収二千百万円の家庭ではもらえる、しかし、どちらか一方が収入一千二百万円以上の家庭ではもらえなくなる、この矛盾をどのように解釈したらよいのでしょうか。国民が納得できるように説明を求めます。
 今回、二つの法案をまとめて提出し、保育所の整備を確保するために児童手当の特例給付を削るというのは理解に苦しみます。都市部で特に深刻な待機児童問題は、各地域での連携を深め、保育所同士で互いに融通し合い、また、こうした保育所や自治体の声を国が積極的に聞くことによって解消へとつながっていくものと考えています。
 そこで、少子化担当大臣に伺います。総合的な少子化対策を進める中、全体のバランスを考えた上で児童手当の特例給付を見直すとのことですが、この総合的な少子化対策の中に保育士の確保や処遇改善は含まれているのでしょうか、お答えください。
 平成二十三年度分の所得税から、十六歳未満の方は扶養控除が受けられなくなりました。年少扶養控除はない、特例給付もない家庭が今回の改正法で生まれてしまいます。そもそも、平成二十四年に児童手当に所得制限が設けられ、当時、所得税及び個人住民税の年少扶養控除等の廃止の影響を踏まえ、そのときは特別給付が当分の間の措置として創設されたことは私も記憶しております。
 そこで、財務大臣にお尋ねします。特例給付を廃止するならば、年少扶養控除を復活させるという議論が政府の中であったのか、お答えください。
 少子化担当大臣にお聞きします。例えば、保育所の確保にはまだまだ財源が必要となった場合に、国会での議論をすることなしに、高所得の主たる生計維持者から世帯合算方式に変更はしないと約束できるでしょうか。また、今回、一千二百万円以上という所得制限の金額を、一千百万円、一千万円と基準を下げるというようなことはしないと明言していただけますでしょうか。さらに、特例給付そのものを廃止するということはないと考えてよろしいでしょうか。お答えください。
 少子化担当大臣に伺います。第五十六回子ども・子育て会議では、特例給付を廃止することには反対との意見があったと理解しています。こうした意見を打ち消してまで特例給付を廃止する本意は何か、見解を伺います。
 今、日本の人口減少は危機的な状況です。二〇一九年の出生数は前年比五万人減の約八十六万人で、政府の予想よりも二年前倒しで減少しています。人口減少がこれからも日本の経済、ひいては日本の国力に深刻な影響を与えることは言うまでもなく、少子化対策は我が国の未来において大変重要な課題であります。
 そこで、少子化担当大臣に伺います。来年の出生数は八十万人を割り込むとの見方も出てきています。今回の特例給付の廃止は国の政策としては逆行しているのではないかと考えますが、御見解をお聞かせください。
 少子化に歯止めの掛からない状況下の中、新型コロナウイルスの感染も加速しています。それによって、雇い止めなど雇用の問題も避けては通れず、経済的な不安を抱える子育て世帯において、果たして二人目、三人目の妊娠、出産を希望するでしょうか。
 子育てには本当にお金が掛かります。子供を持たない理由として、経済的な不安が大きな理由となっており、以前から我が党は教育の無償化を訴えてまいりました。教育費は家計をも逼迫し、高等教育においては、高額なため、やむを得ず修学を断念する場合もあります。コロナ禍においては特に深刻で、休学や退学を考えている学生がいることも聞いています。
 少子化担当大臣にお聞きします。この特例給付の廃止で出生にブレーキを掛ける可能性があると考えますが、御見解を伺います。
 我が党はこれまで、幼児教育から高等教育に至るまでの完全教育無償化や、児童税額控除型の給付付き税額控除、そしてゼロ歳から全ての国民に対して一律に定額給付するベーシックインカムの検討など、子ども・子育て支援策について提案してまいりました。
 私たちが生きている社会は、この瞬間にも変化しています。性別、年齢、障害、性的指向など多様な背景を持つ一人一人が自己の目標を実現できる社会形成が今求められています。
 子供たちも同様に、皆幸せになる権利を持っています。総理は、誰一人取り残さない社会というフレーズを使われていますが、今回、約六十一万人の子供たちは、この制度で異なる扱いになるのです。
 国の宝であり、将来を担う子供一人一人は平等であるべきだと強く訴え、私の質問を終わります。
 御清聴ありがとうございました。(拍手)
   〔国務大臣坂本哲志君登壇、拍手〕

発言情報

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発言者: 高木かおり

speaker_id: 2578

日付: 2021-05-12

院: 参議院

会議名: 本会議